チャボイナモリ
チャボイナモリ(矮鶏稲森、学名:Ophiorrhiza pumila)は、アカネ科サツマイナモリ属の多年草。
チャボイナモリ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Ophiorrhiza pumila Champ. ex Benth.[1] | |||||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
チャボイナモリ(矮鶏稲森) |
特徴
編集奄美群島や沖縄諸島、八重山列島など屋久島以南の南西諸島各島に自生する多年草で、国外では台湾や中国南部にも自生する。草丈は5~15センチメートルほどで、常緑樹林内のやや湿った林床に生育する。葉は対生し、披針形~長楕円形である。葉先は尖り、葉の上面は無毛で光沢がある。茎頂に集散花序を出し、柄のない漏斗形の白花を5~8個ほどつける。
種の保全状況評価
編集薬用成分
編集植物全体にカンプトテシン (camptothecin) という抗癌作用のある物質が含まれている[3]。カンプトテシン誘導体のイリノテカン (irinotecan) やトポテカン (topotecan) は抗癌剤として実用化されており、カンプトテシンの生合成機序解明や持続的生産のため、チャボイナモリを対象とした研究が進められている。 2021年には千葉大学の研究グループによって全ゲノム情報の解読が報告されている[4]。
出典
編集- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Ophiorrhiza pumila Champ. ex Benth.”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2022年5月31日閲覧。
- ^ “日本のレッドデータ検索システム”. 2022年11月30日閲覧。
- ^ Saito, Kazuki; Sudo, Hiroshi; Yamazakii, Mami; Koseki-Nakamura, Michimi; Kitajima, Mariko; Takayama, Hiromitsu; Aimi, Norio (2001). “Feasible production of camptothecin by hairy root culture of Ophiorrhiza pumila.”. Plant Cell Reports 20 (267-271). doi:10.1007/s002990100320.
- ^ Rai, Amit; Hirakawa, Hideki; Nakabayashi, Ryo; Kikuchi, Shinji; Hayashi, Koki; Rai, Megha; Tsugawa, Hiroshi; Nakaya, Taiki et al. (2021). “Chromosome-level genome assembly of Ophiorrhiza pumila reveals the evolution of camptothecin biosynthesis.”. Nature Communications 12 (405). doi:10.1038/s41467-020-20508-2.