ジメチルスルホニオプロピオナート
ジメチルスルホニオプロピオナート(dimethylsulfoniopropionate、略称 DMSP)は有機硫黄化合物。スルホニウムの一種である。ミズゴケやプランクトンなどが作る物質で、硫酸塩エアロゾルと有機エアロゾルに変わり、雲を発生させる。
ジメチルスルホニオプロピオナート | |
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3-dimethylsulfoniopropanoate | |
別称 dimethyl-β-propiothetin S,S-dimethyl-β-propiothetin | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 7314-30-9 |
PubChem | 23736 |
ChemSpider | 22195 |
UNII | C884XA7QGG |
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特性 | |
化学式 | C5H10O2S |
モル質量 | 134.1967 |
外観 | 白色の結晶性吸湿性粉末で特徴的な臭気がある[1] |
融点 |
120 ~ 125℃ [2] |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
化学的に不安定なため、ジメチルスルフィド (DMS) やメタンチオールに分解し、それぞれがエアロゾルとなり、上空で雲ができやすくなる。これは、水田・海・湿地などの植物や植物プランクトンが作ることがわかっている。また、雲は太陽光を反射し、地球温暖化を減速させることができるとされ、近年研究が進められている。
出典
編集外部リンク
編集- 張経華, 西村直記, 安保充, 大久保明, 山崎素直、「低pHキャピラリー電気泳動法による海藻中のジメチルスルホニオプロピオン酸塩の定量」 『分析化学』 2001年 50巻 12号 p.819-824, doi:10.2116/bunsekikagaku.50.819, 日本分析化学会