ケッパー
ケッパー(英: caper; 学名: Capparis spinosa)は、フウチョウボク科(かつてはフウチョウソウ科に分類された)の半蔓性の低木、またはこの植物のつぼみをピクルスにした食品。
ケッパー | |||||||||||||||||||||
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ケッパーの木
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分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Capparis spinosa L.[1] | |||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||
トゲフウチョウボク(棘風蝶木) セイヨウフウチョウボク(西洋風蝶木) | |||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||
caper |
ケイパー、ケーパー、カープル(仏: câpre)とも呼ぶ。和名は、 トゲフウチョウボク(棘風蝶木)、セイヨウフウチョウボク(西洋風蝶木)。
特徴
編集地中海沿岸からイラン高原、アフガニスタン一帯に自生する常緑小低木。多年生の株を持ち、毎年多くの木質と草質の蔓を出す。葉は卵型の全葉であり、葉柄に2本の刺がある。花は単性でバラ色の4枚の花弁を持ち、3月から8月まで開花する。果実は卵形の漿果で稀にしかつかない。粘土質の丘陵地の岩場や壁面などに見られる。
フウチョウボクは地中海地方が起源だが、香辛料としてのケッパーの語源はペルシア語のکبر(kabar)、もしくはアラビア語のکبر(kabar)であり、後にギリシア語のkapparis、ラテン語のcapparisに転化したと言われている[3]。フランスの記録にケッパーが現れるのは15世紀頃からであり、16世紀の外科医アンブロワーズ・パレは食欲改善などのケッパーの薬効について著述している。人工栽培の試みが始まったのもこの頃のことである。現在の主な栽培地はフランス、イタリア、スペインなど。
独特の風味と酸味を持つ。一般的に酢漬け、塩漬けにする[4]。 つぼみを開花よりもかなり早く収穫する。大きさや形で価値が変動し、丸く小さいものが商品価値が高いとされている。果実も収穫されつぼみと同様に酢漬けにされるが、多くは取れない貴重なものとしてつぼみより高い価値を持つ[5]。
食用
編集バター類に多く含まれるカプリン酸に由来する風味を持ち、料理の薬味やサラダのつけ合わせに用いられ、特にスモークサーモンには、薄切りのタマネギとともに欠かせないものとされる。
刻んでバターと混ぜたものはモンペリエ・バターと呼ばれる。
フランス南東部・プロヴァンス地方においてはオリーブの実及びオイル・にんにく・アンチョビ等と共にタプナードとよばれるペーストの材料として使用される。
脚注
編集- ^ “Capparis spinosa in PlantList”. 2016年1月17日閲覧。
- ^ Linnaeus, Carolus (1753) (ラテン語). Species Plantarum. Holmia[Stockholm]: Laurentius Salvius. p. 503
- ^ ギュイヨ 1987, pp. 156–158.
- ^ 「世界の食用植物文化図鑑」p191 バーバラ・サンティッチ、ジェフ・ブライアント著 山本紀夫監訳 柊風舎 2010年1月20日第1刷
- ^ ギュイヨ 1987, p. 159.
参考文献
編集- リュシアン・ギュイヨ 著、池崎一郎、平山弓月、八木尚子 訳『香辛料の世界史』白水社、1987年。ISBN 4-560-05682-X。