シラスキバハゼ(白子牙鯊、Paedogobius kimurai)は、成魚になっても仔魚期の体形のままのハゼで、メスは性転換しオスとなる。

シラスキバハゼ
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
: スズキ目 Perciformes
亜目 : ハゼ亜目 Gobioidei
: ハゼ科 Gobiidae
亜科 : ゴビオネルス亜科 Gobionellinae
: シラスキバハゼ属 Paedogobius
: シラスキバハゼ P.kimurai
学名
Paedogobius kimurai
(Iwata, Hosoya et Larson, 2001)
和名
シラスキバハゼ(白子牙鯊)
英名
babyface goby,
wide-gape paedomorphic goby

分布

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日本国内では、沖縄島西表島[1]にのみ分布し、国外では、タイタイ湾オーストラリア北東海岸[2][1]

形態

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全長は2.1センチメートル。頭が大きく、体高が高い、メスに腹鰭がない。産卵後に性転換をしたオス(二次雄)の口は大きく、犬歯状歯があるなどで、近似のシロウオと区別可能。成魚でも仔魚期の形態を多く持つシラス型である[1]第一背鰭がない[2][1]

生態

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内湾の湾奥の軟泥底や泥底に生息し、生息水深は水深6-10メートル。一般的なハゼ類の稚魚のような姿で一生を終える幼形成熟ハゼ類の1つ。もともとのオスである「一次雄」と、メスが産卵後に性転換してオスになった「二次雄」が存在し、一次雄はメスによく似る一方、二次雄は顎が極端に大きくなり、大型の牙状歯が現れるとともに、メスの時期にはなかった腹鰭も出現する[1]

関連項目

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脚注

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  1. ^ a b c d e 鈴木寿之・渋川浩一・矢野維幾、『決定版 日本のハゼ』、平凡社、2004年、56・57頁
  2. ^ a b Froese, Rainer and Pauly, Daniel, eds. (2013). "Paedogobius kimurai" in FishBase. June 2013 version.