チオゲラニオール
有機硫黄化合物
チオゲラニオール(英: Thiogeraniol)は、化学式C10H18Sで表される有機硫黄化合物の一種である。
チオゲラニオール Thiogeraniol[1] | |
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別称 3,7-ジメチル-2,6-オクタジエン-1-チオール、3,7-ジメチル-2,6-オクタジエニルメルカプタン | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 39067-80-6 |
特性 | |
化学式 | C5H5NOS |
モル質量 | 127.16 g mol−1 |
外観 | 粘性のある無色の液体 |
沸点 |
66 - 68℃(1.9kPa) |
関連する物質 | |
関連する異性体 | C10H18Sを参照 |
関連物質 | ゲラニオール |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
性質
編集イチゴやグレープフルーツを思わせるグリーン、スパイシー、ウッディ香の無色の液体であるが、天然からは発見されていない。トランス型とシス型の異性体があり、通常は両者が6:1の割合で含まれる混合体である。ゲラニオールのヒドロキシ基がチオール基に置き換わった構造を持ち、数種類の合成法が開発されているが、リナロールとチオ尿素から合成することができる[2]。
用途
編集ブラックカラント、パッションフルーツ、ラズベリー、ミントなどの香りを付与するフレーバーとして、最大100ppmほど用いられるほか、調合香料にも使用される[2]。
脚注
編集- ^ Sigma-Aldrich Co., Thiogeraniol. Retrieved on 2021-07-18.
- ^ a b (合成香料編集委員会 2016, p. 770)
参考文献
編集- 合成香料編集委員会『合成香料 化学と商品知識(増補新版)』化学工業日報社、2016年。ISBN 978-4-87326-677-0。