ダシリリオン、ダシーリリオン(学:Dasylirion)は、キジカクシ科に含まれる属の一つ。または、ダシリリオン属に含まれる植物の総称。

ダシリリオン
ダシリリオン・ロンギッシマム
ダシリリオン・アクトロリカム
分類
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperm
階級なし : 単子葉類 Monocots
: キジカクシ目 Asparagales
: キジカクシ科 Asparagaceae
亜科 : スズラン亜科 Nolinoideae
: ダシリリオン属 Dasylirion
学名
Dasylirion
英名
Sotol

特徴

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メキシコアメリカ付近原産の常緑性低木小低木で太い幹を持ち、先端に棘のある細い葉を密集して付ける。柔らかく肉厚な葉を持つ。乾燥地帯が自生地の為、根はあまり発達しない。耐暑性、耐乾性に優れ、耐病性にも優れる為、罹患する病気は少ない。成長はかなり遅く、が明瞭に立つまで五年程度かかる。主な繁殖方法は実生である[1]。花はリュウゼツランに似た花を付ける。但し開花は非常に稀で、成熟した株でも花は余りつけない。実生では開花まで15年以上を要する。雌雄異株[2]

 
葉縁には刺があり、アロエに似る。(アクトロリカム種)

用途

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独特の草姿を持つ為、観葉植物として親しまれている。メキシコのチワワ砂漠に自生するレイオフィルム種は、繊維材、酒製材、籠材、家畜飼料、屋根材に用いられる[3]

名称について

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「Dasy」+「Lirion」の合成語である。意味は「ユリの様な密集した葉」となる。葉の様子から命名された[3]種小名に良く見られる「Dasylirioides」は「Dasylirion」+「Oides」の合成語で「ダシリリオン属に似た」と言う意味を持つ[4]

ここでは観葉植物として、栽培される種を掲載する。参考元はこちら。

  • ダシリリオン・アクロトリクム

 (Dasylirion acrotrichum

  • ダシリリオン・ウィーレリ

 (Dasylirion wheeleri

  • ダシリリオン・グラウコフィルム

 (Dasylirion glaucophyllum)

  • ダシリリオン・セラティフォリウム

 (Dasylirion serratifolium

  • ダシリリオン・テキサヌム

 (Dasylirion texanum

  • ダシリリオン・デュランジェンセ

 (Dasylirion durangense

  • ダシリリオン・ルシドゥム

 (Dasylirion lucidum

  • ダシリリオン・レイオフィルム

 (Dasylirion leiophyllum

  • ダシリリオン・ロンギッシマム

 (Dasylirion longissimum

ギャラリー

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脚注

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  1. ^ 高井尽 (2000年12月31日). “グラウコフィラム ダシリリオン の特徴と育て方 niwa_jt056-01”. 苗木部の部室 〜苗木、育てよう〜. 2024年12月22日閲覧。
  2. ^ green-flower (2021年2月14日). “ダシリリオン(属)の育て方”. リンネの庭. 2024年12月22日閲覧。
  3. ^ a b GKZ植物事典・ダシリリオン・レイオフィルム”. gkzplant.sakura.ne.jp. 2024年12月22日閲覧。
  4. ^ サルオガセモドキ(ウスネイオイデス)とは?特徴や育て方をご紹介!”. BOTANICA. 2024年12月22日閲覧。