ソニーネットワークコミュニケーションズ
ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社(英: Sony Network Communications Inc.)は、日本の東京都港区に本社を置く、ソニーグループの電気通信事業者。日本・台湾でインターネットサービスプロバイダ「So-net」や、固定ブロードバンド光回線「NURO光」、仮想移動体通信サービス「nuroモバイル」といった通信事業を中心に、IoT、AI分野をはじめとするネットワーク領域での新規事業創出に注力している。
種類 | 株式会社2005年12月20日~ |
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市場情報 | |
略称 |
SNC ソネット |
本社所在地 |
日本 〒108-0075 東京都港区港南一丁目7番1号 ソニーシティ |
設立 |
1995年11月1日 (ソニーコミュニケーションネットワーク株式会社) |
業種 | 情報・通信業 |
法人番号 | 8010701005322 |
事業内容 |
インターネット・サービス・プロバイダ事業 ポータル事業 |
代表者 | 渡辺 潤(代表取締役社長) |
資本金 | 79億69百万円 |
発行済株式総数 | 25万5,538株 |
売上高 |
連結:933億53百万円 (2012年3月期) 単独:1489億02百万円 (2021年3月期) |
営業利益 |
連結:100億00百万円 (2012年3月期) 単独:75億09百万円 (2021年3月期) |
純利益 |
連結:40億50百万円 (2012年3月期) 単独:56億71百万円 (2021年3月期) |
純資産 |
連結:739億85百万円 (2012年3月期) 単独:539億03百万円 (2021年3月期) |
総資産 |
連結:1,051億54百万円 (2012年3月期) 単独:127億36百万円 (2021年3月期) |
従業員数 |
連結:1,823人 単独:836人 (2022年3月31日現在) |
決算期 | 3月31日 |
主要株主 |
ソニー 100% (2021年4月1日現在) |
主要子会社 |
SMN 100% ソニーネットワークコミュニケーションズスマートプラットフォーム 100% So-net Entertainment Taiwan Limited 62.4% |
外部リンク | https://www.sonynetwork.co.jp |
概要
編集インターネットサービスプロバイダ So-netの運営のために、ソニー株式会社、株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント、株式会社ソニーファイナンスインターナショナルの出資で設立された。
主力事業であるSo-netの会員数は、2018年6月現在、FTTH契約数は約282万人(モバイル会員・電話コース・こんてんつコース等の会員を含まず。)[1]。2018年3月現在、国内の固定ブロードバンド回線のプロバイダの中ではYahoo!BB(ソフトバンク)・OCN(NTTコミュニケーションズ)・J:COM NET(ジュピターテレコム、KDDIグループ)に次いで4番目の規模で[2]、通信キャリア系の事業者以外では首位。
モバイル通信事業では、かつてSo-net会員向けのオプションサービスとしてウィルコム・イーモバイルのPHSデータ通信を利用したモバイル通信サービスbitWarpを提供していたほか、NTTドコモ・UQコミュニケーションズのMVNOとして、「So-net モバイル LTE」「PLAY SIM/Prepaid LTE SIM」「So-net モバイルWiMAX 2+」の名称で一般使用者に対しモバイル回線の提供を行っている。また現在はSo-netとは別のサービスとして、「nuroモバイル」の名称でNTTドコモの携帯電話回線を使用したMVNOサービスを提供している。かつてはMVNEサービスも提供していたが、2019年5月に子会社のソニーネットワークコミュニケーションズスマートプラットフォーム株式会社に譲渡した。
沿革
編集- 1995年11月1日 - ソニー株式会社、株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント、株式会社ソニーファイナンスインターナショナルの共同出資により、ソニーコミュニケーションネットワーク株式会社として、会社設立
