グループリーグ
グループリーグとは大会形式のうちの一つ。全チーム(選手)を数組に分け各組でリーグ戦を行う。「グループリーグ」は和製英語であり、英語圏では一般的にグループステージないしプールと言う。
概略
編集FIFAワールドカップやオリンピックなどの国際大会で行われる。国内カップ戦でも試合数を多くしたい場合に行われる。また、北米のプロスポーツリーグや日本プロ野球・プロバスケットボールなどカンファレンス(2リーグ)制を敷いている場合、各カンファレンス(リーグ)をグループリーグとして捉えることもできる。
基本的に出場チーム(選手)を各グループ同数になるように複数グループに分けて総当たり戦(ラウンドロビン)を実施する。ただし、稀に一部グループでチーム(選手)数が異なる場合(アテネオリンピック女子サッカーなど)や、総当たり戦以外の方式を採用する場合(第2回ワールド・ベースボール・クラシックなど)もある。グループリーグの組み合わせは抽選によって決まる場合が多いが、この場合特定のグループに強豪チームや同一地区のチームが集中しないように、全参加チームを「ポット」に分けて行われることが多い(抽選はポットごとに行われるため、同じポットに入ったチームは同じグループに入らない)[1][2]。
グループ上位に入ったチーム(選手)は決勝トーナメントに進出して優勝を争う。グループリーグ通過順位によって決勝トーナメントの組み合わせに影響する場合がほとんどであるが、大会によってはグループリーグを2度行う場合(1982 FIFAワールドカップなど)[3]、下位トーナメントを行う場合、グループリーグを特定の順位で終えたチーム(選手)の中から、成績上位の数チーム(選手)をグループリーグ通過とする場合(1986 FIFAワールドカップなど。この場合、チーム(選手)が多いグループでは、下位のチーム(選手)との対戦成績を除くなどして、試合数の違いによるばらつきをなくした状態で比較される。またこの場合、成績下位の数チーム(選手)間で次ラウンド進出決定戦を行うケースもある)など様々である。
グループリーグが採用されている大会
編集日本国内
編集国際
編集- オリンピック(一部種目)
- FIFAワールドカップ
- FIFA女子ワールドカップ
- ラグビーワールドカップ
- 女子ラグビーワールドカップ
- ワールド・ベースボール・クラシック(第1回大会)
- FIBAバスケットボール・ワールドカップ(旧男子バスケットボール世界選手権)
- FIBA女子バスケットボール・ワールドカップ(旧女子バスケットボール世界選手権)
- バレーボール世界選手権
- ハンドボール世界選手権(男子・女子)
- ホッケー・ワールドカップ
- ATPワールドツアー・ファイナル
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ 例としてFIFAワールドカップの場合、開催国やFIFAランキング上位国・及び出場国の地域別でポット分けされ、各ポットからA組→H組の順に抽選される。但し“1.欧州は同じ組に2カ国まで”・“2.欧州を除く地域は同じ地域の国は同じ組に入らない”の2大原則のため、抽選が変則的になる場合もある。
- ^ また国際大会の場合、国家間の関係が悪い代表同士が同一グループにならないような措置が取られることもある(AFCアジアカップ2007のサウジアラビアとタイ、2014 FIFAワールドカップ・ヨーロッパ予選のロシアとジョージア等)。この他、ホームタウンの夏季や冬季の気象条件が厳しいチームや、ホームタウン間での移動距離が膨大になるチームも同一グループになることを避けるようにする場合がある。
- ^ この場合、決勝リーグの順位で最終順位が決定する場合(1950 FIFAワールドカップなど)や、1位同士で決勝、2位同士で3位決定戦となる場合(1978 FIFAワールドカップなど)もある。