スイング・オブ・デライト
『スイング・オブ・デライト』(原題:The Swing of Delight)は、カルロス・サンタナが1980年に発表したスタジオ・アルバム。コラボレーション・アルバムを除く、純粋なソロ名義のアルバムとしては2作目に当たる。オリジナルLPは2枚組だが、再発CDは1枚にまとめられた[1]。ただし、2005年に紙ジャケット仕様で発売された日本盤再発CD (MHCP 823-4)は、オリジナル盤と同様2枚組となっている[10]。
『スイング・オブ・デライト』 | ||||
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カルロス・サンタナ の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | サンフランシスコ ジ・オートマット[1] | |||
ジャンル | ジャズ、フュージョン、ラテン・ロック | |||
時間 | ||||
レーベル | コロムビア・レコード | |||
プロデュース | デヴィッド・ルービンソン&フレンズ | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
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カルロス・サンタナ アルバム 年表 | ||||
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背景
編集収録曲の一部は、当時カルロスが帰依していた導師シュリ・チンモイの曲で、ジャケットの絵もチンモイが描いたが、カルロスは翌年にはチンモイに失望し、最終的に彼のもとを離れることとなった[11]。収録曲「『スパルタカス』愛のテーマ」は、1960年公開の映画『スパルタカス』からの曲のカヴァーである[11]。
本作のレコーディング・メンバーの中には、1960年代にマイルス・デイヴィスのバックを務めたハービー・ハンコック、ウェイン・ショーター、ロン・カーター、トニー・ウィリアムスも含まれている[1][11]。
反響・評価
編集アメリカでは総合アルバム・チャートのBillboard 200で65位、『ビルボード』のジャズ・アルバム・チャートで8位に達した[7]。オーストリアのアルバム・チャートでは2回(4週)にわたりトップ20入りして、最高14位を記録した[2]。
William Ruhlmannはオールミュージックにおいて5点満点中2点を付け「多彩かつジャズ色の強いセッションで、カルロス・サンタナの作品の中でも、標準的なサンタナ・サウンドから特に楽しく逸脱してみせた物の一つ」と評している[1]。また、Rob Caldwellは2015年、All About Jazzにおいて「実によくまとまっており、現在の耳で聴いても新鮮である。それは、賞賛すべきミュージシャン達が参加したことも大きい」と評している[11]。
収録曲
編集特記なき楽曲はカルロス・サンタナ作。
- スワパン・タリ - "Swapan Tari" (Sri Chinmoy) - 6:47
- 「スパルタカス」愛のテーマ - "Love Theme from "Spartacus"" (Alex North) - 6:54
- ヒューラー・マタン - "Phuler Matan" (S. Chinmoy) - 5:54
- ソング・フォー・マイ・ブラザー - "Song for My Brother" - 7:00
- ジャーナ・カーラ - "Jharna Kala" (S. Chinmoy) - 7:13
- ガーデニア - "Gardenia" - 7:12
- ラ・レーヴ - "La Llave" - 3:42
- ゴールデン・アワーズ - "Golden Hours" - 6:38
- シェア・カーン、ザ・タイガー - "Sher Khan, the Tiger" (Wayne Shorter) - 5:47
参加ミュージシャン
編集- カルロス・サンタナ - エレクトリック・ギター、アコースティック・ギター、12弦ギター、パーカッション、ボーカル
- ハービー・ハンコック - ピアノ、エレクトリックピアノ、クラビネット、シンセサイザー
- デヴィッド・マーゲン - エレクトリックベース(on #1, #4, #5, #8)
- ロン・カーター - アコースティック・ベース(on #2, #3, #6, #7, #9)
- トニー・ウィリアムス - ドラムス(on #1, #3, #6)
- ハーヴィー・メイソン - ドラムス(on #2, #4, #7, #9)
- グレアム・リアー - ドラムス(on #5, #8)
- アルマンド・ペラーサ - コンガ、ボンゴ、パーカッション
- ラウル・リコウ - コンガ、パーカッション、ボーカル
- オレステス・ヴィラト - ティンバレス、パーカッション、ボーカル
- フランシスコ・アグアベッラ - コンガ(on #7)
- ラッセル・タブス - ソプラノ・サクソフォーン(on #1, #3)、テナー・サクソフォーン(on #4, #5)、フルート(on #8)
- ウェイン・ショーター - ソプラノ・サクソフォーン(on #2, #6, #9)、テナー・サクソフォーン(on #3, #9)
- アレックス・リガートウッド - ボーカル(on #7)
脚注
編集- ^ a b c d Ruhlmann, William. “The Swing of Delight - Santana, Carlos Santana”. AllMusic. 2021年4月10日閲覧。
- ^ a b Devadip Carlos Santana - The Swing Of Delight - austriancharts.at
- ^ charts.org.nz - Devadip Carlos Santana - The Swing Of Delight
- ^ norwegiancharts.com - Devadip Carlos Santana - The Swing Of Delight
- ^ swedishcharts.com - Devadip Carlos Santana - The Swing Of Delight
- ^ Offizielle Deutsche Charts
- ^ a b “Carlos Santana - Awards”. AllMusic. 2015年7月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月10日閲覧。
- ^ CARLOS SANTANA | full Official Chart History | Official Charts Company - 「ALBUMS」をクリックすれば表示される。
- ^ 『オリコンチャート・ブックLP編(昭和45年‐平成1年)』オリジナルコンフィデンス、1990年、157頁。ISBN 4-87131-025-6。
- ^ Devadip Carlos Santana - The Swing Of Delight (2005, Paper Sleeve, CD) - Discogs
- ^ a b c d Caldwell, Rob (2015年8月15日). “Light of the Supreme: Carlos Santana's Devadip Trilogy”. All About Jazz. 2021年4月10日閲覧。
外部リンク
編集- スイング・オブ・デライト - Discogs (発売一覧)