ジャパン・ブルース&ソウル・カーニバル
ジャパン・ブルース&ソウル・カーニバル(Japan Blues & Soul Carnival)とは、1986年に始まった日本では最も息の長いブルース・フェスティバル。東京では日比谷野外音楽堂などで開催され、例年全国各地の公演も組まれている。ジャパン・ブルース・カーニバルとしてスタートしたが、2006年、音楽性の幅を持たせる意味で現在の名前に変更された。主催は、M&Iカンパニー。5月末ごろの開催が定着しているが、1986年~1988年、2006年、2007年については7月に開催されている。
ジャパン・ブルース&ソウル・カーニバル Japan Blues & Soul Carnival | |
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イベントの種類 | ブルース・フェスティバル |
通称・略称 | ブルースカーニバル |
開催時期 | 5月下旬、7月 |
初回開催 | 1986年 |
会場 | 日比谷野外音楽堂(東京都千代田区)他 |
主催 | M&Iカンパニー |
フェスティバルの歴史と出演者
編集同カーニバルで来日した主なアーティストは、バディ・ガイ、オーティス・ラッシュ、アルバート・コリンズ、B.B.キング、ルーファス・トーマス、クラレンス・"ゲイトマウス"・ブラウン、ドクター・ジョン、アール・キング&ジョニー・アダムス、アルバート・キング、オーティス・クレイなど。
1996年には、同カーニバルで来日したジョニー・"ギター"・ワトソンが、横浜のブルースカフェでの単独公演中に心筋梗塞で倒れ、そのまま他界するという事件があった。また2003年には、ヘッドライナーとして組まれたアイク・ターナーが入国時に麻薬関連の前科を問題にされ、入国を拒否されてしまった(問題にされた容疑は1980年代のもので、1990年代に一度来日した実績もあった)。カーニバルでは、アイクのバンド、キングス・オブ・リズムが主なきまま演奏し、サニー・ランドレスとの競演もみせた。
2008年は、会場となる日比谷野外音楽堂の確保をできなかったとの理由で、初めて開催が見送られた。M&Iカンパニーは、その代わりに「Japan Blues & Soul Carnival 番外編」と銘打ち、10月にネヴィル・ブラザーズの12年ぶりの来日ツアーを企画した。[1]。2009年は、例年通り開催された[2]。
2011年も開催が見送られた。2012年は開催されたものの、2013年以降開催されなくなった。
2022年、「TOKYO BLUES CARNIVAL 2022」と題して、10年ぶりに開催されることが発表となった。会場は日比谷野外音楽堂、日本のアーティストのみという形での復活開催となっている[3]。しかしながら、主催者のM&Iカンパニーは2022年末を以て業務を終了しており[4]、2023年以降ジャパン・ブルース&ソウル・カーニバルは開催されていない。
以下日付は、日比谷野外音楽堂のもの。この他、例年、地方公演、単独公演が組まれている。
1986年(第1回)
編集日程:7月13日(日)
1987年(第2回)
編集日程:7月19日(日)
1988年(第3回)
編集日程:7月31日(日)
- アルバート・コリンズ
- リル・エド&ザ・ブルース・インペリアルズ
- 憂歌団
- ローラーコースター
- ブルーグラス
1989年(第4回)
編集日程:5月13日(土)、14日(日)
- B.B.キング
- アルバート・キング
- ヴァレリー・ウェリントン
- ティアドロップス
- ボ・ガンボス
1990年(第5回)
編集日程:5月12日(土)、13日(日)
- ザ・ジョニー・オーティス・ショー
- ジョン・メイオール&ブルースブレイカーズ
- バディ・ガイ
- ルーサー・アリソン
- 憂歌団
- STONE CRAZY
1991年(第6回)
編集日程:5月18日(土)、19日(日)
- アルバート・コリンズ
- ジェイムズ・コットン
- ココ・テイラー
- ロニー・ブルックス
- ヴァレリー・ウェリントン&アリヨ
- 憂歌団
- ウエスト・ロード・ブルース・バンド
※当初、ファッツ・ドミノがヘッドライナーとして予定されていたが、アーティストの都合によりキャンセル。ジェイムズ・コットンとアルバート・コリンズが替わりに追加された。
1992年(第7回)
編集日程:5月30日(土)、31日(日)
- ボ・ディドリー
- オーティス・ラッシュ
- ジュニア・ウェルズ
- 憂歌団
- 近藤房之助&ジゴッツ
- ボ・ガンボス
- ハイタイド・ハリス
1993年(第8回)
編集日程:5月29日(土)、30日(日)
