コオニクイナ(小鬼水鶏、学名:Rallus limicola) は、ツル目クイナ科に分類される鳥類の一種である。

コオニクイナ
保全状況評価
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: ツル目 Gruiformes
: クイナ科 Rallidae
: クイナ属
Rallus
: コオニクイナ
R. limicola
学名
Rallus limicola
(Vieillot, 1819)
和名
コオニクイナ
英名
Virginia Rail

分布

編集

カナダ南部からメキシコまでの北アメリカと、コロンビアからチリアルゼンチンまでの南アメリカに分布する。北アメリカの北部、中部で繁殖した個体は、冬期カリフォルニア半島メキシコ湾岸に渡り越冬する。

形態

編集

体長20-26cm。体の上面は濃い赤茶がかった褐色で、羽縁は茶褐色である。顔は濃い灰色で、嘴の基部かた眼の上にかけて淡い褐色の斑が入る。喉から腹部の上部にかけては赤褐色、腹部の下部から下尾筒にかけては黒色に白色の横縞が入る。虹彩は赤色、嘴はやや明るい赤色で先端が暗い灰色、脚は暗い赤褐色である。

生態

編集

海岸のマングローブ湿地や内陸部の湿地、アシ原に生息する。繁殖期には番いで縄張りを形成する。

軟体動物昆虫類、小型の爬虫類魚類を捕食する。

北アメリカにおける繁殖期は5-7月で、草の茂みの中に枯れ草などを使って造巣する。1腹6-13個の卵を産み、抱卵日数は18-20日である。雌雄協同で抱卵する。

参考文献

編集
  • 黒田長久、森岡弘之監修 『世界の動物 分類と飼育10-II (ツル目)』、東京動物園協会、1989年、59-60、162頁。
  • 『動物たちの地球 18 タンチョウ・ヤンバルクイナ・バンほか』、朝日新聞社1991年、181頁