ジョーイ・ヴェラ
ジョーイ・ヴェラ(Joey Vera、1963年4月24日 - )は、アメリカ合衆国出身のロックミュージシャン、ベーシスト。ヘヴィメタルの分野で活動し、アーマード・セイントの創設メンバーの一人としてデビューを果たした後、フェイツ・ウォーニング、モーター・シスター等のバンドでも活動している。
ジョーイ・ヴェラ Joey Vera | |
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アーマード・セイント - ドイツ・ゲルゼンキルヘン公演(2018年) | |
基本情報 | |
出生名 | ジョセフ・ヴェラ |
生誕 | 1963年4月24日(61歳) |
出身地 |
アメリカ合衆国 カリフォルニア州ロサンゼルス |
ジャンル |
ヘヴィメタル プログレッシブ・メタル |
職業 | ミュージシャン、ベーシスト、ソングライター、音楽プロデューサー |
担当楽器 | ベース、ギター、キーボード、ボーカル |
活動期間 | 1982年 - |
共同作業者 | アーマード・セイント、Tribe after Tribe、フェイツ・ウォーニング、クロマ・キー、Engine、セヴン・ウィッチズ、モーター・シスター |
公式サイト | JoeyVera.com |
来歴
編集当初はギーザー・バトラー、ジョン・エントウィッスル、ジョン・ポール・ジョーンズといったハードロック系のベーシストから影響を受け、その後はファンクやフュージョンにも傾倒した[1]。とりわけ、ロサンゼルスでジャコ・パストリアスの『ワード・オブ・マウス』・ツアーを観た時には「俺の音楽観が変わってしまった」「それまでは、俺は比較的シンプルなベース・プレイヤーだったけど、ジャコに出会ってからは、俺のスタイルも全く変わった」という[1]。
1982年にアーマード・セイントを結成し、1983年にメタル・ブレイド・レコーズからセルフタイトルのEPを発表した後、クリサリス・レコードとの契約を得て1984年に『マーチ・オブ・ザ・セイント』でメジャー・デビューした[2]。なお、1986年にメタリカのクリフ・バートンが事故死した後、ヴェラは後任ベーシストの候補に挙がり、オーディションを兼ねたジャム・セッションに誘われたが、最終的にはアーマード・セイントに留まる決断をし、メタリカからの誘いを断った[3]。また、アーマード・セイント在籍時には、リジー・ボーデンのEP『テラー・ライジング』(1987年)、アルバム『マスター・オブ・ディスガイズ』(1989年)にもセッション参加した[4]。
アーマード・セイントが一度解散した後、1994年に初のソロ・アルバム『サウザンド・フェイセス』を発表。ヴェラは同作で、ベースだけでなくボーカル、ギター、キーボードも兼任し[5]、その後のソロ・ツアーではベースを持たず、シンガー兼ギタリストとしてステージに立った[6]。そして、その後ベーシストとして参加したジャズ・バンドのギタリストから音楽理論を学ぶようになった[6]。
1990年代後半には、プログレッシブ・メタル・バンドのフェイツ・ウォーニングに一時的なメンバーとして加入するが、最終的には正式ベーシストとなり、『プレザント・シェイド・オブ・グレイ』(1997年)以降、多数のアルバムに参加した[7]。同アルバムには元ドリーム・シアターのキーボーディスト、ケヴィン・ムーアも参加しており、ヴェラはムーアが新たに立ち上げたプロジェクト「クロマ・キー」のデビュー作『デッド・エアー・フォー・レディオス』でもベースを弾いた[8]。また、フェイツ・ウォーニングでのボーカリストであるレイ・アドラーのサイド・プロジェクト、Engineにも参加した[9]。その後はフェイツ・ウォーニングの活動と並行して、再結成アーマード・セイントにも参加している[6]。更にフェイツ・ウォーニング関連では、ジム・マテオスが参加しているプロジェクトOSIや、マテオスとジョン・アーチによるプロジェクト「Arch/Matheos」のアルバムでも演奏した。
ヴェラは更に、セヴン・ウィッチズのアルバム『Xiled To Infinity And One』(2002年)の制作に裏方として貢献した後、同バンドの次作『Passage to the Other Side』(2003年)にはベーシストとしても全面参加した[10]。2004年から2005年には、フランク・ベロの代役としてアンスラックスのツアー・ベーシストを務めた[6]。
2015年には、スコット・イアンを中心に結成したモーター・シスター(Mother Superiorのトリビュート・バンド)としてのデビュー・アルバム『ライド』がリリースされた[11]。2019年12月、マーシフル・フェイトが2020年夏に計画している再結成ツアーに、ティミ・ハンセンの代役として参加することが報じられた[12]。
ディスコグラフィ
編集ソロ・プロジェクト
