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センターフォールド

中綴じの雑誌における真ん中のページの見開き。転じて、掲載されるピンナップやヌードなどの肖像写真、またはその写真に登場するモデル。

センターフォールド（英語: centerfold, centrefold）とは、中綴じの雑誌における真ん中のページの見開きのことである[1]。転じて、センターフォールドに掲載されるピンナップやヌードなどの肖像写真、またはその写真に登場するモデルのことを指す。無線綴じとは異なり、中綴じの雑誌では、センターフォールドは左右のページが一続きとなる。

1962年に発行されたビーフケーキ雑誌（英語版）『チャンプ』(Champ)のセンターフォールド。この例では、雑誌を縦向きに回転させて見る必要がある。
『パック（英語版）』1877年3月14日号のセンターフォールド。"Torpedoes in His Path: Can he, with that load, get through without exploding them?"（魚雷が彼の行く手を阻む: あの荷物で、爆発させずに通り抜けられるのか?）というタイトルの、ラザフォード・ヘイズ米大統領を風刺した漫画が掲載されている。

この言葉は、『プレイボーイ』誌の創刊者であるヒュー・ヘフナーによって作られた[2]。1953年に創刊された『プレイボーイ』の成功は、マリリン・モンローのヌードをセンターフォールドにしたことが大きな要因となっている[3]。毎月のセンターフォールドの登場は、ピンナップに新たな価値を与え、「セクシーさ」の概念を和らげるのに役立った[4]。センターフォールドに掲載されたことがきっかけで、モデルが映画に出演することも、かつてはよくあった[4]。

初期の頃、ヘフナーは『プレイボーイ』のセンターフォールドを非常に特殊な方法で撮影することを要求していた。1956年にカメラマンに渡したメモによれば、「モデルは自然な形で、読む、書く、飲み物をかき混ぜるといった行動をしていなければならない。そして、健康的で知的なアメリカ人の容姿で、有能な秘書かヴァッサー大学の学生のような若い女性でなければならない」と伝えている[5]。後にヘフナーは、理想的なセンターフォールドとは、「写真に写っていない誰かの存在が示唆されている状況」であると語っている。その目的は、「ストレートなピンナップを、個人的で特別なものとして、親密な幕間に変えること」であった[5]。

一部の雑誌では、センターフォールドに長い紙を使って、三つ折りや四つ折りにして雑誌の中に折り込むものも現れた。挑発的なアダルト雑誌では、この長いセンターフォールドを使って、より露骨なイメージを見せていた[6]。

この言葉は、一般的な意識ではエロティックな素材やモデルと強く結びついているが、『ライフ』や『タイム』、『ナショナルジオグラフィック』など他の多くの雑誌では、他のテーマの見開き記事が掲載されている。

センターフォールドの称号

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雑誌によっては、センターフォールドのモデルを特定の称号で呼ぶことがある。それは、その雑誌のブランドやテーマに関連している場合がある。

その分野における権威のある雑誌でセンターフォールドとして登場したモデルは、その後もニュース記事や紹介文でその称号で呼ばれることがある[7][8]。

出版物 称号
ブルーボーイ（英語版） マン・オブ・ザ・マンス/イヤー(Man of the Month/Year)[9]
デューク（英語版） ダッチェス(Duchess)[10]
ギャラリー（英語版） ガール・ネクスト・ドア(Girl Next Door)[11]
ジェネシス（英語版） プレイガールズ(Playgirls)[12]
ハイソサエティ ソサエティーズ・チャイルド(Society's Child)[13]
ハスラー ハスラーハニー(Hustler Honey)[14]
ネイブ（英語版） メイド・オブ・ザ・マンス(Maid of the Month)[15]
リュイ（英語版） La Fille du Mois[16]
マンデート（英語版） マンデート・マン(The Mandate Man)[17]
メイフェア（英語版） ガール・オブ・ザ・マンス(Girl of the Month)[18]
メン・オンリー（英語版） メン・オンリー・ガール/ミス(Men Only Girl/Miss)[19]
ペントハウス ペントハウス・ペット
プレイボーイ プレイメイト
プレイガール（英語版） マン・オブ・ザ・マンス/イヤー(Man of the Month/Year)
プレイメン（英語版） La Ragazza del Mese[20]

