シャール・シュワーツェル
シャール・シュワーツェル(Charl Adriaan Schwartzel、英語発音: [ˈʃɑrl ˈʃwɔrtsəl][3]、1984年8月31日 - )は、南アフリカ出身のプロゴルファー。2011年4月のマスターズ・トーナメントでメジャー初勝利をあげた。
Charl Schwartzel | |
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基本情報 | |
名前 | シャール・シュワーツェル |
生年月日 | 1984年8月31日(40歳) |
身長 | 181 cm (5 ft 11 in) |
体重 | 66 kg (146 lb)[1] |
出身地 | 南アフリカ共和国 ヨハネスブルグ |
経歴 | |
プロ転向 | 2002年 |
成績 | |
優勝回数 |
PGAツアー:2勝 欧州ツアー:11勝 サンシャインツアー:9勝 アジアンツアー:1勝 |
世界ランク最高位 | 6位(2012年[2]) |
2014年1月17日現在 |
2002年のプロ転向以降、サンシャインツアー(南アのプロゴルフツアー)、欧州ツアーおよびPGAツアーに参戦し、欧州ツアーではメジャータイトルを除き9勝している。
なお氏名の日本語表記にはシャール・シュワーツェル[4]のほか、チャール・シュワーツェル[1]、チャール・シュワルツェル[5]、カール・シュワルツェル[6]などがある。
生い立ちとアマチュア時代の経歴
編集1984年、南アフリカ共和国ヨハネスブルグ生まれ。南アフリカのジュニア・アマチュアでは、2002年のインド・アマチュア選手権およびイングリッシュ・オープン・アマチュア・ストローク選手権などで勝利するなど傑出した成績を残した[7]。また同年のアイゼンハワートロフィー(世界アマチュアゴルフチーム選手権)にも出場している[7]。
プロ経歴
編集2002年、18歳のときにプロに転向し、同年末に欧州PGAツアーのツアー資格を取得した。これは南アフリカ出身のゴルファーとしてはデール・ヘイズに続いて史上2番目の若さである[7]。2003年、2004年も欧州ツアーに参戦し続け、2004年-2005年シーズンのアルフレッド・ダンヒル選手権でプロ初勝利をあげた[7]。同選手権は欧州ツアーとの共催且つ南アフリカ・サンシャインツアーの主要トーナメントであり、この勝利の結果2004年のサンシャインツアー賞金ランキングでトップ、2005年の欧州ツアー賞金ランキングでも52位となった。2005年ー2006年のサンシャインツアーでは2年連続の賞金王となり、シーズン終盤のボーダコム・ツアー選手権に勝利したことで世界ゴルフランキングで初めて100位内に入った[8][9]。シュワーツェルは2006年もフォームの改良を続け、同シーズンを賞金ランキングを18位、世界ランキングでは55位で終えた[10]。
2007年、サンシャインツアーでは3年連続となる賞金王のタイトルを獲得、同年4月のオープン・デ・エスパーニャでは、最終日16番ホール(543ヤード、パー5)でイーグルを決めジョティ・ランダワを1打差で破って勝利し[11]、世界ランキング40位内入りを果たした[12]。
同郷の大先輩ゲーリー・プレーヤーのチャリティー活動を支援するためゲーリー・プレーヤー・インビテーショナルにも幾度か参加した。2008年にはマドリード・マスターズで勝ち、2007年に続き2008年も欧州ツアーで勝利をあげたが、2009年は未勝利に終わった。
2010年の欧州ツアーでは、1月10日のアフリカオープン・1月17日のヨハネスブルグオープンと2週連続優勝を遂げた。いずれも南アフリカで開催された試合であり、この結果ワールドゴルフランキングにおいて50位入りを果たしている[13][14]。2010年シーズンの欧州ツアー賞金王ランキングでは最終的に8位であった[15]
2011年はPGAツアーにも参戦している。2011年1月16日のヨハネスブルグオープンでは2位に4打差をつけ大会2連覇を果たした[16][17]。
2011年マスターズ勝利
編集2011年4月に開催された第75回マスターズ・トーナメントで、2位に2打差をつけてメジャー初優勝を遂げた。南アフリカ出身のゴルファーとしてはゲーリー・プレーヤー、トレバー・イメルマンに続く3人目のマスターズ制覇で、ゲーリー・プレーヤーがマスターズで初勝利をあげた1961年からちょうど50年目の優勝であった[18]。最終日、首位に4打差をつけられてのスタートであったが、2位のアダム・スコット、ジェイソン・デイらに2打差をつける勝利であった[19]。
最終日1番はグリーン右サイドからチップインバーディーを決め、3番でもフェアウェイ中程からの第2打をグリーンにのせイーグルとスコアを伸ばし、この時点で首位スタートしたローリー・マキロイとの4打の差はなくなった。4番ではボギーを叩き、以降中盤は我慢のゴルフが続いたが、後半15番でバーディーを奪うと、16番・17番と3連続バーディーで単独首位に立ち、18番ではマスターズ史上初となる4連続バーディーを決めスコア「66」をマークして見事メジャー初タイトルを獲得した[20]。ゲーリー・プレーヤーは「これが王者のフィニッシュだ!」とシュワーツェルを讃えた[18]。なおこの勝利によりワールドゴルフランキングは前週の29位から11位にあがった。
同年のメジャー大会では、マスターズのみならず全米オープンでも9位タイ、全米プロゴルフ選手権では12位タイといずれも自己ベストとなる好成績を残している。また全英オープンでも2日までは7位と首位争いを演じていたが3日目に75を叩いて崩れ、最終順位は16位タイであった[21]。
