サモテリウム
キリン科の属
サモテリウム(学名:Samotherium)はキリン科に属する絶滅した鯨偶蹄目の哺乳類の属[1]。アジア・ヨーロッパ・アフリカから化石が産出しており、新第三紀中新世中期から鮮新世前期にかけて生息していた[1]。
サモテリウム | ||||||||||||||||||||||||||||||
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復元画
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地質時代 | ||||||||||||||||||||||||||||||
新第三紀中新世中期 - 鮮新世前期 | ||||||||||||||||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Samotherium Forsyth Major, 1888 |
系統解析によると本属はキリンよりもオカピに近縁な中間型の動物であったとされる[2]。頭部は長く、特に第二前臼歯から眼窩にかけての領域が伸びている[1]。頭には先端が尖る単純な形状をなす2つの角が生えており、左右方向にそれぞれの先端が離れている[1]。角の向きは種類により異なり、S. boissieriの場合は上向きで後部がカーブしている一方、中国で発見されたS. sinensisの場合は横向きになっている[3]。
角はメスの方が小さいか、あるいは存在しない[1]。乾燥した気候でのサバンナの出現が進む中で採食のためやメスへのアピールおよび闘争用に角が役立ったとされているキリン科の進化の上で重要な属となっている[4]。
脚注
編集- ^ a b c d e 冨田幸光、伊藤丙雄、岡本泰子『新版 絶滅哺乳類図鑑』丸善出版、2011年1月30日、199頁。ISBN 978-4-621-08290-4。
- ^ “The cervical anatomy of Samotherium, an intermediate-necked giraffid” (英語). National Library of medicine. 2024年11月10日閲覧。
- ^ “Samotherium image buy Uchytel”. uchytel.com. 2024年11月10日閲覧。
- ^ “キリンの首はなぜ長い 高いところのエサを取るため……だけではない理由が見つかった:朝日新聞GLOBE+”. 朝日新聞GLOBE+ (2022年6月29日). 2024年11月10日閲覧。