サイモン・ヘイル
サイモン・ヘイル(Simon Hale、1964年 - )は、イギリス出身の作曲家、編曲家、およびキーボーディスト。
サイモン・ヘイル Simon Hale | |
---|---|
生誕 | 1964年(59 - 60歳) |
出身地 |
イギリス バーミンガム |
ジャンル |
オーケストラ オルタナティブ・ロック ジャズ |
職業 |
作曲家 ミュージシャン |
担当楽器 | ピアノ、キーボード |
活動期間 | 1985年 - 現在 |
共同作業者 |
ダンカン・シーク ジャミロクワイ ビョーク イアン・ブラウン ザ・ベイズ マッドネス レイ・デイヴィス |
公式サイト | www.simonhale.co.uk |
生い立ち
編集1964年にイギリスのバーミンガムで生まれ、サウスマンチェスターとバーミンガムの2つの地で幼少期を送った[1]。1982年にロンドンへ上京し、ロンドン大学のゴールドスミス・カレッジにて、1985年までポピュラー音楽について学んだ[2]。
妻は、ソプラノ歌手のクライア・ムーア[3]。兄は、シャーデーのメンバー・アンドリュー・ヘイル。
来歴
編集ジャミロクワイやビョーク、BT、ダンカン・シーク、マッドネス、インコグニート、スーパーグラス、ザ・ビューティフル・サウス、ジョージ・ベンソン、シャルロット・チャーチ、ロビン・ギブなどのアーティストの楽曲の編曲を手掛けたことで知られる。
編曲と同時に、映画『この世の果ての家』とブロードウェイミュージカル『春のめざめ』のために書き下ろされたダンカン・シークの楽曲のオーケストラ・アレンジメントも手掛けた。後者は、2007年の第61回トニー賞で、「ベスト・オーケストレーション」を含む8部門での受賞を果たしている[4][5]。
なお、キャストレコーディング音源は、2008年の第50回グラミー賞にて、「最優秀ミュージカルアルバム賞」を獲得した。ヘイルは、自身の作品を1994年にリリースしている。『イースト・フィフティーン』と銘打ったこのアルバムは、ピアノ、トランペット/フリューゲル・ホーン、テナー・サックス、パーカッション、ストリングスなどの演奏曲が収録されている。
2008年1月にリヴァプールのフィルハーモニーホールで行われたフレッシュフェスティバルでは、ザ・ベイズとともにパフォーマンスで参加。コンサートは、ヘイルとジョン・メトカルフによってほぼ全編ステージで即興で演奏された[6]。2009年には、オーストラリアの歌手ティナ・アリーナの7作目のスタジオアルバムで1作目のカバーアルバムでもある、『Song of Love & Loss』でオーケストラを手掛けた。
また、リンカーン・センターのミュージカル作品『神経衰弱ぎりぎりの女たち』でも管弦楽の編曲を担当。2010年11月4日にブロードウェイの「べラスコ劇場」で公開された[7]。同作品は、2011年5月にドラマ・デスク・アワード「編曲賞」にノミネートされた[8]。また、2011年6月に行われたメルトダウン・フェスティバルでは、ロイヤル・フェスティバル・ホールでのレイ・デイヴィスのパフォーマンスでコーラス・アレンジを手掛けた。
2012年6月には日本武道館で開催された布袋寅泰の『GREATEST SUPER LIVE GUITAR×SYMPHONY HOTEI with THE ORCHESTRA World Premiere』に指揮者およびピアニストとして参加し、東京ニューシティ管弦楽団とも共演した。
兄のアンドリュー・ヘイルと共に共同で制作したゲームソフト「L.A.ノワール」のサウンドトラックでは、ピアノ演奏や編曲、レコーディングでの指揮も担当した。同作は、英国アカデミー賞「最優秀音楽賞」を受賞した[9][10]。その他にも、2011年の末にはスティーヴン・ソンドハイムのシェフィールドの劇場での新作品で編曲を担当[11]、2014年夏にボストンで開催され翌2015年にはブロードウェイにも登場した、ミュージカル『ファインディング・ネバーランドの編曲も手掛けた。
2015年には、自身が参加したサム・スミスのアルバム『イン・ザ・ロンリー・アワー』でグラミー賞にノミネートされたほか、映画『007 スペクター』のサム・スミスの主題歌「ライティングズ・オン・ザ・ウォール」でも編曲を手掛けた。2019年には、第73回トニー賞で、自身が編曲を手掛けたミュージカル『トッツィー』が「最優秀編曲賞」にノミネートされた。
