ジュフランス語: jusau jus)は、フランス料理において、主としてソースのベースに使われる出汁の一種。

jus」はフランス語で「ジュース」の意であるが、料理用語として用いる場合には肉類の焼き汁などのことを指す[1]。素材を焼いたときに出たジュにワイン胡椒を加えてソースとする[1]

または、骨付きの主食材を調理後、取り除いた骨と水とで短時間に煮出したもので、同様にソースに用いる[2]

従来のフランス料理のソースにはフォンやフォンを煮凝り状まで煮詰めたグラス英語版glace)が用いられていたが[3]、近年の「軽め」な消費者志向からジュが使われることが増えてきている[1]

フォンとの違い

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フォンもジュもどちらもソースに用いられるが、以下の様な違いがある。

  • ジュのほうが抽出する時間が短い[4]
  • 抽出時間が短いので、フォンと比べるとジュのほうが香りとゼラチン質が少ない[4]
  • フォンは材料を焼いてから抽出するが、ジュは油で炒めてから抽出するのが一般的である[4]。なお、炒めた後の油は臭いも味も良くないため、廃棄される[4]
  • フォンはあらかじめ仕込んでおくが、ジュは調理後に短時間で仕上げる[2]

ジュの例

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  • ジュ・ド・ヴォ(jus de veau) - 子牛のジュ
  • ジュ・ダニョー(jus d'agneau) - 子羊のジュ
  • ジュ・ド・ヴォライユ (jus de volaille) - 鶏のジュ
  • ジュ・ド・トリュフ (jus de truffe) - トリュフのジュ

出典

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  1. ^ a b c ジュ【jus】”. 日本調理師アカデミー. 調理師専門用語 (2016年5月30日). 2024年2月18日閲覧。
  2. ^ a b アンドレ・パッション「フォン」『フランス郷土料理』河出書房新社、2020年、432頁。ISBN 978-4309287805 
  3. ^ glace グラス”. 柴田書店. 料理百科事典. 2024年2月18日閲覧。
  4. ^ a b c d 【西洋料理・佐藤先生コラム】フレンチの手法にだしの“概念”を読む”. 服部栄養専門学校 (2014年9月17日). 2024年2月18日閲覧。