シクロサリン
シクロサリン (cyclosarin) とはサリンと同系統の有機リン系神経ガスである[1]。別名 GF[1]。サリンのイソプロピル基がシクロヘキシル基に変わっただけの構造だが、その物理的特徴はサリンと全く異なり、気化しにくいうえ引火しやすい。
シクロサリン | |
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別称 GF P-メチルフルオロホスホン酸シクロヘキシル | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 329-99-7 |
特性 | |
化学式 | CH3P(O)(F)OC6H11 |
モル質量 | 180.159 g/mol |
外観 | 無色澄明な液体 |
匂い | 甘くてカビ臭い匂い |
密度 | 1.1278 g/cm3 |
相対蒸気密度 | 6.2(空気 = 1) |
融点 |
-30 °C |
沸点 |
239 °C |
蒸気圧 | 0.044 mmHg (20℃) |
危険性 | |
引火点 | 94 °C |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
1949年にドイツのゲルハルト・シュラーダー博士率いるチームが開発した。ドイツ (Germany) で開発されたことからアメリカでは G剤 と呼ばれた。ただし、前駆体のコストが高いため、大量生産されることはなかった。
常温でのシクロサリンは甘くてカビ臭いにおいがすると言われている。
外観は無色の液体である[1]。