チンポー族
ミャンマー北部を中心に居住する民族。
(チンプオ族から転送)
チンポー族(チンポーぞく、ビルマ語:ကချင်လူမျိုး、中国語:景颇族/景頗族/JǐngPōZú)もしくはジンポー族は、主にミャンマーのカチン州、中華人民共和国雲南省に住む民族。カチン族の一支族である[1]。
チンポー族の伝統的な衣装 | |
総人口 | |
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約100万人(2001年) | |
居住地域 | |
ミャンマーカチン州 | 90万人(2001年) |
中国雲南省 | 15万人(2010年) |
言語 | |
チンポー語、載瓦語、浪速語、勒期語、波拉語 | |
宗教 | |
アニミズム | |
関連する民族 | |
載瓦人、馬尤族、勒期族 |
概要
編集カチン族とは水田耕作、焼畑耕作を主とするミャンマーのカチン州およびシャン州、中国雲南省、インドのアッサム州などに分布するチベット・ビルマ系の民族である。その支族にはチンポー族の他に、マル族、ラシ族、アツィ族などを含む[1]。
ドゥワ(首長)が世襲制のグムサ社会、選挙によって決定されるグムラオ社会に二分している。
宗教は祖先信仰または精霊信仰(アニミズム)で、祭壇によって先祖を奉る風習がある。ミャンマーのカチン族には20世紀に入って、現地を統治したイギリスによりキリスト教が広まり、現在では祖霊・精霊信仰とキリスト教が併存する状態になっている。カチン語は、現地の小学校では使われていないため、子供は教会でカチン語の習得を行う。このことが仏教教徒が大多数を占めるミャンマー国内において、キリスト教が根強く残る原動力の一つとなった[2]。
自治地方
編集自治州
編集言語
編集出典
編集- ^ a b “チンポー族とは”. コトバンク. 2022年7月20日閲覧。
- ^ “カチン族の反乱 ミャンマー社会の分裂の深さ”. 株式会社ウェッジ. (2014年5月9日) 2014年6月20日閲覧。
参考文献
編集- 吉田敏浩『森の回廊』日本放送出版協会、1995年
- 吉田敏浩『宇宙樹の森』現代書館、1997年
- 吉田敏浩『北ビルマ、いのちの根をたずねて』めこん、2000年
- 高野秀行『西南シルクロードは密林に消える』講談社文庫、2009年