ケラトスティリス Ceratostylis は、ラン科植物の一つ。茎は短く束生し、先端に葉を1枚ずつ生じる。

ケラトスティリス
ケラトスティリス属3種
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 単子葉類 monocots
: キジカクシ目 Asparagales
: ラン科 Orchidaceae
亜科 : セッコク亜科 Epidendroideae
: ポドチラス連 Podochilaeae
亜連 : Eriinae
: ケラトスティリス属 Ceratostylis
レティスクアマ(Ceratostylis retisquama
茎の基部が鞘に包まれる

特徴

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多年生草本着生植物[1]。匍匐する茎の各節から短い茎を生じ、この茎が束生状になる。

この茎には褐色の葉鞘が数枚巻くようにつく。この茎の先端には1枚だけ葉をつける。葉は細長く多肉質で、葉状のものから棒状のものまである[2]

花は短い茎から密に生じ、短い花茎の先端に1つないし少数を生じる。萼片と側花弁はほぼ同型で、側萼片の基部は蕊柱基部と共にメンタム(唇弁の基部を包む袋状の構造)を作る。唇弁は蕊柱基部について基部では幅狭く、先端はやや広がるが三裂はしない。

蕊柱の側面には柱頭を包むように板状の隆起が2個ある。学名は「角のある花柱」を意味し、この構造に基づく。

分布他

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東南アジアを中心にしてインドからフィリピン、それに南太平洋の島々まで分布する。多くは樹上に着生する。

分類

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約70種が知られる。

栽培

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洋ランとして栽培されるものもあるが、普及しているものはごく少ない。そんな中で、レティスクアマCeratostylis retisquama)、ルブラ (Ceratostylis rubra)は花が朱赤色の星形で、栽培しやすい洋ランとして知られる[3]。ヘゴ板などに付けて栽培されることも多い[4]

出典

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  1. ^ 以下、主として唐沢監修(1996)p.124
  2. ^ 横田(1997)p.197
  3. ^ 岡田(2010)p.150
  4. ^ ガーデンライフ編(1969)p.185

参考文献

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  • 唐澤耕司監修、『蘭 山渓カラー名鑑』(1996)、山と渓谷社
  • 横田昌嗣、(1997)「オサラン」;『朝日百科 植物の世界 9』p.195-196
  • 『綜合種苗ガイド⑤ 洋ラン編 ガーデンライフ別冊』、(1969)、誠文堂新光社
  • 岡田弘、『咲かせ方がよくわかる はじめての洋ランの育て方』、(2011),主婦の友社