ジェイムズ・ハミルトン (第2代アラン伯爵)
第2代アラン伯爵ジェイムズ・ハミルトン(英語: James Hamilton, 2nd Earl of Arran、1516年? - 1575年1月22日)は、スコットランドの貴族、政治家。
経歴
編集初代アラン伯爵ジェイムズ・ハミルトンの長男として生まれる。父方の祖母メアリーがスコットランド王ジェームズ2世の娘であることから、ジェームズ2世の曾孫にあたる[1][2]。1536年に第2代オールバニ公ジョン・ステュワート(ジェームズ2世の孫)が死去すると、国王の子孫に次ぐスコットランドの王位継承権者(当時ジェームズ5世は未婚で子がなく、実質的には王位継承順位1位)となった。
1542年12月、生後1週間にしてスコットランド女王に即位したメアリーの摂政に就任した[1]。1548年2月8日にはフランス貴族の爵位シャテルロー公爵に叙された[2]。王母メアリー・オブ・ギーズの王権介入を阻止しようと図ったが、1554年に摂政を解任された[1]。
1548年以来フランスに避難していたメアリー女王は、夫のフランス王アンリ2世に先立たれた後の1561年にスコットランドに帰国した。帰国後、女王はダーンリー卿ヘンリー・ステュアートとの結婚を希望したが、アラン伯はそれに強く反対し、その結果1566年までフランスに追放された。1569年の帰国後には1567年に廃位されていたメアリー女王支持派として行動した[3]。1575年1月22日に死去[2]。
家族
編集1532年以前に第3代モートン伯爵ジェイムズ・ダグラスの娘マーガレットと結婚した。彼女との間に以下の3男5女を儲ける[2]。
- 長女アン・ハミルトン : 第5代ハントリー伯爵ジョージ・ゴードンと結婚
- 次女ジェーン・ハミルトン : 第3代エグリントン伯爵ジェイムズ・ハミルトンと結婚
- 三女バーバラ・ハミルトン : はじめゴードン卿アレクサンダー・ゴードン、ついで第4代フレミング卿ジェイムズ・フレミングと結婚
- 長男ジェイムズ・ハミルトン(?-1609) : 第3代アラン伯爵
- 次男ガウェイン・ハミルトン(1534-1547) : 早世
- 三男ジョン・ハミルトン(1535頃-1604) : 初代ハミルトン侯爵。ハミルトン公爵家の祖
- 四男デイヴィッド・ハミルトン(1542-1546)
- 五男クロード・ハミルトン(1546-1621) : 初代ペイズリー卿。アバコーン公爵家の祖
出典
編集参考文献
編集- 森護『英国王室史事典-Historical encyclopaedia of Royal Britain-』大修館書店、1994年。ISBN 978-4469012408。
官職 | ||
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先代 空席 (最後の在任者第6代アンガス伯爵) |
スコットランド摂政 1542年 - 1554年 |
次代 メアリー・オブ・ギーズ |
スコットランドの爵位 | ||
先代 ジェイムズ・ハミルトン |
第2代アラン伯爵 1529年 - 1575年 |
次代 ジェイムズ・ハミルトン |
フランスの爵位 | ||
先代 創設 |
初代シャテルロー公爵 1548年 - 1559年 |
次代 廃絶 |