Wikipedia

ジョーダン・スペンス (アイスホッケー)

カナダと日本の二重国籍を持つプロアイスホッケー選手

ジョーダン・スペンス（Jordan Spence、2001年2月24日 - ）は、オーストラリア連邦ニューサウスウェールズ州シドニー生まれ、日本の大阪府大阪市及びカナダ連邦プリンスエドワードアイランド州コーンウォール（英語版）出身のプロアイスホッケー選手である。ナショナルホッケーリーグ(NHL)のロサンゼルス・キングスに所属。

ジョーダン・スペンス

2023年12月16日
愛称 氷上のクォーターバック
国籍 カナダの旗 カナダ
日本の旗 日本
（二重国籍）[1]
生誕
出生地 		(2001-02-24) 2001年2月24日（23歳）
オーストラリアの旗 オーストラリア
ニューサウスウェールズ州シドニー
出身地 日本の旗 日本
大阪府吹田市
カナダの旗 カナダ
プリンスエドワードアイランド州コーンウォール（英語版）
身長
体重 		5 ft 11 in (1.80 m)
180 lb (82 kg; 12 st 12 lb)
ポジション ディフェンダー
シュート 右打ち
所属チーム ロサンゼルス・キングス
所属歴 ロサンゼルス・キングス (2022 - )
代表 カナダの旗 カナダ
プロ選手期間 2020年 – 現在

NHL史上初のオーストラリア生まれの選手[注 1]、NHL史上初の日本人スケーター[注 2]で現役唯一のNHLの日本国籍選手。

経歴

編集

プロ入り前

編集

オーストラリアのシドニーで出生後、主に小学生時代を大阪で過ごした。5歳の時に父親からアイスホッケーを教わった[1]。11歳でカナダに渡った[1]。同国の年代別代表も務めた。ケベック・メジャー・ジュニア・ホッケー・リーグ（フランス語版）(QMJHL)のモンクトン・ワイルドキャッツ（英語版）でプレーした後、2019年のNHLドラフト（英語版）4巡目(全体95位)でロサンゼルス・キングスに指名される[2]。

プロ入りとキングス時代

編集

2020年6月3日にキングスと契約を結んだ[3]。

2020-21シーズンはアメリカン・ホッケー・リーグ(AHL)のキングス傘下のオンタリオ・レイン（英語版）に所属。

2022年3月10日、本拠地でのサンノゼ・シャークス戦で日本国籍保持者としては福藤豊に次いで2人目となるNHL出場を果たす[4]。3月26日、シアトル・クラーケン戦で日本国籍保持者としてNHL初得点を決める[5]。最終的に2021-22シーズンは24試合に出場し、前述のゴールを含む2ゴール、6アシスト、8ポイントを記録した。

2022-23シーズンは6試合に出場し、1アシスト、1ポイントを記録した。

2023-24シーズンは開幕前には 2023年9月15日に9月23日の24日の日程で自身の出生国であるオーストラリアで初開催となったメルボルンでのアリゾナ・コヨーテズとのエキシビジョン試合（英語版）にキングスの選手として帯同することになった[6]。10月10日にキングスの開幕ロースターが発表され、開幕はレインで迎えることになった[7]が、AHL開幕前の10月13日にキングスに昇格した[8][9]。尚、背番号が53から21に変更となる[8]。

選手としての特徴

編集

NHLの中で大きくないが、ゲームを読む力と的確なパスを出せることが強みで、得点の起点となるプレーができることから、アメリカンフットボールのクォーターバックに喩えて、"氷上のクォーターバック"と称されている[10]。

人物

編集

カナダ人の父と日本人の母を持ち、両国の二重国籍であるが、11歳までは毎年父親の故郷であるカナダ・プリンスエドワード島に帰省していたため少しの英語は理解できていた。[11][12]。カナダに移住後は日本語、英語に加えて、カナダの公用語であるフランス語も流暢に話せるようになった[1]。

好きなアーティストはトラヴィス・スコット[1]。

詳細情報

編集

表彰

編集
QMJHL
  • All-Rookie Team (2019)
  • First All-Star Team (2020, 2021)
AHL
  • AHL All-Rookie Team (2022)
  • AHL First All-Star Team (2022)

背番号

編集
  • 53（2021年 - 2023年）
  • 21（2023年 - ）

代表歴

編集
  • 2019年アイスホッケーU18世界選手権カナダ代表
  • 2021年アイスホッケーU20世界選手権カナダ代表

脚注

編集

注釈

編集
  1. ^ オーストラリア国籍の選手としてはウェールズ生まれのネーサン・ウォーカー（英語版）が2017年に初出場を果たしている
  2. ^ 過去の日本人選手はゴールテンダーの福藤豊のみ。

出典記事

編集
[脚注の使い方]
  1. ^ a b c d e “Getting to Know: LA Kings No. 95 Draft Pick Jordan Spence”. NHL.com. 2022年3月11日閲覧。
  2. ^ “Cornwall's Jordan Spence drafted by LA Kings” (英語). Canadian Broadcasting Corporation. 2019年6月24日閲覧。
  3. ^ “Kings sign 2019 draft picks Arthur Kaliyev and Jordan Spence”. Los Angeles Times (2020年6月3日). 2020年6月3日閲覧。
  4. ^ “スペンスがＮＨＬデビュー　２１歳ＤＦ、日本勢２人目”. 秋田魁新報. (2022年3月11日). https://www.sakigake.jp/news/article/20220311CO0111/ 2022年10月27日閲覧。 
  5. ^ “日本・カナダ両国籍の選手初得点ＮＨＬキングズのスペンス”. デイリースポーツ. (2022年3月27日). https://www.daily.co.jp/general/2022/03/27/0015169387.shtml 2022-1027閲覧。 
  6. ^ “Kings Announce Roster For 2023 Melbourne Global Series Games” (英語). NHL.com (September 15, 2023). October 14, 2023閲覧。
  7. ^ “LA Kings Announce 2023 Season Opening Roster” (英語). NHL.com (October 10, 2023). October 14, 2023閲覧。
  8. ^ a b “LA Kings Announce Multiple Roster Moves” (英語). NHL.com (October 13, 2023). October 14, 2023閲覧。
  9. ^ “Reign Announce 2023-24 Opening Night Roster” (英語). AHL.com (October 13, 2023). October 14, 2023閲覧。
  10. ^ 谷口輝世子 (February 25, 2022). “NHLに最も近い日本人、平野裕志朗とジョーダン・スペンス。最高峰リーグへの道”. Yahoo. October 20, 2023閲覧。
  11. ^ Dillman, Lisa. “Kings prospect Jordan Spence 'will find a way to make an NHL roster'”. The Athletic. 2022年3月11日閲覧。
  12. ^ “Living the island life”. www.hockeycanada.ca. 2022年3月11日閲覧。

外部リンク

編集
 
ウィキメディア・コモンズには、ジョーダン・スペンスに関連するカテゴリがあります。
「https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=ジョーダン・スペンス_(アイスホッケー)&oldid=101603439」から取得