ジュゼッペ・パリッチ
ジュゼッペ・パリッチ(Giuseppe Palizzi、1812年3月12日 - 1888年1月10日)はイタリアの画家である。フランスで「バルビゾン派」のなかで活動した。
ジュゼッペ・パリッチ Giuseppe Palizzi | |
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自画像 | |
生誕 |
1812年3月12日 イタリア,ランチャーノ |
死没 |
1888年1月10日 フランス,パリ |
略歴
編集南イタリア、アブルッツォ州のランチャーノに生まれるが、生まれて程なく家族とヴァストに移った。父親は法律家、文学の教師で母親は音楽好きの女性であった。弟に画家となった、フィリッポ・パリッチ(Filippo Palizzi:1818-1899)、ニコラ・パリッチ(Nicola Palizzi:1820–1870)、フランチェスコ・パオロ・パリッチ(Francesco Palizzi:1825–1871)がいる。
1835年にナポリに移り、翌年ナポリの美術学校に入学した。ピトルー(Antonie Sminck Pitloo)やガブリエーレ・スマルジアッシに学んだ。1836年には弟のフィリッポもナポリで画家の修行を始めた。1839年と1841年にナポリの展覧会(Biennale Borbonica)にロマン主義のスタイルの風景画を出展した。ナポリ近郊の海岸の町、ポジッリポ(Posillipo) などで風景画を描いた「ポジッリポ派」と呼ばれる画家たちと親しかった。
1844年にフランスに移り、コローやクールベと知り合った。1845年にサロン・ド・パリに出展した。
1850年代にフランスで活動を始めたアルベルト・パシーニ(Alberto Pasini:1826-1899)とともにバルビゾン派の中で活動した、最初のイタリア人画家とされる。バルビゾン派の画家、ジャン=フランソワ・ミレー、ナルシス・ディアズ・ド・ラ・ペーニャ、テオドール・ルソー、シャルル・ジャックらと友人になった。
1860年代の終わりに多くの芸術家の集まったグレ=シュル=ロワンの宿屋の主人と10年間の賃貸契約を結び、工房を開いた。ジュゼッペは弟たちをフランスに招き、フィリッポはしばらくフランスに滞在して活動した。フィリッポと共に動物を描くのを得意とし、兄弟は「ロバとヤギの画家」(les peintres des ânes et des chèvres)と呼ばれた。
1859年にレジオンドヌール勲章(シュバリエ)を受勲した。1862年に聖マウリッツィオ・ラザロ勲章を受勲した。
作品
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フォンテンブローの森(c.1886)
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羊小屋 (1886)
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森の中の薪取り
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パリ植物園のオウム(1879)
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農場の鶏
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羊飼い
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牧草地
参考文献
編集- Dictionnaire Bénézit
- G. Vapereau, Dictionnaire universel des contemporains, Paris, 1893.
- Giovanna Di Matteo et Cosimo Savastano, Filippo, Giuseppe, Nicola, Francesco Paolo Palizzi del Vasto, Sant'Atto di Teramo, Edigrafital, 1999.
- Corrado Anelli, Fausto Eugeni, Cosimo Savastano, Photographes des Abruzzes des années 1800 et du début de 1900, Sant'Atto di Teramo, Edigrafital, 2002, pp. IX-XIII, collana Scatti d'Epoca, no 6
- Giuliano Matteucci, Aria di Parigi nella pittura italiana di del secondo Ottocento, Turin, Umberto Allemandi editore, 1998.
- Antonio Menna e Vittorio Menna, Giuseppe Palizzi - Celebrazione del bicentenario della nascita (1812-2012), Vasto, Edizioni Cannarsa, 2012.
- Livio Zanone, « Giuseppe Palizzi et ses frères », in Bulletin des Amis de Bourron-Marlotte, no 51, 2009
- André Roussard, Dictionnaire des peintres de Montmartre, éd. André Roussard, 1999, Paris, p. 454.
- Pierre Lagrange et Suzanne Vaillant-Saunier, Les artistes de Bourron-Marlotte, et les maisons oùu ils vécurent, 1985
- Marion Lagrange, Les peintres italiens en quête d'identité, Paris, 1855-1909, éd. Comité des Travaux Historiques et Scientifiques, 2010, 384.p., (ISBN 2735507084)