ジェルベルガ・ディ・マコン
ジェルベルガ・ディ・マコン(Gerberga di Mâcon, 940年頃 - 986/91年)もしくはジェルベルガ・ディ・シャロン(Gerberga di Châlon)は、二度の結婚によりイタリア王妃(950年 - 963年)、イヴレーア辺境伯妃(965年 - 970年)、ブルゴーニュ公妃(971/5年 - 986/91年)となった女性。
ジェルベルガ・ディ・マコン Gerberga di Mâcon | |
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イタリア王妃 | |
在位 | 950年 - 963年 |
別称号 |
イヴレーア辺境伯妃 ブルゴーニュ公妃 |
出生 |
940年頃 |
死去 |
986/91年 |
配偶者 | イタリア王アダルベルト2世 |
ブルゴーニュ公アンリ1世 | |
子女 |
オットーネ=グリエルモ ジゼッラ アルドゥイーノ ジルベルト アメデーオ |
宗教 | カトリック教会 |
フランス語名はジェルベルジュ・ド・マコン(Gerberge de Mâcon)、もしくはジェルベルジュ・ド・シャロン(Gerberge de Châlon)。
家系
編集ジェルベルガの祖先については数説が議論された。ジェルベルガの両親はランベール・ド・シャロンとその妃であるブルゴーニュ公ジルベール公女でモー伯ロベール・ド・ヴェルマンドワ未亡人アデライードとする説が一般的に支持されてきた[1]。
というのも、ジェルベルガの息子オットーネ=グリエルモが後にマコン伯位を継承したことから、一部の学者はジェルベルガはむしろマコン伯家の子孫であるに違いないと誤解した説を主張し、それが一般化した[2]。
しかし、オットーネ=グリエルモがマコン伯となり得たのは先代マコン伯未亡人エルマントルド・ド・ルシーとの結婚による恩恵であり、マコン伯家との血族関係によるものではない。
結婚
編集ジェルベルガの初婚の夫はイタリア王アダルベルト2世であった[3]。 956年ごろに結婚し、5子に恵まれたとされ、少なくとも以下2人の子女は明確な記録が残されている。
その内2人が後述のブルゴーニュ伯となったオットーネ=グリエルモ(フランス語名:オット=ギヨーム)[4]とモンフェッラート侯アンセルモ1世と結婚したジゼッラである。
971年から975年の間にアダルベルト2世と死別した後、ジェルベルガは、フランス王ユーグ・カペーの弟ブルゴーニュ公アンリ1世と再婚した[5]。
ジェルベルガとアンリ1世は子女に恵まれず、アンリには自分の嗣子となる子女がいなかったため、妃ジェルベルガと前夫アダルベルト2世の王子オットーネ=グリエルモを養子にし、ソーヌ川対岸のブルゴーニュ公領を継承させブルゴーニュ伯オット=ギヨームとした[6]。
出典
編集- ^ Bouchard, Sword, Miter, and Cloister, p. 308.
- ^ e.g. Brandenburg, Nachkommen Karls des Großen, table 4, p. 8.
- ^ Thiele, Erzählende genealogische Stammtafeln, table 392.
- ^ Bouchard, Sword, Miter, and Cloister, p. 33.
- ^ Schwennicke, Europäische Stammtafeln, tables 10, 59.
- ^ Bouchard, Sword, Miter, and Cloister, p. 267.
参考文献
編集- Constance Brittain Bouchard, Sword, Miter, and Cloister; Nobility and the Church in Burgundy, 980–1198 (Ithaca, N.Y.: Cornell University Press, 2009 [1987]).
- E. Brandenburg, Die Nachkommen Karls des Großen (Verlag Degener & Co Neustadt an der Aisch, 1998).
- Detlev Schwennicke, Europäische Stammtafeln: Stammtafeln zur Geschichte der Europäischen Staaten, vol. 2 (Marburg, Germany: J. A. Stargardt, 1984).
- A. Thiele, Erzählende genealogische Stammtafeln zur europäischen Geschichte Band II, Teilband 2 Europäische Kaiser-, Königs- und Fürstenhäuser II Nord-, Ost- und Südeuropa (R.G. Fischer Verlag, 1994).