V-BAT

ドック型揚陸艦「カーター・ホール」の飛行甲板に着艦態勢のV-BAT

ドック型揚陸艦カーター・ホール」の飛行甲板に着艦態勢のV-BAT

  • 運用状況:現役

シールドAI V-BAT英語: Shield AI V-BAT)は、アメリカ合衆国のマーティンUAV(現シールドAI英語版)が開発した垂直離着陸(VTOL)式無人航空機。では、アメリカ国防総省ではMQ-35Aの名称を付与している。

機体構成

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V-BATは胴体後部に単発ダクテッドファンを搭載し、垂直離着陸性能により約3.6メートル四方の省スペースから離陸可能である[1]。離陸後は垂直ホバリングモードまたは水平飛行モードに切り替えでき、事前にプログラミングされた飛行経路を自動飛行できる[2]

機体の組み立ては人員2名で30分以内に実施でき、梱包した状態でピックアップトラックUH-60多用途ヘリコプターなどで輸送できる[2]

ペイロードは11.3キログラムあり、胴体前部に電気工学(EO)/中波長赤外線(MWIR)カメラを搭載、データリンクによってリアルタイムでの映像および画像送信でき、任務に応じた機材への交換も可能である[2]

採用国

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  アメリカ合衆国

  ウクライナ

2022年からのロシアによるウクライナ侵攻に伴い、アメリカ合衆国から供与を受ける[4]

  日本

2025年1月22日に海上自衛隊の小型無人航空機に選定されたことを発表[5]防衛省の2025年度予算案では、艦載型UAV(小型)として6機40億円での取得が明記されている[6]

性能諸元

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出典: シールドAI V-BAT スペックシート[7]

諸元

  • 全長: 2.74 m (9 ft 0 in)
  • 全高:
  • 翼幅: 2.96 m (9 ft 9 in)
  • 最大離陸重量: 57 kg (126 lb)
  • 動力: TOA288 2ストロークEFI、 × 1

性能

  • 最大速度: 157 km/h (85 kn)
  • 巡航速度: 98 km/h (53 kn)
  • 航続距離: 130 km (70 nmi)
  • 実用上昇限度: 5,486.4 m (18,000 ft)


  使用されている単位の解説はウィキプロジェクト 航空/物理単位をご覧ください。

脚注

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出典

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  1. ^ 海自の新艦艇に“空飛ぶ十字架”搭載!? 極省スペースで垂直離着陸も可能な高性能機”. 乗りものニュース (2025年1月27日). 2025年2月11日閲覧。
  2. ^ a b c V-BAT 128 Unmanned Aircraft System (UAS), US” (英語). Airforce Technology (2021年4月27日). 2025年2月11日閲覧。
  3. ^ US Army chooses V-BAT VTOL drone as potential RQ-7B Shadow replacement” (英語). New Atlas (2023年3月29日). 2025年2月11日閲覧。
  4. ^ Ukrainian troops mastered the American V-BAT drone” (英語). MILITARNYI (2025年1月12日). 2025年2月11日閲覧。
  5. ^ Shield AI社のV-BAT機、海上自衛隊初の海上ISRプラットフォームに選定”. 共同通信PRワイヤー (2025年1月23日). 2025年2月11日閲覧。
  6. ^ 防衛力抜本的強化の進捗と予算-令和7年度予算案の概要-”. 防衛省 (2024年12月27日). 2025年2月11日閲覧。
  7. ^ V-BAT Future of Tactical UAS” (英語). Shield AI. 2025年2月11日閲覧。

外部リンク

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