- 1996年1月 - So-netとして、ISP事業開始
- 1997年
- 1月10日 - PostPetシリーズの1作目「PostPet for Macintosh β版」をリリース
- 4月 - オンライン決済システム「Smash」のサービスを開始
- 1998年1月 - So-netの一次プロバイダでもあった、ソニーシステムデザイン(現:ソニーグローバルソリューションズ)が運営する法人向けインターネットプロバイダ Sinfonyの事業を授受。
- 1999年
- 2000年
- 2001年
- 6月 - 親会社のソニーがトラッキングストックを発行
- 8月 - ADSLサービス開始
- 2001年
- 2002年
- 4月 - 株式会社ウェブオンラインネットワークスを吸収合併
- 5月 - TEPCOひかりを使用した、FTTH接続サービスを開始
- 2003年
- 1月
- デジタルメディアエンタテインメント株式会社から、CS放送「So-netチャンネル」(現:アジアドラマチックTV)の運営権を授受
- ソネット・ビィメディアを吸収
- 3月 - IP電話サービス開始
- 6月 - 情報セキュリティマネジメント国際規格「BS7799」(現「ISO/IEC 27001:2005」)、国内「ISMS 認証基準」(現「JIS Q 27001:2006」)の両認証を、国内インターネットサービスプロバイダーとして初めて取得
- 1月
- 2005年12月20日 - 東京証券取引所マザーズに上場
- 2006年
- 7月7日 - 家電メーカー4社と、ソニー・当社が出資し、テレビポータルサービス株式会社(現:アクトビラ)を設立
- 10月1日 - ソネットエンタテインメント株式会社に商号変更
- 10月2日 - ソネットスポーツ・ドットコムを解散
- 2007年
- 2008年
- 2009年11月25日 - USENとの業務提携、及びISP事業の譲渡に関する協議を開始
- 2010年2月1日 - USENよりISP事業「Gyao光」(旧 BROAD-GATE 01)・「Gyao BB」を譲受
- 2011年
- 1月31日 - オンライン決済サービス「Smash」を終了
- 4月7日 - リモート録画予約サービス「CHAN-TORU」の運営を、ビジョンアーツより移管(Gガイド.テレビ王国に統合)
- 10月3日 - MVNO方式の最大14Mbps高速モバイル通信「So-net モバイル 3G」サービス開始
- 2012年
- 8月9日 - ソニーが株式の公開買い付けにより、ソネットエンタテインメントを完全子会社化すると発表
- 12月 - 東京証券取引所市場第一部上場廃止
- 2013年
- 1月1日 - ソニーの完全子会社となる
- 1月 - DeNAの株式をソニーに譲渡[4]
- 1月11日 - エムスリー(旧:ソネット・エムスリー)の株式を、ソニーに譲渡[6]
- 2月1日 - 子会社 ソネットエンタテインメント株式会社を設立し、CS放送「アジアドラマチックTV」の事業を移管[7]
- 4月 - 仮想移動体サービス提供者(MVNE)事業に参入[8]。
- 4月15日 - 世界最速をうたう最大2GbpsのFTTHサービス「NURO光」の提供を発表 NUROブランドを使用開始
- 7月1日 - ソネット株式会社に商号変更[9]
- 12月25日 - 業界初のデータ通信が毎月500MB未満まで無料で提供する、格安SIMサービス「0 SIM」をデジモノステーション(発行は同じソニーグループであるエムオン・エンタテインメント)2月号付録にし、事実上nuroモバイルの個人向けサービスを開始
- 2014年4月1日 - bit-drive事業を、ソニービジネスソリューション株式会社から授受[10]。
- 2015年6月 - 下り最大概ね10Gbps のFTTHサービス「NURO 光 10G」を提供開始
- 2016年
- 1月26日 - 「0 SIM」がデータ専用の他にSMS機能付き・音声機能付きプランの2プラン追加されて本格稼働開始。別途月額料金かかるがデータ専用プランと同じく500MB未満のデータ通信利用分は無料
- 3月1日 - ソニーモバイルコミュニケーションズの完全子会社となる[11]
- 5月6日 - 東京都品川区東品川4-12-3 品川シーサイドTSタワーへ本社を移転