1994年(第9回)
編集日程:5月28日(土)、29日(日)
- B.B.キング
- ケニー・ニール
- B.B.&スクリーミング・ブッダ・ヘッズ
- 憂歌団
- 吾妻光良 & The Swinging Boppers
1995年(第10回)
編集日程:5月20日(土)、21日(日)
1996年(第11回)
編集日程:5月18日(土)、19日(日)
- ジョニー・"ギター"・ワトソン
- ジェイムズ・コットン
- ロバート・クレイ
- 憂歌団
※ワトソンは、日比谷野音の週末を目前にした5/17金曜日の横浜公演中に急病で倒れたため、野音には出演していない。
1997年(第12回)
編集日程:5月24日(土)、25日(日)
- B.B.キング
- バディ・ガイ
- ジェリー・マッギー・ブルース・バンド
- コリー・ハリス
- 憂歌団
- ブラック・ボトム・ブラス・バンド
1998年(第13回)
編集日程:5月23日(土)、24日(日)
1999年(第14回)
編集日程:5月29日(土)、30日(日)
※第1回から皆勤だった憂歌団が解散し、初めて彼ら抜きとなった。
2000年(第15回)
編集日程:5月27日(土)、28日(日)
- バディ・ガイ
- カール・ウェザーズビー
- シャノン・カーフマン
- 菊田俊介withネリー“タイガー”トラヴィス
- 近藤房之助と小島良喜
- ジョージ・パイ
2001年(第16回)
編集日程:5月26日(土)、27日(日)
- オーティス・ラッシュ
- マジック・スリム
- ヒューバート・サムリン
- エリック・サーディナス
- 上田正樹
2002年(第17回)
編集日程:5月25日(土)、26日(日)
2003年(第18回)
編集日程:5月25日(日)
- ザ・キングス・オブ・リズム
- サニー・ランドレス
- HARRY
- 木村充揮
2004年(第19回)
編集日程:5月23日(日)
- オーティス・ラッシュ
- メイヴィス・ステイプルズ
- ザ・デレク・トラックス・バンド
- 近藤房之助& His B&O
- サンズ・オブ・ブルース
- ブラック・ボトム・ブラス・バンド
2005年(第20回)
編集日程:6月4日(土)、5日(日)
- バディ・ガイ
- ジョン・ハモンド
- ノース・ミシシッピ・オールスターズ
- 麗蘭
- WEST ROAD B.B SPECIAL
- 木村充揮と有山じゅんじ
2006年(第21回)
編集日程:7月23日(日)
- オーティス・クレイ
- エディ・クリアウォーター
- ヴァン・ハント
- 近藤房之助& His B&O
2007年(第22回)
編集日程:7月22日(日)
2008年
編集- 会場が確保できなかったため、開催は見送られた。
Japan Blues & Soul Carnival番外編;JCBホール
日程:10月28日(火)、29日(水)
2009年(第23回)
編集日程:5月24日(日)
- ロバート・クレイ・バンド
- クリス・トーマス・キング
- ウシャコダ
- YUKARI's Got A Brand New World
2010年(第24回)(25周年記念スペシャル)
編集日程:5月29日(土)、30日(日)
- ソロモン・バーク
- ジョー・ルイス・ウォーカー(急病のバーナード・アリソンに代わって出演)
- コーリー・ハリス
- blues.the-butcher-590213
- シーナ&ザ・ロケッツ
- ローラーコースター&フレンズ
2011年
編集- 開催されていない。
2012年(第26回)
編集日程:5月26日(土)、27日(日)
- ジョニー・ウィンター
- サニー・ランドレス
- 近藤房之助
2022年
編集日程:5月29日(日)
- blues.the-butcher-590213(ゲスト:山岸潤史)
- 吾妻光良&The Swinging Boppers(ゲスト:伊東妙子(T字路s))
- 三宅伸治&The Red Rocks(ゲスト:鮎川誠)
- コージー大内
- 司会進行:ゴトウゆうぞう&カメリヤマキ
司会
編集- 後藤ゆうぞう
- カメリアマキ
- 石田雄一
後藤ゆうぞうは、自称「日本で唯一のブルース司会者」として、第1回から現在に至るまで司会を務めている。毎年彼がハープの吹き語りで歌う「主催者からのお知らせブルース」(注意事項をブルースに乗せて歌う)や、ブルースクイズ・コーナーは、カーニバルの名物となっている。石田雄一は、第2回目から数年、後藤の相方を務めた。その後、カメリアマキが相方を務める形が定着した。
出典
編集外部リンク
編集- M&Iカンパニー主催者サイト(Wayback Machine)