コバリオン (COBARION) は、コバルトクロムモリブデンを配合した極低ニッケルなコバルト合金の商標名。

概要

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東北大学金属材料研究所の千葉晶彦らが開発した「いわて発高付加価値コバルトクロム合金」である。

コバルトの Cobalt と釜石の英訳の IronPodStone から釜石の象徴たる丈夫な鉄の Iron を表現する COBAL+I+ON=COBALION を、いわての釜石を拠点とした地域発新興の象徴として造語し、「COBARION」の商標を財団法人いわて産業振興センターが登録した。

用途

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工業的に硬度や耐腐食性能で刃物や宝飾品、耐熱性能で加工工具や治具、などのほかに磁性材料やインバー合金など、医療分野でニッケル不含有を生かした金属アレルギー対策品の人工関節材[1]など、多方面で活用されている。

組成

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合金組成(重量%)[2]
規格等 成分 % Co % Cr % Mo % Ni % Mn % Si % C % Fe % N
-- 極低Ni Co-28Cr-6Mo合金 Bal 26.3-30.0 5.0-7.0 0.01 <= 1.0 <= 1.0 0.15-0.35 ≦ 0.75 ≦0.25
ASTM F1537 Co-28Cr-6Mo合金 (Alloy2) Bal 26.3-30.0 5.0-7.0 <= 1.0 <= 1.0 <= 1.0 0.15-0.35 <= 0.75 <=0.25
ISO 5832-12 Co-28Cr-6Mo合金 Bal 26.3-30.0 5.0-7.0 <= 1.0 <= 1.0 <= 1.0 <= 0.35 <= 0.75 <=0.25
JIS T7402-2 Co-28Cr-6Mo合金 Bal 26.3-30.0 5.0-7.0 <= 1.0 <= 1.0 <= 1.0 <= 0.35 <= 0.75 <=0.25

物性

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コバリオンとSUS316L との比較[3]
物理的特性 コバリオン SUS316L
密度 / g cm3 8.4 7.9
引っ張り強度 Mpa 1643 577
硬さ / HV1 530 140
ヤング率 / GPa 215 208
熱伝導率 / W/(m・K) 13.6 13.0
電気抵抗率 Ω mm2 / m 1.1 1.2
比熱 / J/(g・K) 0.452 0.5
熱膨張係数/ 10-6/℃ (20 – 800℃) 16.0 20.0

脚注

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  1. ^ 沼田泰子、首藤文榮、野村直之、千葉 晶彦、Co-29Cr-6Mo 合金の細胞に及ぼす影響 『日本金属学会誌』 2006年 70巻 2号 p.142-145, doi:10.2320/jinstmet.70.142
  2. ^ データシート:コバリオン (PDF) 株式会社 エイワ
  3. ^ 特性比較 (PDF) 株式会社 エイワ

関連項目

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外部リンク

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