2016年、宇多田ヒカルのアルバム『Fantome』にストリングスアレンジで参加。次作『初恋』にも加わった[12]。
2020年には、Mr.Childrenの20枚目のアルバム『SOUNDTRACKS』にも、20年来の付き合いだというスティーヴ・フィッツモーリスとともに参加した[13][14]。2022年にはベスト・アルバム『Mr.Children 2015-2021 & NOW』収録曲「生きろ」[15]に参加。
作品
編集- 『East Fifteen』(1994年)
プロデュース作品
編集- 山下久美子
- 「宝石」(山下久美子と共同)
- 『LOVE and HATE』(山下久美子と共同)
- 「DRIVE ME CRAZY」(山下久美子と共同)
- 「永遠の夏」(布袋寅泰と共同)
- 『SUCCESS MOON』(布袋寅泰と共同)
編曲
編集- 山下久美子
- 「宝石」
- 「DRIVE ME CRAZY」
- 「永遠の夏」(布袋寅泰と共同)
- 「Close your eyes」
- 「ベジタリアン」
参加作品
編集- Mr.Children
- 『SOUNDTRACKS』
- 「生きろ」
- 『miss you』
- 「記憶の旅人」
- ジャミロクワイ
- 楽曲『キング・フォー・ア・デイ』(1999年のアルバム『シンクロナイズド』に収録)
- 楽曲『コーナー・オブ・ジ・アース』(2001年のアルバム『ファンク・オデッセイ』に収録)
脚注
編集- ^ “Simon Hale”. Discogs. 2020年10月17日閲覧。
- ^ Profile of Simon Hale at Goldsmith's College
- ^ “Cotswold news & latest information | Cotswold Life”. Oxfordshire-life.co.uk. 23 June 2014閲覧。
- ^ [1] Archived 12 October 2007 at the Wayback Machine.
- ^ Gill, Andy (21 September 2007). “Simon Hale”. The Independent (London). オリジナルの19 August 2011時点におけるアーカイブ。
- ^ Wyse, Pascal (4 January 2008). “It's totally liberating. And scary as hell”. The Guardian (London)
- ^ “Lincoln Center Theater : Women on the Verge of a Nervous Breakdown”. Lct.org. 23 June 2014閲覧。
- ^ “Archived copy”. 5 May 2011時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年6月5日閲覧。
- ^ “Explore the Awards | BAFTA Awards”. Bafta.org. 23 June 2014閲覧。
- ^ Rosenberg, Adam. “'L.A. Noire' Five-Movement Soundtrack Draws Heavily from Film Noir | Adam Rosenberg”. Rolling Stone. 23 June 2014閲覧。
- ^ “Archived copy”. 5 October 2011時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年10月22日閲覧。
- ^ “Utada Hikaru - 初恋”. June 23, 2018閲覧。
- ^ “宇多田ヒカルのニューアルバム『初恋』を手掛けたグラミー受賞エンジニア、スティーヴ・フィッツモーリスが語る『初恋』の音作り ”. mora (2018年6月27日). 2020年10月17日閲覧。
- ^ “Mr.Children、全曲海外レコーディングで制作したニューアルバム『SOUNDTRACKS』を12月にリリース”. Yahoo Japan News (2020年10月1日). 2020年10月17日閲覧。
- ^ “Mr.Children、森本千絵制作の「生きろ」MVで音楽を通して生きる意志に触れる”. 音楽ナタリー (2022年5月10日). 2022年5月10日閲覧。