関連項目

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  • 堕ちた天使 - J・ガイルズ・バンドの楽曲。原題が"Centerfold"。アダルト雑誌を見た青年が学生時代の憧れの女の子の写真をセンターフォールドで見つけショックを受けるという内容。

脚注

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[脚注の使い方]
  1. ^ "Centerfold". Merriam-Webster.
  2. ^ “Hugh Hefner Profile”. People in the News. CNN. July 21, 2008閲覧。
  3. ^ “The Playboy FAQ: The First Issue”. World of Playboy. Playboy. June 7, 2011時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年7月4日閲覧。
  4. ^ a b Slade, Joseph W. (2001). Pornography and sexual representation: a reference guide. Greenwood Publishing Group. pp. 581. ISBN 0-313-31520-5. https://books.google.com/books?id=ZaGTZySRzeYC 
  5. ^ a b “Playboy: The Hugh Hefner Story”. n+1 (January 13, 2009). January 24, 2009閲覧。
  6. ^ Kelly Dennis, Art/porn: a history of seeing and touching, Page 97, 2009, ISBN 1847880673
  7. ^ Jordan, Candace (April 10, 2015). “Playboy's Hugh Hefner turns 89: A Grateful Playmate Reminisces”. chicagonow.com. Chicago Tribune Media Group. March 28, 2016閲覧。
  8. ^ Cheung, Kevin (October 6, 2000). “Fresh Digital”. The Age (Melbourne, Australia: Fairfax Media): 95. "Based on the comic book series by Ninja Turtles creators Laird and Eastman (and starring Penthouse Pet Julie Strain), Heavy Metal FAKK 2 is an adventure that offers enough high-tech violence and brazen sexual innuendo to put Lara Croft to shame." 
  9. ^ “Vote For The Best Man”. Blueboy (Miami, FL). (January–February 1979). "Each man has appeared in a centerfold spread during the past year, and now it's Readers' Choice as to which one will be the Blueboy Man Of The Year and win $5000!" 
  10. ^ Davis, Elroy (June 1957). “Duchess Of The Month”. Duke (Duke Publishing Co.) 1 (1): 33. 
  11. ^ “Girl Next Door of the Month”. Gallery (Montcalm Publishing Corporation) 30 (8): 30. (August 2002). 
  12. ^ “The Playgirls”. Genesis (Genesis Publications) 3 (11): 49. (June 1976). 
  13. ^ “Society's Child Sandy”. High Society (New York, NY: Drake Publishers): 40. (December 1983). 
  14. ^ Ward, Robert (2012). Renegades: My Wild Trip from Professor to New Journalist with Outrageous Visits from Clint Eastwood, Reggie Jackson, Larry Flynt, and other American Icons. F+W Media. p. 130. ISBN 978-1-4405-3314-3 
  15. ^ “Brigitte Lahaie Maid of the Month”. Knave (London: Knave Publications, Inc. Ltd.) 11 (5). (May 1979). 
  16. ^ “La Fille du Mois”. luimagazine.fr. Lui Web SARL.. April 5, 2016時点のオリジナルよりアーカイブ。March 28, 2016閲覧。
  17. ^ Mandate Calendar 1981, Mavety Media, (1980), "A Mandate Man for every month" 
  18. ^ “Jamie-Lee Girl of the Month”. Mayfair (London: Paul Raymond Publications) 28 (4): 50. (April 1993). 
  19. ^ “Men Only Girl: Miss Arabella Hart”. Men Only (London: Paul Raymond Publications) 40 (1). (1975). 
  20. ^ “Françoise La Ragazza del Mese”. Playmen (Rome, Italy: Tattilo Editrice S.p.A). (August 1969). 
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