シンプレクティック簡約化とは、マースデンとワインシュタインによって示された「シンプレティック多様体の自由度低減定理」のこと。 これは解析力学におけるネーターの定理の一般化であるともみられる。
( M , ω ) {\displaystyle \,(M,\omega )\,} をシンプレクティック多様体とする。 また、 G {\displaystyle \,G\,} をリー群とし、Mに作用しているとする:
L g : M → M ; x → g ⋅ x , g ∈ G . {\displaystyle \,\mathrm {L} _{g}:M\to M;x\to g\cdot x,\,\,\,\,g\in G.\,}
さらに、このGによる作用はシンプレクティック形式 ω {\displaystyle \,\omega \,} を保つ、 すなわち、 L g ∗ ω = ω {\displaystyle \,L_{g}^{*}\omega =\omega \,} であるとする。
g {\displaystyle \,{\mathfrak {g}}\,} でGのリー代数を表し、 g ∗ {\displaystyle \,{\mathfrak {g}}^{*}\,} でその双対空間を表すことにする。 リー群Gのシンプレクティック多様体Mへの作用に関する運動量写像 J : M → g ∗ {\displaystyle J:M\to {\mathfrak {g}}^{*}\,} とは
d J x ( X ) ( ξ ) = ω x ( ξ M | x , X ) , X ∈ T x M {\displaystyle dJ_{x}(X)(\xi )=\omega _{x}(\xi _{M}|_{x},X),\,\,\,\,\,X\in T_{x}M\,}
を満たすものである。 ここで、 ξ ∈ g {\displaystyle \,\xi \in {\mathfrak {g}}\,} であり、 ξ M {\displaystyle \,\xi _{M}\,} は ξ {\displaystyle \,\xi \,} に関するM上の基本ベクトル場である。 また、 d J : T M → T g ∗ {\displaystyle \,dJ:TM\to T{\mathfrak {g}}^{*}\,} はJの微分写像である。