ズマ (人工衛星)
アメリカの人工衛星
ズマ (Zuma) とは、アメリカ合衆国政府向けの人工衛星につけられたコードネームである。このプロジェクトは秘密裏に行われており、政府のどの機関がプロジェクトを担当しているのかは明らかでない[1][2]。
Zuma | |
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所属 | 非公表 |
主製造業者 | ノースロップ・グラマン |
国 | アメリカ合衆国 |
国際標識番号 | 2018-001A |
カタログ番号 | 43098 |
状態 | 軌道投入失敗 |
目的 | 非公表 |
打上げ場所 | ケープカナベラル空軍基地LC-40 |
打上げ機 | ファルコン9 |
打上げ日時 | 2018年1月8日01:00 |
軌道要素 | |
周回対象 | 地球 |
軌道 | 低軌道 |
高度 (h) | 約2000km(計画) |
打ち上げ
編集この衛星はノースロップ・グラマンにより製造され[3]、スペースX社のロケットによって[1]低軌道 (高度約2,000 km[4]) に打ち上げることが予定されていた。
当初、衛星は、2017年11月中頃にファルコン9ロケットによってケネディ宇宙センターLC-39A発射台から打ち上げられるとみられていた。ロケットは飛行前の準備として地上で燃焼試験を行っていた。しかし、スペースXが他の顧客向けに用意していたペイロードフェアリングの試験で問題が見つかり、その影響でズマの打ち上げも2か月近く延期された[5]。計画変更後、打ち上げは2018年1月6日にケープカナベラル空軍基地のLC-40発射台で行われる予定だったが、延期となり1月8日に打上げられたものの、軌道への投入に失敗した[6]。
調査によると、ロケットと衛星を接続するペイロードアダプターに不具合が生じ、衛星を正常に分離できなかったため、衛星は軌道に達しなかった。このアダプターは衛星と同じくノースロップ・グラマンが製造に携わったもので、スペースXが担当したロケット本体側に問題は無かったと見られている[7][8]。
参考文献
編集- ^ a b Emre Kelly. "Elon Musk's SpaceX launch is a secret government mission", USA Today / Florida Today, November 15, 2017, retrieved January 2, 2018.
- ^ Loren Grush. "SpaceX’s mysterious Zuma launch is postponed indefinitely", The Verge, November 17, 2017, retrieved January 2, 2018.
- ^ Robin Seemangal. "SpaceX's top secret Zuma mission set to launch", Wired, November 16, 2017, retrieved January 2, 2018.
- ^ "SpaceX Rocket to Launch Secret Zuma Mission Thursday Night". Mike Wall, Space.com. 14 November 2017.
- ^ Stephen Clark. "Test-firing at repaired launch pad clears way for SpaceX cargo flight next week", spaceflightnow.com, December 6, 2017, retrieved January 2, 2018.
- ^ Stephen Clark (January 2, 2018). “Launch Schedule”. spaceflightnow.com. January 2, 2018閲覧。“スペースXが打ち上げた機密衛星、軌道投入に失敗”. CNN. (2018年1月10日) 2018年1月11日閲覧。
- ^ “投入失敗の「Zuma」、スペースXに過失なし 政府調査まとめる”. sorae.jp. (2018年4月10日) 2018年4月10日閲覧。
- ^ “Probes Point to Northrop Grumman Errors in January Spy-Satellite Failure”. ウォール・ストリート・ジャーナル. (2018年4月8日) 2018年4月10日閲覧。