コミックハイ!

日本の漫画雑誌
コミックハイから転送)

コミックハイ!』(COMIC HIGH)は、双葉社が発行していた日本月刊青年漫画雑誌である。毎月22日に翌月号を発売。判型はB5判無線綴じ。編集長は、2009年7月号から2012年2月号までは庭野国彦、創刊時から2009年6月号までと2012年3月号以後最終号までは野中郷壱が担当していた。

概要

編集

元々は『COMIC HIGH』名義で発行していたが休刊、約8ヵ月後に『コミックハイ!』名義として復刊する[1]。公式には『コミックハイ!』を復刊ではなく創刊としており、号数表示はVOL.1にリセット、休刊前から続く作品も話数表示は第1話とされた[注 1]。「男性向け少女漫画誌」と題した、男性読者をターゲットとした少女漫画誌という破天荒な編集方針が業界の注目を集めた。また、『コミックハイ!』以降は、表紙に「Girlish comics for Boys and Girls」とのキャッチコピーを掲げている。『COMIC HIGH』の「HIGH」はハイスクールの意味。『COMIC HIGH』創刊号は『こどものじかん』以外は女子高生主人公で統一されていた[1]

休刊と復刊そして再び休刊

編集

2004年3月2日に創刊するが、同年8月7日発売の第6号で「今冬からリスタート!」を予告しつつ休刊。そして2005年4月22日に復刊した。この復刊の際に以下が変更された。

2015年5月22日発売の同年6月号をもって再度休刊された[2]。一部の連載は『月刊アクション』、『まんがタウン』などに移籍し継続される。

連載作品

編集

○…隔月連載、×…シリーズ連載、☆…『COMIC HIGH』からの連載

作品名 作者 開始号 特筆 備考
女子高生Girls-High 2nd season 大島永遠 VOL.1(2005年5月号) Weekly漫画アクション』から『COMIC HIGH』に移籍。創刊号VOL.1(2004年4月号)から「女子高生-バカ軍団-」として連載
復刊後は『女子高生』のタイトルでVOL.27(2007年7月号)まで連載したのち休載
アニメは「女子高生 GIRL'S-HIGH」のタイトルとなり、単行本も新装版からはGirls-Highの文字が入った
VOL.108(2014年4月号)より『女子高生Girls-High 2nd season』として隔月で連載再開(『女子高生Girls-Live』と交互に掲載)
VOL.114(2014年10月号)より通常連載
『月刊アクション』で2015年8月号より再開
あいたま 師走冬子 『COMIC HIGH』VOL.5から連載
『まんがタウン』で2015年8月号より再開
図書委員長の品格 紺野比奈子 VOL.60(2010年4月号)
ディス魔トピア 里好 VOL.77(2011年9月号)
わたしたちのうつしかた。 根雪れい
幸魂〜さくや伝〜 結城焔 VOL.79(2011年11月号) VOL.92以降は休載
千と万 関谷あさみ VOL.88(2012年8月号) 『月刊アクション』で2015年10月号より再開、隔月連載
超可動ガール1/6 ÖYSTER 『月刊アクション』で2015年8月号より再開
元美少女戦士の妹 桜沢鈴 VOL.92(2012年12月号) VOL.105(2014年1月号)までシリーズ連載
私立はかない学園 紺野あずれ VOL.99(2013年7月号)
サボテンの娘 桐原いづみ VOL.101(2013年9月号)
少年★少女★レアカード 山名沢湖 VOL.106(2014年2月号)
Re:学校 山崎かずま VOL.108(2014年4月号)
つうがくろ かがみふみを VOL.109(2014年5月号) 『月刊アクション』で2015年8月号より再開
盤上の詰みと罰 松本渚 単行本最終第2巻に大幅描き下ろし予定
嘘つきは妹のはじまり 奈月ここ VOL.110(2014年6月号) 『月刊アクション』で2015年9月号より再開
女王様の絵師 私屋カヲル VOL.112(2014年8月号) 『月刊アクション』で2015年9月号より再開
ふらら一人でできませんっ 渡邉ポポ VOL.113(2014年9月号) ×[3] 『まんがタウン』2015年7月号に掲載
『漫画アクション』で2015年14号に掲載後、同年23号より再開
ラストメンヘラー 伊瀬勝良(原作)
天野しゅにんた(漫画)
『月刊アクション』で2015年8月号より再開、隔月連載
ソラ×リラ〜宙色のリラと臆病な僕〜 影崎由那 VOL.114(2014年10月号) 同時発表されていたニコニコ静画内『月刊のアクション』で2015年6月9日に最終話配信
青春のアフター 緑のルーペ VOL.117(2015年1月号) 『月刊アクション』で2015年9月号より再開
買い食いハラペコラ 藤こよみ VOL.120(2015年4月号) 『月刊アクション』で2015年8月号より再開
ハナとヒナは放課後 森永みるく VOL.121(2015年5月号) 『月刊アクション』で2015年8月号より再開