2022年6月にLIVゴルフ開幕戦に参戦。
プロ通算成績 (10勝)
編集PGAツアー (2勝)
編集No. | 年月日 | トーナメント | スコア | パー | 打差 | 2位(タイ) |
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1 | 2011年4月11日 | マスターズ・トーナメント | 69-71-68-66=274 | -14 | 2打差 | ジェイソン・デイ, アダム・スコット |
2 | 2016年3月13日 | バルスパー選手権 | 277 | −7 | プレーオフ | ビル・ハース |
欧州PGAツアー (11勝)
編集No. | 年月日 | トーナメント | スコア | 打差 | 2位(タイ) |
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1 | 2004年12月12日 (2005年シーズン) |
アルフレッド・ダンヒル選手権 | -7 (71-69-70-71=281) | プレーオフ | ニール・チーサム |
2 | 2007年4月29日 | オープン・デ・エスパーニャ | -16 (69-68-68-67=272) | 1打差 | ジョティ・ランダワ |
3 | 2008年10月12日 | マドリード・マスターズ | -19 (69-64-66-66=265) | 3打差 | リカルド・ゴンザレス |
4 | 2010年1月10日 | アフリカ・オープン | -20 (67-70-68-67=272) | 1打差 | トーマス・エイケン |
5 | 2010年1月17日 | ヨハネスブルグオープン | -23 (63-68-64-66=261) | 6打差 | ダレン・クラーク, キース・ホーン |
6 | 2011年1月16日 | ヨハネスブルグオープン | -19 (68-61-69-67=265) | 4打差 | ガース・マルロイ |
7 | 2011年4月10日 | マスターズ・トーナメント | -14 (69-71-68-66=274) | 2打差 | ジェイソン・デイ, アダム・スコット |
8 | 2012年12月16日 (2013年シーズン) |
アルフレッド・ダンヒル選手権 | –23 (67-64-64-69=264) | 12打差 | Kristoffer Broberg |
9 | 2013年12月1日 (2014年シーズン) |
アルフレッド・ダンヒル選手権 | -17 (68-68-67-68=271) | 4打差 | リチャード・フィンチ |
10 | 29 Nov 2015 | アルフレッド・ダンヒル選手権1 (4) | −15 (66-67-70-70=273) | 4 strokes | Grégory Bourdy |
11 | 14 Feb 2016 | ツワネオープン1 | −16 (71-64-66-63=264) | 8 strokes | Jeff Winther |
欧州ツアープレーオフ記録 (1-0)
No. | 年 | トーナメント名 | 相手選手 | 結果 |
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1 | 2004年 | アルフレッド・ダンヒル選手権 | ニール・チーサム | 第1ホール、チーサムがパーとしたところ、バーディーで勝利 |
サンシャインツアー (9勝)
編集No. | 年月日 | トーナメント | スコア | 打差 | 2位(タイ) |
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1 | 2004年12月12日 | アルフレッド・ダンヒル選手権 | -7 (71-69-70-71=281) | プレーオフ | ニール・チーサム |
2 | 2006年2月26日 | ボーダコム・ツアー選手権 | -14 (68-70-65-67=270) | 4打差 | ダレン・フィチャート |
3 | 2010年1月10日 | アフリカ・オープン | -20 (67-70-68-67=272) | 1打差 | トーマス・エイケン |
4 | 2010年1月17日 | ヨハネスブルグオープン | -23 (63-68-64-66=261) | 6打差 | ダレン・クラーク, キース・ホーン |
5 | 2011年1月16日 | ヨハネスブルグオープン | -19 (68-61-69-67=265) | 1打差 | ガース・マルロイ |
6 | 2012年12月16日 | アルフレッド・ダンヒル選手権 | –23 (67-64-64-69=264) | 12打差 | Kristoffer Broberg |
7 | 2013年12月1日 (2014年シーズン) |
アルフレッド・ダンヒル選手権 | -17 (68-68-67-68=271) | 4打差 | リチャード・フィンチ |
8 | 29 Nov 2015 | アルフレッド・ダンヒル選手権1 (4) | −15 (66-67-70-70=273) | 4 strokes | Grégory Bourdy |
9 | 14 Feb 2016 | ツワネオープン1 | −16 (71-64-66-63=264) | 8 strokes | Jeff Winther |
アジアンツアー(1勝)
編集No. | 年月日 | トーナメント | スコア | 打差 | 2位 |