編集- 『サウザンド・フェイセス』 - A Thousand Faces(1994年)
- Circles(2007年、「A Chinese Firedrill」名義)
アーマード・セイント
編集リジー・ボーデン
編集- 『テラー・ライジング』 - Terror Rising(1987年、EP)※3曲に参加
- 『マスター・オブ・ディスガイズ』 - Master of Disguise(1989年)※一部の曲のみ参加
フェイツ・ウォーニング
編集- 『プレザント・シェイド・オブ・グレイ』 - A Pleasant Shade of Gray(1997年)
- 『スティル・ライフ』 - Still Life(1998年、ライブ)
- 『ディスコネクテッド』 - Disconnected(2000年)
- 『FWX』 - FWX(2004年)
- Darkness in a Different Light(2013年)
- 『セオリーズ・オヴ・フライト』 - Theories of Flight(2016年)
- 『ロング・デイ・グッド・ナイト』 - Long Day Good Night(2020年)
Tribe after Tribe
編集- Pearls Before Swine(1997年)
- Enchanted Entrance(2002年)
クロマ・キー
編集- 『デッド・エアー・フォー・レディオス』 - Dead Air for Radios(1998年)
Engine
編集- Engine(1999年)
- Superholic(2002年)
セヴン・ウィッチズ
編集- Passage to the Other Side(2003年)
- Deadly Sins(2007年)
OSI
編集- 『フリー』 - Free(2006年)
ベースインヴェイダーズ
編集- 『ヘルベースビーターズ』 - Hellbassbeaters(2008年)
Arch/Matheos
編集- Sympathetic Resonance(2011年)
- Winter Ethereal(2019年)※2曲に参加
モーター・シスター
編集- 『ライド』 - Ride(2015年)
出典
編集- ^ a b “ARMORED SAINT (アーマード・セイント) / ジョーイ・ヴェラ(Ba)ロング・インタビュー part 1”. Liveland (2016年10月14日). 2020年5月31日閲覧。
- ^ Prato, Greg. “Armored Saint - Biography & History”. AllMusic. 2020年5月31日閲覧。
- ^ “Joey Vera Has No Regrets About Turning Down Metallica Audition”. Blabbermouth.net (2017年3月9日). 2020年5月31日閲覧。
- ^ Joey Vera | Credits | AllMusic
- ^ Joey Vera - A Thousand Faces (1994, CD) | Discogs
- ^ a b c d “ARMORED SAINTインタビュー”. HMV&BOOKS. ローソンエンタテインメント (2015年8月5日). 2016年8月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年9月26日閲覧。
- ^ Prato, Greg. “Fates Warning - Biography & History”. AllMusic. 2020年5月31日閲覧。
- ^ “ARRIVAL OF PLANET X”. Billboard (Nielsen Business Media) 111 (23): H-47. (1999-06-05). ISSN 0006-2510. Google Books参照
- ^ Ankeny, Jason. “Engine - Biography & History”. AllMusic. 2020年5月31日閲覧。
- ^ O'Neill, Brian. “Passage to the Other Side - Seven Witches”. AllMusic. 2020年5月31日閲覧。
- ^ “貫禄に満ちたロック、スコット・イアン率いるモーター・シスター登場”. BARKS. JAPAN MUSIC NETWORK (2015年4月13日). 2020年5月31日閲覧。
- ^ “Joey Vera Says New Armored Saint And Fates Warning Albums Will Arrive Within 18 Months”. Blabbermouth.net (2019年12月20日). 2020年5月31日閲覧。