『COMICすもも』からの移籍

編集
※「COMICすもも」を参照
作品名 作者 開始号 隔月連載
女子高生Girls-Live 大島永遠 VOL.85(2012年5月号)
『女子高生Girls-High 2nd season』と交互に掲載
VOL.112(2014年8月号)にイレギュラー掲載あり
VOL.120(2015年4月号)終了
俺様とこおに 夏目文花 VOL.97(2013年5月号)
ユカとマリと委員長 たかやKi VOL.98(2013年6月号)

過去の連載作品

編集

過去の連載作品のタイトル・作者・当誌での掲載期間を下記に掲げる。

その他読み切り作品など

編集

映像化作品

編集

アニメ化

編集
テレビアニメ
作品 放送年 アニメーション制作 備考
女子高生 2006年 アームス タイトルは「女子高生 GIRL'S-HIGH」
ひとひら 2007年 XEBEC M2
ぽてまよ 2007年 J.C.STAFF
こどものじかん 2007年 スタジオバルセロナ OVAあり
ちゅーぶら!! 2010年 ZEXCS

実写化

編集
実写映画
作品 公開年 配給 備考
妄想少女オタク系 2007年 ドーガ堂
オリジナルビデオ
作品 発売年 制作 備考
こぎゃるかん 2009年

コミックハイブランド

編集

復刊してからの単行本および公式ウェブサイト『WEBコミックハイ![注 2]や派生誌『COMICすもも』掲載作品の単行本は原則として、アクションコミックスコミックハイブランド(Action Comics COMIC HIGH'S BRAND。以下、コミックハイブランドと表記)が冠されている。例外や注意すべき点は下記の通り。

休刊前からの継続作品

編集
  • 既刊をコミックハイブランドから新装版として再発売。復刊後の新刊はコミックハイブランドのみで発売。
    • 女子高生(大島永遠)
  • 既刊をある時期の増刷分からコミックハイブランドに模様替え。復刊後の新刊はコミックハイブランドのみで発売。
    • ひとひら(桐原いづみ)
  • 主に意匠上の理由により、既刊と同じブランドを継続したもの。
    • こぎゃるかん(倉上淳士)
    • 委員長お手をどうぞ(山名沢湖)
    • 少女生理学 第二章(新井葉月)

その他

編集
  • 他誌掲載だがコミックハイブランドで発売されたもの。
    • でりつま(山名沢湖)
    • カルボナードクラウン(東雲水生)
  • 他誌掲載だがコミックハイブランドで発売され、後に『コミックハイ!』に移籍したもの。
    • こーしょー19さい(逸架ぱずる)
  • 双葉社の他誌から移籍してきた作品のため、既刊と同じブランドを継続したもの。
    • ちびもの(東雲水生)
    • ぴるぴる!(塚本ミエイ)
    • ぽてまよ(御形屋はるか)
    • 男爵校長(ÖYSTER)
    • うちの大家族(重野なおき)
  • Web漫画の本誌連載化にともない、これまでの作品を書籍としてまとめたもの。
    • みんなミュージカル! 4コマ漫画版(アサイ)

