シマリン
シマリン(cymarinまたはcymarine)は、強心配糖体の一種である。ラフマやアメリカアサに含まれる。原料植物をアメリカ州の先住民族は繊維材料として活用し、中国ではハーブティに利用する[1]。
IUPAC命名法による物質名 | |
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データベースID | |
CAS番号 | 508-77-0 |
ATCコード | C01AC03 (WHO) |
PubChem | CID: 441853 |
ChemSpider | 390429 |
UNII | UK3LS8435E |
ChEMBL | CHEMBL1651908 |
別名 | Cymarine; K-Strophanthin-α; NSC 7522; Strophantin K; WV 90043a; k-Strophanthin-α |
化学的データ | |
化学式 | C30H44O9 |
分子量 | 548.665 g/mol |
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毒性
編集ジギタリス配糖体に類似した作用を持つ[2]。ヒトに対しては心毒素として作用し、不整脈の原因となることがある[3]。 フクジュソウの根にも含まれ、半数致死量(LD50、ネコ静脈注射)は0.095 mg/kgと高い毒性を示す[4]。心臓病予防の民間療法として服用し、死亡した例がある[4]。
分解
編集98.7 mg/L(25 °C)の濃度で水に溶解し、加水分解によりストロファンチジンとD-シマロースに分解する。フクジュソウを調理した場合の残留率は、油炒めで37%、おひたしで8%であった[4]。
脚注
編集- ^ Edible and Medicinal plants of the West, Gregory L. Tilford, ISBN 0-87842-359-1
- ^ 福寿草(spring adonis)の毒性医薬品情報21 2007/8/17
- ^ The Merck Index, 12th Edition, 2830
- ^ a b c 佐藤正幸・姉帯正樹「有毒植物フクジュソウ調理品中のシマリン残留量」(pdf)『北海道立衛生研究所報』第61巻、北海道立衛生研究所、2011年、15-19頁。