スイスリークス事件
スイスリークス事件 (フランス語: SwissLeaks)は、世界最大規模の金融グループHSBCホールディングスのプライベート・バンキング部門(en:HSBC Private Bank、本社ジュネーヴ)による富裕層顧客の巨額脱税幇助が、機密文書の公開によって2015年に発覚した事件である[1]。
概要
編集2007年、同社社員で情報技術担当だったエルベ・ファルチアニが、多数の顧客ファイルをデータマイニングし、フランス政府当局に提出していた。これらのファイルは、フランスで脱税の摘発のために活用され、2010年には他国の政府とも共有された。国際調査報道ジャーナリスト連合(英語: International Consortium of Investigative Journalists, ICIJ)は、これらのファイルをフランスの新聞ル・モンド経由で入手し、2015年、45社を超える世界中のメディアに提供した[1]。
公開された文書によると、HSBCはセレブや独裁者[2]など200か国以上の顧客の脱税を幇助したとされ、それらの顧客の口座残高の総額は1190億ドル(約14兆円)にのぼる[1]。
脚注
編集- ^ a b c “英金融大手HSBCが「脱税ほう助」、世界に波紋”. AFP (2015年2月10日). 2015年2月10日閲覧。
- ^ “スイス銀行界、顧客の守秘主義に変化 脱税対策で情報提供”. CNN (2015年3月21日). 2019年4月4日閲覧。
- ^ “「スイスリークス」告発者、スパイ小説並みの展開”. AFP (2015年2月11日). 2015年2月11日閲覧。