パンティストッキングフェティシズム
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パンティストッキングフェティシズムとは、パンティストッキング(英語:pantyhose)に対するフェティシズム(英語:fetishism)ということで、パンティストッキングに執着した性的興奮を得る。パンストフェチとも称される。
概要
編集1963年より発売されたパンティストッキングは、ナイロンおよびポリウレタンといったものを素材としている。このことから、以下のような特徴を持つ。
- パンティストッキングの作りによって異なるが、素肌とは異なるナイロン特有の感触。
- 人間の肌にはない光沢性。特に交編サポートのパンティストッキングにおける光の反射により生じる光沢。
- 伸縮性のある生地によってもたらされる脚部への圧迫、およびそれによって生じる独特なレッグラインの形成。
- 製造方法やパンティストッキングの用途(体型補正、防寒、むくみ防止など)によって異なる形状のバリエーション。
- 同色のパンティストッキングでも、デニール数の違いによる豊富な透明感のバリエーション。
- 様々な色のバリエーション。同じベージュ系統色でも数種類~数十種類の幅広いラインナップがある。
上記のような特徴から、光沢性から導かれる「無機性」、およびレッグラインの形成によって導かれる「脚線美」への訴求等が発生する。これらを基に、パンティストッキングに対し性的欲求を持つ層が出現した。結果、このような現象、およびそのような嗜好を持つ者を総じてパンティストッキングフェティシズムと呼ぶようになった。
現在では、専門の写真集が複数の出版社より発売されているほか、同様のフェティシズムをテーマとしたアダルトビデオ、ウェブサイトが多数存在する。また、漫画においても、このフェティシズムを一つのテーマとして取り上げた作品が描かれ、主な作者に八神ひろき(代表作:G-taste)などがいる。
パンティストッキングを穿いている女性を見て性的興奮をしたり、自らもパンティストッキングを穿いて性的興奮を得る者もいる。パンティストッキングという女性の衣類の一部のみを身に付けることが目的のため、女装とは明確に区別される。
パンティストッキングを穿いていないように見える透明度が高く素肌に近いベージュに性的興奮をする者がいたり、パンティストッキングを穿いているという主張がやや強いブラックに性的興奮をする者もいて、そのフェティシズムは幅広い。
来歴
編集1963年以降、パンティストッキングは世の中に広まっていったが、フェティシズム自体が注目されるようになった1990年代初頭まで、パンストフェチに関する具体的な現象は確認できていない。ボディコン・ブームがパンストフェチ勃興の一助となったとも考えられるが、それらに対して言及した論述は今のところ見つかっていない。
具体的な著作物の存在として最も古いものが、心交社が1992年より発売した『フェティシズム叢書』シリーズである。同書にて、同時期に巻き起こっていたボディコン・ブームに乗る形でボディコンを着た女性が穿いたパンティストッキングのアップ写真を数多く掲載した。以後、パンティストッキングフェティシズムにターゲットを絞る形で次々と出版されるに至る。
この動きに呼応する形で既存のアダルトビデオメーカー(シャトルジャパンなど)より脚フェティシズムをテーマとした作品が多数リリースされたが、その中でもパンティストッキングを採用する作品が大多数であった。特に同社の作品は、ただ単にパンスト着用の女性を脱がせ性交に至るといっただけに限らず、青空の下でフェラチオをし最後はその女性のパンスト着用の太ももに向け射精をする、パンスト着用の踵にアイスクリームを塗って舐めたり、パンスト着用のままシャワーを浴び(パンストは直穿きで他は裸)真新しいパッケージの袋に入ったパンストを中に入った型紙をパンストを伝線させないようにそっと取り出し、つま先部に全ての部分を巻き込み、つま先部を穿かせ踵、足首、すね、膝、太もも(片側も同様に)と足にフィットさせ(たるみに注意しながら)両足の太もも部をたくし上げ、最後にでん部にフィットさせる(その時にセンターラインを合わせる)といった一連のパンストを履くまでの光景を逐一映す(中には装着前に足の爪の手入れをしペディキュアを施し、乾燥を待ってそれからパンストを装着し、洋服を着てハイヒールを履く、といった趣向を凝らした作品もあった)、という他のビデオとは異なる企画を前面に出した。以後、フェティシズムの中でも一定数の支持がある分野として定着するようになり、『東京脚美人倶楽部』(後のHPSART)『ジャネス』『妄想族』などのメーカーが登場、現在に至っている。
ネットの世界では、1994年頃よりパソコン通信の『NIFTY-Serve』(現@nifty)において「PFC」という名のフォーラムが存在し、度々オフ会が開催されていた。オフ会では撮影会等も開催され当時は活況を呈していたが、後に代表者はパンティストッキングフェティシズムから全身タイツフェティシズムへ強く傾斜していった。その後、Windows 95の発売を機にWorld Wide Webの世界が一般ユーザーへ広がると、「パンストフェチ倶楽部」(団体のサイトは閉鎖。創始者による同名のサイトは現在も継続中)に代表されるサイトが開設されるようになった。
現在では、風俗店において、パンティストッキングフェティシズムの客を対象とした性的サービスが提供され、フェティシズムの一つとして認知度は高い。また、ここ数年来、「パンストフェチでパンストを履く on Travel diary」というサイトをはじめとして、自らパンティストッキングを穿く男性もおり多様性を呈している。なお、デニール数の大きいタイツに特化した層については、別途タイツフェチと呼ばれるが、その根本はパンティストッキングフェティシズムと同一である。
性交の仕方
編集主にパンティストッキングの股間の部分に穴を開けて、パンストを脱がさず穿かせたまま、その穴を利用し性行為を行う。この性行為は着衣セックスの一種であり、パンスト・セックスと言うこともある。
しかし、パンティストッキングに穴を開ける行為自体を嫌う層も存在し、これらの層は男性器が挿入できるよう穿かせたパンストを一部ずらすか、オーラルセックス等を行う。また実際に膣に挿入することなく、パンスト着用女性の股間や太ももの間にペニスを入れピストン行為により射精に至り快楽をえるといった素股行為もある。またパンスト着用の女性がペニスを出した男性を仰向けに寝かせ、足のひらでペニスを包み込むようにしピストン運動で射精する足こきも存在する。また普通の手こきでもパンストを手に被せた女性が行ったり、フェラチオに関してもペニスにパンストを被せたパンスト越しのやり方があり、パンストの感触を楽しむという行為もあり、そのため、上記性交の仕方は、大勢な行為であると断言するには論拠が乏しいとされる。