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1 | 2012年12月9日 | タイ・ゴルフ選手権 | −25 (65-65-68-65=263) | 11打差 | バッバ・ワトソン、 Thitiphun Chuayprakong |
4大メジャートーナメントの成績
編集トーナメント | 2003 | 2004 | 2005 | 2006 | 2007 | 2008 | 2009 | 2010 | 2011 | 2012 |
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マスターズ | - | - | - | - | - | - | - | T30 | 1 | T50 |
全米オープン | - | - | - | T48 | T30 | - | 予選落 | T16 | T9 | T38 |
全英オープン | 予選落 | - | 予選落 | T22 | 予選落 | - | 予選落 | T14 | T16 | 予選落 |
全米プロゴルフ選手権 | - | - | - | 予選落 | 予選落 | T52 | T43 | T18 | T12 | T58 |
- = 不参加
T = タイ
背景黄色 = 10位内入賞
背景緑色 = 優勝
脚注
編集- ^ a b “チャール・シュワーツェル プロフィール”. ゴルフ情報ALBA (2011年4月25日). 2011年8月30日閲覧。
- ^ “Official World Golf Ranking”. ワールドゴルフランキング (2011年8月30日). 2011年8月30日閲覧。
- ^ “Athlete Insights: meet Charl Schwartzel”. NikeGolf (2010年3月14日). 2011年4月11日閲覧。
- ^ “マスターズ2011出場選手一覧 シャール・シュワーツェル ”. TBSテレビ. 2011年8月30日閲覧。
- ^ “チャール・シュワルツェル プロフィール情報”. ゴルフダイジェスト・オンライン. 2011年8月30日閲覧。
- ^ “スポーツナビ ゴルフ 選手成績 カール・シュワルツェル”. スポーツナビ. 2011年8月30日閲覧。
- ^ a b c d “Player Profile Charl Schwartzel”. Sunshine Tour (11 April 2011). 11 April 2011閲覧。
- ^ “SA golfers rise in world rankings” (19 April 2006). 2011年4月13日閲覧。
- ^ “Official World Golf Rankings, Week 8, 2006” (26 February 2006). 2011年4月13日閲覧。
- ^ “Official World Golf Rankings, Week 52, 2006” (31 December 2006). 2011年4月13日閲覧。
- ^ “Schwartzel Wins Open de Espana”. European Tour (29 April 2007). 2011年4月11日閲覧。
- ^ “Verplank Moves Up to 31st in Rankings”. Golf Channel. The Sports Network (30 April 2007). 2011年4月12日閲覧。
- ^ “Schwartzel claims one-shot victory in Africa Open”. USA Today (10 January 2010). 2010年1月20日閲覧。
- ^ “Charl Schwartzel coasts home in Joburg Open”. Telegraph (17 January 2010). 2010年1月20日閲覧。
- ^ “Successful 2010 season for Schwartzel sees him finish 8th in Order of Merit”. European Tour (12 April 2011). 2011年4月12日閲覧。
- ^ “SA's Charl Schwartzel retains Joburg Open title”. BBC (2011年1月16日). 2011年4月10日閲覧。
- ^ “C.シュワルツェルが4打差をつけて大会連覇!”. ゴルフダイジェスト・オンライン (2011年1月17日). 2011年8月30日閲覧。
- ^ a b “2011マスターズ特集 「初優勝のC.シュワルツェル、G.プレーヤーの“偉業”に花を添える」”. ゴルフダイジェスト・オンライン (2011年4月11日). 2011年8月30日閲覧。
- ^ “Rory McIlroy collapse gives Charl Schwartzel the green jacket at Augusta National”. Daily Telegraph (11 April 2011). 2011年4月11日閲覧。
- ^ “Charl Schwartzel wins dramatic Masters title”. BBC (11 April 2011). 2011年4月11日閲覧。
- ^ “D.クラークが悲願のメジャー初制覇!池田勇太は38位タイ”. ゴルフダイジェスト・オンライン (2011年7月18日). 2011年8月30日閲覧。