タカネナデシコ(高嶺撫子、Dianthus superbus var. speciosus)は、ナデシコ科ナデシコ属多年草カワラナデシコの高山型の種である[1]

タカネナデシコ
タカネナデシコの花(聖岳2002年8月)
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱 : ナデシコ亜綱 Caryophyllidae
: ナデシコ目 Caryophyllales
: ナデシコ科 Caryophyllaceae
: ナデシコ属 Dianthus
: タカネナデシコ
D. superbus var. speciosus
学名
Dianthus superbus L. var. speciosus Rchb.
和名
タカネナデシコ(高嶺撫子)

特徴

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茎は直立して、高さは15-40cmである[2]。長さ3-7cm、幅 2-5 mmの葉が対生する。茎の先に直径4-5 cmの紅紫色の花を1-3個つける。開花時期は7-9月。花弁は5個で先端が細かく裂ける。雄しべは10個。の基部に2対のがある。

分布

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ユーラシア大陸北部と、日本の北海道中部地方以北の高山帯の岩礫地や草地に分布する。基準標本ドイツのもの[2]田中澄江が『花の百名山』の著書で斜里岳を代表する花の一つとして紹介している[3]

近縁種

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日本には、ナデシコ属に属する種が本変種のほかに生育する(ナデシコ#ナデシコ属を参照)。

  • シロバナタカネナデシコ (Dianthus superbus var. speciosus f. chionanthus) - 白花の品種[2]
  • エゾタカネナデシコ (D. s. var. speciosus f. bibracteatus) - 苞が1対のみの品種[2][4]
  • カワラナデシコ (D. s. var. longicalycinus) - 低地や山地に分布する変種。

種の保全状態評価

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日本の各都道府県で、以下のレッドリストの指定を受けている[5]

環境省により、上信越高原国立公園中部山岳国立公園南アルプス国立公園白山国立公園などで自然公園指定植物となっている[6]

関連画像

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脚注

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  1. ^ 林弥栄『日本の野草』山と溪谷社〈山溪カラー名鑑〉、2009年10月、511頁。ISBN 9784635090421 
  2. ^ a b c d 豊国秀夫『日本の高山植物』山と溪谷社〈山溪カラー名鑑〉、1988年9月、493頁。ISBN 4-635-09019-1 
  3. ^ 田中澄江『花の百名山』文春文庫、1997年6月、158-160頁。ISBN 4-16-352790-7 
  4. ^ タカネナデシコ”. 礼文町. 2011年10月7日閲覧。
  5. ^ 日本のレッドデータ検索システム(タカネナデシコ)”. エンビジョン環境保全事務局. 2011年10月7日閲覧。
  6. ^ 国立・国定公園特別地域内指定植物(タカネナデシコ)” (PDF). 環境省自然環境局. pp. 2. 2011年10月7日閲覧。

外部リンク

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