ゲデオ県
ゲデオ県(英語: Gedeo Zone)は、エチオピアの南エチオピア州に属する県。県都はディラ(Dila)。シダマ州とオロミア州に囲まれた、南エチオピア州の飛地である。
ゲデオ県 | |
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北緯6度10分0秒 東経38度20分0秒 / 北緯6.16667度 東経38.33333度 | |
国 | エチオピア |
州 | 南エチオピア州 |
県都 | ディラ |
政府 | |
• 種別 | 県 |
面積 | |
• 合計 | 1,352.44 km2 |
人口 (2023年推計)[2] | |
• 合計 | 1,280,785人 |
• 密度 | 950人/km2 |
等時帯 | UTC+3 (東アフリカ時間) |
人口は128万人(2023年推計[2])、全面積は1,352平方キロメートル[1]。人種は大部分(85%)をゲデオ族が占める[3]。
行政区画
編集2007年国勢調査によると、6郡と1都市に区分される[3]。
文化的景観
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英名 | The Gedeo Cultural Landscape | ||
仏名 | Le paysage culturel du pays gedeo | ||
面積 | 29,620 ha | ||
登録区分 | 文化遺産 | ||
登録基準 | (3), (5) | ||
登録年 |
2023年 (第45回世界遺産委員会) | ||
公式サイト | 世界遺産センター | ||
地図 | |||
使用方法・表示 |
この地は大地溝帯の東斜面にあり、エチオピア高原から見ると断崖に当たる位置である。アグロフォレストリーが盛んで、主な食用作物であるエンセーテと換金作物のコーヒーノキおよび他の灌木の多層栽培が行われる。先住民のゲデオ人は伝統的な知識を用いて森林を管理し、山の斜面の耕作地の間には宗教関連の儀式のための神聖な森林が点在し、尾根には石碑または男根の形をする巨石建造物が密集している。2023年に「ゲデオの文化的景観」としてユネスコの世界遺産に登録された[4]。
世界遺産の登録基準
編集この世界遺産は世界遺産登録基準のうち、以下の条件を満たし、登録された(以下の基準は世界遺産センター公表の登録基準からの翻訳、引用である)。
- (3) 現存するまたは消滅した文化的伝統または文明の、唯一のまたは少なくとも稀な証拠。
- (5) ある文化(または複数の文化)を代表する伝統的集落、あるいは陸上ないし海上利用の際立った例。もしくは特に不可逆的な変化の中で存続が危ぶまれている人と環境の関わりあいの際立った例。
産業
編集ゲデオ県の主要な換金作物はコーヒー豆で、同県と隣りのシダマ州で毎年63,562トンを生産しており、これはエチオピア全体コーヒー豆の63%を占める[5]。日本を含む海外へは、ゲデオ県イルガチェフェ郡産のコーヒー豆「イルガチェフェ・ナチュラル」などの輸出が行われている[6]。
関連項目
編集脚注
編集- ^ a b “Ethiopia: administrative units, extended”. GeoHive. 2016年9月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月10日閲覧。
- ^ a b “Population Size by Sex Zone and Wereda July 2023” (pdf). エチオピア統計局. 2023年9月10日閲覧。
- ^ a b “Population and Housing Census 2007 – SNNPR Statistical” (pdf). エチオピア統計局. 2023年9月10日閲覧。
- ^ “The Gedeo Cultural Landscape” (英語). UNESCO World Heritage Centre. 2023年12月19日閲覧。
- ^ CSA 2005 National Statistics Archived July 31, 2008, at the Wayback Machine., Table D.2
- ^ 香りの女王「イルガチェフェ・ナチュラル」(coffee mecca)