シアン化銀(I)
シアン化銀(I)(シアンかぎん いち、英: silver cyanide)は、化学式が AgCN で表される無機化合物である。この無色の物質は水溶液では銀イオンとシアン化物イオンに電離する。この沈殿段階は単体の銀を取り出すのに使われる。シアン化銀は …-Ag-C≡N-Ag-C≡N-… という連結構造を取っている。
シアン化銀 | |
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silver(I) cyanide | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 506-64-9 |
RTECS番号 | VW3850000 |
特性 | |
化学式 | AgCN |
モル質量 | 133.89 g/mol |
外観 | 無色の固体 |
密度 | 3.95 g/cm3, 固体 |
融点 |
320 °C |
構造 | |
配位構造 | 直線形 |
危険性 | |
主な危険性 | 有毒 (T) |
Rフレーズ | R25 R32 R33 R41 R50/53 |
Sフレーズ | S7 S26 S45 S60 S61 |
関連する物質 | |
関連物質 | 塩化銀(I) シアン化ナトリウム シアン化銅(I) |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
銀イオンを含む溶液にシアン化ナトリウムを加えるとシアン化銀として沈殿する。沈殿は、過剰量のシアン化物または三級ホスフィンを加えることによって溶解する。
脚注
編集- ^ Urban, V.; Pretsch, T.; Hartl, H. “From AgCN Chains to a Fivefold Helix and a Fishnet-Shaped Framework Structure” Angewandte Chemie International Edition 2005, volume 44, pages 2794 – 2797.
- ^ Omary, M. A.; Webb, T.R.; Assefa, Z.; Shankle, G. E.; Patterson, H. H. “Crystal Structure, Electronic Structure, and Temperature-Dependent Raman Spectra of Tl[Ag(CN)2]: Evidence for Ligand-Unsupported Argentophilic Interactions” Inorganic Chemistry 1998, volume 37, pages 1380-1386.