- 7月1日 - ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社に商号変更[12] 社章をSo-netロゴから、ソニーロゴに変更[13]
- 9月 - LTE 通信サービスをリニューアルし、「NURO モバイル」スタート
- 2017年3月31日 - アクトビラの株式を、WOWOWに譲渡[14]
- 2018年
- 3月 - 上り・下り最大概ね10Gbpsと上り・下り最大6Gbpsの新プラン「NURO 光 10GS/6GS」を追加
- 4月1日 - ソネットエンタテインメント(現:ソラシア・エンタテインメント)の株式を、ソニー・ミュージックエンタテインメントに譲渡[7]
- 10月 - スマートホームサービス「MANOMA」をスタート
- 2019年
- 3月5日 - ソニーネットワークコミュニケーションズスマートプラットフォーム株式会社を設立[15]。
- 5月1日 - 会社分割により仮想移動体サービス提供者(MVNE)事業を、ソニーネットワークコミュニケーションズスマートプラットフォーム株式会社に譲渡[15]。
- 9月 - LPWA通信規格を用いたIoT向け通信サービス「ELTRES™ IoTネットワークサービス」提供開始
- 2020年3月 - 上り・下り最大概ね20Gbpsの新プラン「NURO 光 20Gs」を追加
主なサービス
編集ISP事業(So-net)
編集主力事業。
NURO光事業
編集アクセス回線を自社で設置・管理しており、自社だけが使用しているため、フレッツ光・auひかりをアクセス回線に使う他サービスと比べ、電力系通信事業者と同様に通信サービスの柔軟性が高いのが特徴。
モバイル通信事業
編集- bitWarp - DDIポケット(現:ウィルコム)・イーモバイルのPHS回線を使用したMVNOサービス So-net モバイル 3G、nuroモバイルに移行し、サービス終了
- So-net モバイル LTE(旧称:So-net モバイル 3G) - NTTドコモの携帯電話回線を使用した、So-net会員向けのMVNOサービス
- nuroモバイル - NTTドコモの携帯電話回線を使用した、一般向けのMVNO・MVNEサービス
IoT事業
編集- MANOMA - スマートホームサービス
など
クラウド&アプリ事業
編集一部サービスは、ソニービズネットワークスが提供
法人向け事業
編集- bit-drive - 法人向けインターネットプロバイダ クラウドサービス・回線サービスなどの各種サービスも実施 ソニービジネスソリューションが提供
- So-net for Biz - bit-drive・NUROネットワークを使用した法人向けの各種サービス
- NURO biz - NUROネットワークを使用した法人向けの各種サービス ソニービズネットワークスが提供
- クラウド勤怠管理システム「AKASHI」
主な出身者
編集関連企業
編集- ソニーグループ
- ソニー - 家電メーカー・グループの持株会社 設立時の株主
- ソニーモバイルコミュニケーションズ - 親会社
- ソニー・ミュージックエンタテインメント (日本) - 設立時の株主
- ソニーファイナンスインターナショナル - 設立時の株主 2013年解散
- 子会社
- Qrio - IoT製品の開発・製造・販売等及びその運営サービスの提供
- SMN - インターネット広告 旧:ソネット・メディア・ネットワークス
- SoVeC - デジタルコミュニケーション領域におけるソリューションの提供
- ソニービズネットワークス - 電気通信事業・ネットワークインテグレーション事業
- ミーク - MVNE事業・無線通信(LPWA)事業(LTE-M方式・ELTRES方式) 旧社名はソニーネットワークコミュニケーションズスマートプラットフォーム
- ソニーネットワークコミュニケーションズコネクト - 「NURO 光 Connect」・ソニーグループのIoT、スマートホームソリューションの提供
- 日本国外のSo-net[16]
- So-net台湾 - So-net Entertainment Taiwanが運営 ADSL・光回線の提供、キャラクターライセンス管理、スマートフォンゲームアプリの開発・ローカライズ
- ソネットゲームスタジオ - So-net Entertainment Taiwanの子会社 スマートフォンゲームアプリの開発・ローカライズ
