サン・シモン・ダ・コスタ
スペイン、ガリシアのチーズ。
サン・シモン・ダ・コスタ (ガリシア語: San Simón da Costa)は、スペインガリシア州、ルーゴ県のテーラ・チャで生産される、牛乳を原料としたチーズ[2]。セミハードタイプに分類される[2]。スモークされており、クセもなく食べやすく「コーヒー牛乳」に例えられる香ばしい甘味が特徴[5]。独特の形状もまた特徴のひとつ[4]。
サン・シモン・ダ・コスタ San Simón da Costa | |
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分類 | セミハード[1][2] |
原料 | 牛乳 |
原産国 | スペイン |
原産地 |
ガリシア州、ルーゴ県のテラ・チャ 詳細は本文参照(『牛乳の産地』節) |
生産場所 | 酪農場、酪農工場 |
生産期間 | 一年中 |
形状 | 円錐状 |
大きさ | 本文参照(『サイズと重量』節) |
重量 | 本文参照(『サイズと重量』節) |
脂肪分 | 45%以上 |
表皮 | スモークした滑らかな表面をもつ |
熟成 | 大きいものは45日、小さいものは30日以上[3] |
呼称統制 |
DO(1999年[4]) DOP(2008年[4]) |
歴史
編集いつごろ生産が開始されたかは定かではないが、「伝説」によるとしながらも紀元前3 - 2世紀ごろに発生したカストロ文化[6]に起源をもとめる巷説が紹介されている[4]。以降、現代へと受け継がれ、確認可能な文献への登場は19世紀、広く知られるのは20世紀初頭まで待たねばならなかった[4]。
チーズの名称としてサン・シモンが登録されるのが1991年で、スペインのDOには表題のサン・シモン・ダ・コスタとして1999年に登録され、2008年には欧州連合のDOPにも登録された[4]。2013年現在で年間400トンほどの生産量である[7]。
牛乳の産地
編集サイズと重量
編集文献 (本間 2012, p. 136) および (CRDOP San Simón da Costa 2013, 「製造法」の項) で示されるサイズと重量は2種類あり、それぞれ下表の通り(出典のうち前者は底辺の直径、後者は高さを解説している)。
直径 | 高さ | 重量 |
---|---|---|
13 - 18cm | 同左 | 800 - 1,500g |
10 - 13cm | 同左 | 400 - 800g |
脚注
編集- ^ 以下「基本情報」欄は、特記の無い限り下記文献 (本間, 増井 & 山田 2009, p. 191) 「サン・シモン」の項による。
- ^ a b c 本間るみ子; 増井和子; 山田友子 著、文藝春秋 編『チーズ図鑑』 182巻(7版)、株式会社文藝春秋〈文春新書〉、2009年、191頁。ISBN 4-16-660182-2。
- ^ C.R.D.O.P. SAN SIMÓN DA COSTA. “CRDOP San Simón da Costa”. sansimondacosta.com. 2014年12月2日閲覧。「製造法」の項。
- ^ a b c d e f 前掲 (CRDOP San Simón da Costa 2013, 「歴史」の項)
- ^ 本間るみ子 著、主婦の友社 編『チーズの選び方 楽しみ方』株式会社主婦の友社、2012年、136頁。ISBN 978-4-07-285215-6。
- ^ Jack Amano;堤淳一 訳. “太平洋の覇権(10) 航海時代に至るまでのポルトガル”. 丸の内中央法律事務所. 2014年12月2日閲覧。
- ^ 前掲 (CRDOP San Simón da Costa 2013, 「未来」の項)
- ^ a b 前掲 (CRDOP San Simón da Costa 2013, 「原産地」の項)