タイリクスズキ(七星鱸、Lateolabrax maculatus )は、スズキ目スズキ亜目スズキ科に属する魚。日本台湾で養殖されている。ホシスズキと呼ばれることもある。

タイリクスズキ
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
上目 : 棘鰭上目 Acanthopterygii
: スズキ目 Perciformes
亜目 : スズキ亜目 Percoidei
: スズキ科 Lateolabracidae
: スズキ属 Lateolabrax
: スズキ L. maculatus
学名
Lateolabrax maculatus (McClelland, 1844)
和名
タイリクスズキ(七星鱸)
英名
Spotted sea bass

分布

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黄海渤海沿岸、東シナ海と北部南シナ海中国大陸沿岸および朝鮮半島西岸が原産地[1]

日本では、房総半島から宇和海までの太平洋沿岸、瀬戸内海日本海側の丹後地方沿岸などで記録があるが[1]、定着して再生産しているかは不明。また、汽水域にも入る[2]

特徴

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全長1m。

スズキとよく似ているが、体側に大きな黒点が散在する個体が多い[1](まれに黒点が全くない個体もある)。また、吻が短く、背脊椎数が多くの個体で35個(スズキは多くで36個)[3]

分類

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タイリクスズキはスズキLateolabrax japonicus の地域変異(大陸型)と考えられていたが、形態学的・遺伝学的な研究の結果、スズキとは別種であることが判明した[4]和名は1995年に与えられた[3]

漁業

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台湾産の稚魚が養殖用に「スズキ」の名で輸入されており、西日本で主に養殖されている[3]。本種はスズキよりも成長が優れているといわれる[4]

外来種問題

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台風などの要因により、生簀で養殖されていた個体が自然水域へ逸出している。定着している場所もあると考えられる[5]

在来種のスズキとの同所的な分布が認められている海域もあるが、交雑の事例は少ない[4]愛媛県では同じニッチをもつスズキを駆逐している[1]

環境省外来生物法により、生態系被害防止外来種に指定されている。

参考文献

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  1. ^ a b c d 多紀保彦(監修) 財団法人自然環境研究センター(編著)『決定版 日本の外来生物』平凡社、2008年4月21日。ISBN 978-4-582-54241-7 
  2. ^ 井田斉 他、『小学館の図鑑NEO 魚』、小学館、2003年、p97
  3. ^ a b c 村上興正・鷲谷いづみ(監修) 日本生態学会(編著)『外来種ハンドブック』地人書館、2002年9月30日。ISBN 4-8052-0706-X 
  4. ^ a b c 谷口順彦「海面養殖種苗導入のリスク管理—タイリクスズキ」(PDF)『日本水産学会誌』第73巻第6号、2007年、p.p.1125-1128、2011年6月24日閲覧 
  5. ^ 岩崎敬二「日本に移入された外来海洋生物と在来生態系や産業に対する被害について」(PDF)『日本水産学会誌』第73巻第6号、2007年、p.p.1121-1124、2011年6月24日閲覧 

関連項目

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