- So-net Singapore - Sony Marketing Asia Pacificが運営 2001年12月31日にサービス終了[17]
- So-net UK - Sony United Kingdomが運営 2002年3月15日にサービス終了[18]
- So-net USA - Sony Electronicsが運営 2002年3月31日にサービス終了[19]
- So-net台湾 - So-net Entertainment Taiwanが運営 ADSL・光回線の提供、キャラクターライセンス管理、スマートフォンゲームアプリの開発・ローカライズ
関連項目
編集- スルガ銀行 - ソネット支店がある
- ソニー仙台FC - ユニフォーム背中スポンサー
- アジアドラマチックTV - かつて「So-netチャンネル」・「アジアドラマチックTV★So-net」として放送していたCS放送のチャンネル。
脚注
編集注釈・出典
編集- ^ ソネット・メディア・ネットワークス「2018年10-12月期 『So-net 広告商品ガイド』」『So-net広告掲載のご案内』、ソニーネットワークコミュニケーションズ、2017年
- ^ 「ブロードバンド回線事業者の加入件数調査(2019年3月末時点)」『MMRI ニュースリリース』、MM総研、2019年6月6日
- ^ 「ソネットがDeNA株売却、南場氏が筆頭株主に」『MarkeZine』 2010年2月26日、翔泳社
- ^ a b 「ソニー、DeNA全株を野村証券に売却」『SankeiBiz』 2013年3月5日、産経デジタル
- ^ 「ソニーコミュニケーションネットワーク、CS放送向けにインターネットと連動した情報番組の制作会社を設立」『ASCII.jp』 2000年7月6日
- ^ 「IRリリース 主要株主である筆頭株主及び親会社の異動に関するお知らせ」『エムスリー株式会社』 2013年1月11日、エムスリー株式会社
- ^ a b 「ソネットエンタテインメント株式会社の移管に伴う商号変更のお知らせ」『ソニーミュージックグループ コーポレートサイト』 ソニー・ミュージックエンタテインメント、2018年3月26日
- ^ ソネットエンタテインメント株式会社「So-net 会社情報 プレスリリース So-net、LTEを利用したMVNE事業を開始 個人・法人を対象とした新サービスもスタート」『Sony Japan』 2013年4月15日、ソニー
- ^ プレスリリース | So-net 会社情報 2017年10月20日閲覧。
- ^ 「プレスリリース ソネットとソニービジネスソリューション、法人向けインターネットソリューションサービス事業 統合のお知らせ」『ソニービジネスソリューション株式会社』
- ^ プレスリリース | So-net 会社情報 2017年10月20日閲覧。
- ^ “商号変更のお知らせ”. ソネット株式会社 (2016年6月15日). 2017年10月20日閲覧。
- ^ 「ソネット、7月1日に社名変更 - 社標はソニーロゴへ」『マイナビニュース』 2016年6月15日、マイナビ
- ^ 「株式会社アクトビラの株式取得及び第三者割当増資引受(子会社化)に関するお知らせ」 株式会社WOWOW、2017年2月24日
- ^ a b ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社・ソニーネットワークコミュニケーションズスマートプラットフォーム株式会社「MVNE事業の会社分割(吸収分割)に関するお知らせ ソニーネットワークコミュニケーションズスマートプラットフォーム株式会社 事業開始について」ソニーネットワークコミュニケーションズ、2019年5月7日
- ^ 「ローミング 接続サービス」『So-net』
- ^ So-net Singapore - ウェイバックマシン(2005年4月5日アーカイブ分)
- ^ So-net UK - ウェイバックマシン(2004年9月24日アーカイブ分)
- ^ So-net USA - ウェイバックマシン(2005年2月10日アーカイブ分)
外部リンク
編集- ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社 - Sony Network Communications 会社情報サイト
- So-net 公式ホームページ
- So-net台湾