シロイボカサタケ
シロイボカサタケ(白疣傘茸[3]、学名: Entoloma murrayi f. album)は、イッポンシメジ科イッポンシメジ属の中型のキノコ(菌類)。キノコ全体が白色で、傘の中央にイボ状の小突起があるのが特徴。
シロイボカサタケ | ||||||||||||||||||||||||||||||
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分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Entoloma murrayi (Berk. & M.A. Curtis) Sacc. & P. Syd. f. album (Horie) Hongo [1] | ||||||||||||||||||||||||||||||
シノニム | ||||||||||||||||||||||||||||||
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和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
シロイボカサタケ |
分布・生態
編集腐生菌(腐生性)[3]。初夏(梅雨)から晩秋にかけて、おもに広葉樹林や雑木林などの地上に発生する[3][1]。時折、近縁種であるキイボカサタケの近くに生えている様子も見ることができる。
形態
編集子実体は傘と柄からなり、全体が白色から黄白色で傘の放射状の筋が目立つ[3]。傘の中央には、名前の由来となっているイボ状の突起があるが落ちやすい[3]。傘は径1 - 6センチメートル (cm) 、円錐状または鐘状[1]。傘表面は類白色から黄白色で、鱗片はなく、湿っていると条線を現す[1]。傘裏のヒダは疎らで柄に対して上生し、はじめ白色、のちに薄いピンク色(肉色)で、これはイッポンシメジ科にみられる共通点となっている[3][1]。肉は薄く、無味無臭とされるが[1]、このキノコからは不快な臭いが出ているともいわれる[3]。
柄は中空、長さ3 - 10 cmで、柄の表面は繊維状を呈し、しばしば捻れる[1]。担子胞子は径9 - 12マイクロメートル (μm) の類四角形や六面体で、無色で平滑、非アミロイド性[1]。胞子紋は帯桃色[1]。
食・毒
編集類似種
編集キイボカサタケ(Entoloma murrayi)はシロイボカサタケと外形もよくにて同形同大であるが、全体が黄色を呈するので区別がつく[2][1]。アカイボカサタケ(Agaricus quadratus)も同様で、全体に鮭肉色をしている。キイボタケとアカイボタケは、日本では毒性は不明とされるが、北アメリカでは有毒視されている[2]。シロイボタケ、キイボタケ、アカイボタケの3種は、いずれも似た環境に生育し、ときに混じって生えていることもある[2]。
脚注
編集参考文献
編集- 秋山弘之『知りたい会いたい 色と形ですぐわかる 身近なキノコ図鑑』家の光協会、2024年9月20日。ISBN 978-4-259-56812-2。
- 今関六也・大谷吉雄・本郷次雄 編著『日本のきのこ』(増補改訂新版)山と渓谷社〈山渓カラー名鑑〉、2011年12月25日。ISBN 978-4-635-09044-5。
- 前川二太郎 編著『新分類 キノコ図鑑:スタンダード版』北隆館、2021年7月10日。ISBN 978-4-8326-0747-7。
- 『朝日百科 キノコの世界』 著者:本郷次雄ほか 出版:朝日新聞社 ISBN 4023800112
- 『カラー版 きのこ図鑑』 著者:幼菌の会 出版:社団法人家の光協会 ISBN 4259539671
- 『原色日本菌類図鑑』 著者:今関六也、本郷次雄 出版:保育社 ISBN 458630023X
関連項目
編集外部リンク
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