テトラキス(ジメチルアミノ)エチレン
テトラキス(ジメチルアミノ)エチレン (tetrakis(dimethylamino)ethylene) とは、エチレンの4個の水素がジメチルアミノ基に置き換わったエナミン。TDAE、TMAE と略称される。
テトラキス(ジメチルアミノ)エチレン | |
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テトラキス(ジメチルアミノ)エテン | |
別称 TDAE TMAE オクタメチルエチレンテトラミン | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 996-70-3 |
PubChem | 24885226 |
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特性 | |
化学式 | C10H24N4 |
モル質量 | 200.32 g mol−1 |
示性式 | [(CH3)2N]2C=C[N(CH3)2]2 |
外観 | 液体 |
密度 | 0.861 g/cm3 (25 ℃)[1] |
沸点 |
59 ℃/0.9 mmHg[1] |
屈折率 (nD) | 1.48[1] |
危険性 | |
引火点 | 53 ℃[1] |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
合成
編集テトラキス(ジメチルアミノ)エチレンの合成は 1950年に報告された[2]。1963年に報告された改良法では、まず (ジメトキシメチル)ジメチルアミンをジメチルアミンと反応させる[3]
ここで得られる生成物を蒸留装置で加熱すると、メタノールを放出しながら縮合し、テトラキス(ジメチルアミノ)エチレンが生成する。
利用
編集テトラキス(ジメチルアミノ)エチレンは空気中の酸素分子を還元するだけの強い還元力を持つ。例えば、α-ブロモケトン類を還元的に縮合させて1,4-ジケトンに変える。[4]。
フラーレン C60 に1電子を与え、アニオンラジカルに変える。このアニオンラジカルは低温 (16.1 K) で有機磁石として振る舞う[5]。
テトラキス(ジメチルアミノ)エチレンは酸素で酸化されると青い化学発光を示す。この性質を利用して、手を青く光らせる演示実験に利用できる[6]。
出典
編集この記事は以下から翻訳された: w:fr:Tétrakis(diméthylamino)éthylène (version 50172938)
- ^ a b c d Tetrakis(dimethylamino)ethylene - Sigma Aldrich
- ^ Pruett, R. L.; Barr, J. T.; Rapp, K. E.; Bahner, C. T.; Gibson, J. D.; Lafferty, R. H. J. Am. Chem. Soc., 1950, 72, 3646.
- ^ Eilingsfeld, H.; Seefelder, M.; Weidinger, H. Chem. Ber. 1963, 96, 2671.
- ^ Tetrahedron Lett., 2006, 47, 5565.
- ^ Allemand, P. M. et al., Science, 1991, 253, 301.
- ^ les mains lumineuses expliquées sur le site de scienceamusante.