クロアチア空軍及び防空軍
クロアチア空軍及び防空軍(クロアチア語: Hrvatsko ratno zrakoplovstvo i protuzračna obrana;略称:HRZ i PZO)は、クロアチア共和国軍の空軍組織である。
クロアチア空軍及び防空軍 Hrvatsko ratno zrakoplovstvo i protuzračna obrana | |
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創設 | 1991年12月12日 |
国籍 | クロアチア |
軍種 | 空軍 |
上級部隊 | クロアチア共和国軍 |
主な戦歴 | |
識別 | |
国籍標識 | |
空軍旗 | |
国籍標識 (1944–1945) | |
歴史
編集ユーゴスラビア崩壊前夜、ユーゴスラビア当局は、自国領内の全航空機を支配下に置いた。そのため、1991年末にクロアチアとユーゴスラビア人民軍の衝突が始まった時、クロアチアは、数機の農業機(An-2、セスナ機等)しか使用できなかった。当時、クロアチア当局は、連邦空軍の勤務経験があるクロアチア人飛行士達にクロアチア空軍に入るように呼びかけた。この結果、ユーゴスラビア連邦空軍から装備ごと「脱走」するクロアチア人のパイロットや整備員が相次いだ。1991年10月、1機のMiG-21Rがオーストリアへ奪取され、後にプレソ及びザグレブ空港に更に3機のMiG-21MFが飛来した。これら4機のミグは、クロアチア空軍の基盤となった。
新設のクロアチア空軍は、直ちに実戦に投入されたが、セルビアの強力な防空部隊により大損害を被った。クロアチア紛争時、MiG-21×5機、An-2×2機、Mi-24×1機の損害を受けた。
1995年まで航空機は非常に少数しか充足されず、「嵐作戦」の実施及びセルビアの飛び領土の奪取後初めて、ユーゴスラビア製の攻撃機である「J-21ジャストレブ」及び「G-2ガレブ」が装備に加わった。当時、ユーゴ地域への兵器禁輸が取り消され、クロアチア政府は、合法的に航空機調達を開始することができた。デイトン和平協定に従い、空軍の編成は、戦闘機62機と戦闘ヘリ21機に制限された。
全ての飛行士が非常に良く習熟し、当時欧州市場において非常に安価だったため、MiG-21を主力機とすることが決まった(独立国家共同体諸国とドイツは、中古のMiG-21を積極的に放出した。クロアチアは、補充のMiG-21bis/UMをウクライナなどから購入した)。その結果、2001年までにほぼ30機の各種型式機が数えられた。これに伴い、旧式のMiG-21MF戦闘機やMiG-21R偵察機などは退役した。
1990年代初めまでに、MiG-21の近代化に関する問題が切迫した。当初、この種の経験を有するイスラエルがこれを引き受けたが、2002年初め、ロシアが契約を獲得した。現在は近代化改修済みの機体であるMiG-21bisDとMiG-21UMDが配備されている。
2021年5月28日、 フランスの航空機メーカー・ダッソー社の戦闘機であるラファールを12機調達する事を決定した。MiG-21の代替として、フランス空軍に所属していた中古のラファールF3-R(単座型10機、複座型2機)を導入する[1]。
組織
編集クロアチア空軍は2個航空基地に複数の飛行隊を編制している[2]。
基地
編集基地名 | 所在地 | 備考 |
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プレソ空軍基地 | ザグレブ郡ザグレブ | 軍民共用 |
ゼムニク空軍基地 | ザダル郡ゼムニク・ドニ | 軍民共用 |
装備
編集戦闘機
編集- ラファール B/C F3-R ×6 6機調達中
練習機
編集- ピラタス PC-9M ×14
- Zlín Z-242L ×4
空中消火機
編集- AT-802A/F ×6
- カナディア CL-415 ×6
回転翼機
編集退役済み
編集脚注・出典
編集- ^ “クロアチア フランス製ダッソー「ラファール」戦闘機12機の採用を決定”. 乗りものニュース. 2021年7月9日閲覧。
- ^ イカロス出版 Jwing No.152 2011年4月号 111頁-113頁 「知りたい!世界の空軍 第52回 クロアチア空軍」 石川潤一