コミックマーケットでの展開

編集

双葉社はコミックマーケットに参加している。限定グッズ販売をメインとし、イベントなども行われることがある。限定グッズの1つとして「オフィシャルセルフパロディ誌」と銘打った冊子がある。毎回決められたテーマを元に、各作家によるショートコミックが掲載されている。いずれも発行当時に本誌で連載している作家[注 3]によるパロディまたは外伝が掲載されており、販売価格は1000円。作品によっては追ってコミック単行本におまけとして掲載される。

タイトル 販売 表紙イラスト テーマなど
コミックジュニアハイ![4][注 4] コミックマーケット70
2006年夏)
こどものじかん(私屋カヲル 特になし
こどものコミックハイ![5] コミックマーケット72
2007年夏)
こども
百合のコミックハイ![5] 百合(ガールズラブ
Sのコミックハイ! コミックマーケット73
(2007年冬)
こどものじかん(私屋カヲル) 「S」・サディズム
Mのコミックハイ![5] 「M」・マゾヒズム
コスプレのコミックハイ![5] コミックマーケット74
2008年夏)
柊小学校恋愛くらぶあづまゆき
こどものじかん(私屋カヲル)
コスプレ
水着のコミックハイ![5] 水着
ツンのコミックハイ![5] コミックマーケット76
2009年夏)
こどものじかん(私屋カヲル) ツンデレの「ツン」
デレのコミックハイ![5] ツンデレの「デレ」
ちゅーのコミックハイ![5] コミックマーケット77
(2009年冬)
ちゅーぶら!!中田ゆみ 「ちゅー」・キス
ぶらのコミックハイ![5] 「ぶら」・下着
白い妹[6][注 5] コミックマーケット79
2010年冬)
お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!
草野紅壱
黒い妹[6][注 5]
こどものじかん卒業記念文集[6] コミックマーケット83
2012年冬)
こどものじかん(私屋カヲル) 「こどものじかん」アンソロジー
こどものじかんフルカラーイラスト集 「こどものじかん」画集
(著者は私屋カヲルのみ)

インターネットラジオ

編集

2007年8月24日から2008年2月29日まで毎週金曜にアニメイトTVで本誌の情報番組として、『コミックハイ! プレゼンツ Hiぱ〜Radio!!』が配信されていた。

パーソナリティ真堂圭廣田詩夢

ゲスト

編集

参考文献

編集

脚注

編集

注釈

編集
  1. ^ ただし、『ひとひら』だけは第6幕であった。
  2. ^ 『WEBコミックアクション』に統合後も継続している作品も、原則として引き続きコミックハイブランドで発売されている。
  3. ^ ただし、『こどものコミックハイ!』のあづまゆきは例外。あづまはこの誌上で12月号からの連載を発表。
  4. ^ 『コミックハイ!』『メンズヤング』『まんがタウン』『漫画アクション』『COMIC SEED!』『オンラインゲーム すごい攻略やってます。』との合同企画。
  5. ^ a b 『コミックハイ!』『Webコミックハイ!』『COMICすもも』『メンズヤング』との合同企画。

出典

編集
  1. ^ a b c 『こどものじかん ほうかご』45頁。
  2. ^ コミックハイ!次号で休刊、10年の歴史に幕。連載作の今後も発表”. ナタリー (2015年4月22日). 2015年4月22日閲覧。
  3. ^ 作者twitter自己紹介より。2014年11月23日閲覧
  4. ^ 『こどものじかん ほうかご』55頁。
  5. ^ a b c d e f g h i 『こどものじかん ほうかご』82頁。
  6. ^ a b c 『こどものじかん ほうかご』150頁。

関連項目

編集

外部リンク

編集