クリント・カペラ

スイス出身のバスケットボール選手 (1994 - )

クリント・ンドゥンバ・カペラClint N'Dumba Capela, 1994年5月18日 - )は、スイスジュネーヴ出身のプロバスケットボール選手。NBAアトランタ・ホークスに所属している。ポジションはセンター

クリント・カペラ
Clint Capela
アトランタ・ホークスでのカペラ
(2021年)
アトランタ・ホークス  No.15
ポジション C
所属リーグ NBA
基本情報
フランス語 Clint N'Dumba Capela
国籍 スイスの旗 スイス
生年月日 (1994-05-18) 1994年5月18日(30歳)
出身地 ジュネーヴ州ジュネーヴ
身長 208cm (6 ft 10 in)
体重 116kg (256 lb)
キャリア情報
高校 INSEPフランス語版
NBAドラフト 2014年 / 1巡目 / 全体25位[1]
プロ選手期間 2012年–現在
経歴
2012-2014エラン・シャロン
2014-2020ヒューストン・ロケッツ
2014-2015リオグランデバレー・バイパーズ
2020-アトランタ・ホークス
受賞歴
  • NBAリバウンド王 (2021)
  • NBADリーグオールディフェンシブファーストチーム (2015)
  • LNBライジングスター賞 (2014)
  • LNB最成長選手賞 (2014)
Stats ウィキデータを編集 Basketball-Reference.com
Stats ウィキデータを編集 NBA.com 選手情報 NBA.Rakuten
代表歴
キャップ スイスの旗 スイス

経歴

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生い立ち

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カペラの両親は父がアンゴラ、母がコンゴ共和国の出身で[1]、本人はスイスジュネーブで生まれた[2]。生まれて数ヶ月で両親は離婚、母親の元で兄弟と共に育てられた。幼少の頃はサッカーをしていたが、13歳の頃には身長が190cmにまでなっており、兄の薦めで15歳の時にバスケットボールを始めた。その後ヨーロッパジュニア選手権でスイス代表に招集、フランスシャロン=シュル=ソーヌの国立スポーツ体育研究所(INSEP)に入所した[3]

エラン・シャロン

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2012年にリーグ・ナショナル・バスケットボールエラン・シャロンのシニアチームに入団した。

2014年4月12日に行われたナイキ・フープサミットでチームワールドの一員に選ばれた[4]。その後2014年のNBAドラフトへのエントリーを表明した[5]。2014年5月、2013-14シーズンのベスト・ヤング・プレーヤー賞とモスト・インプルーブド・プレーヤー賞を受賞した[6]

ヒューストン・ロケッツ

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2014年6月26日に行われた2014年のNBAドラフトにて1巡目全体25位でヒューストン・ロケッツから指名され[7][8]、7月25日にロケッツとの契約に合意した[9]。2015年3月30日のトロント・ラプターズ戦でNBA初得点となる8得点を含む9リバウンドを記録したが、チームは99-96で敗れた[10]。4月13日のシャーロット・ホーネッツ戦でシーズンハイとなる10得点を含む5リバウンド、1ブロックを記録し、チームは100-90で勝利した[11]。ルーキーシーズン中は複数回Dリーグに送られリオグランデバレー・バイパーズでプレーしたが[12]、プレーオフではドナタス・モティエユーナスが負傷したことにより出場機会が増え、レギュラーシーズンよりも出場試合を増やした[13]

2015-16シーズンは77試合(35先発)に平均19.1分の出場で、7.0得点・6.4リバウンド・0.6アシスト・0.8スティール・1.2ブロックなどを記録した。

2016-17シーズンは65試合(59先発)に平均23.9分の出場で、12.6得点・8.1リバウンド・1.0アシスト・0.5スティール・1.2ブロックなどを記録した。

2017年8月5日に南アフリカ共和国で開催されたen:NBA Africa Game 2017にアフリカ出身チームとして出場した。

2017-18シーズン、2018年2月9日のデンバー・ナゲッツ戦で23得点、25リバウンドを記録し、自身初となる20-20のダブル・ダブルを達成したことにより、1985年2月14日に30得点、25リバウンドを記録したアキーム・オラジュワンに次ぐ若さで23得点、25リバウンド以上を記録したロケッツの選手となった[14]。74試合に平均27.5分の出場で、13.9得点・10.8リバウンド・0.9アシスト・0.8スティール・1.9ブロックなどを記録した。2018年のプレーオフ1回戦、対ミネソタ・ティンバーウルブズの第5戦で26得点、15リバウンドを記録、試合は122-104で勝利しロケッツが4勝1敗で1回戦を突破した[15]。ロケッツではエースのジェームズ・ハーデンがいたこともあり、プレーオフでも多くの試合を経験した。

2018-19シーズン、2019年1月7日のデンバー・ナゲッツ戦で自身初の30得点以上となる31得点を記録した[16]。このシーズンは67試合に平均33.6分の出場で、16.6得点・12.7リバウンド・1.4アシスト・0.7スティール・1.5ブロックなどを記録した。

2019-20シーズン、2019年11月20日のデンバー・ナゲッツ戦で史上4人目(7度目)となる5試合連続20リバウンドを達成した[17]。次の試合では19リバウンドで連続記録は途切れたが、その次の出場2試合では23・21リバウンドだった[18]。右足の踵の怪我により万全ではない状態で出場していたが、1月29日の試合が最後の出場となった[19]。このシーズンは39試合に平均32.8分の出場で、13.9得点・13.8リバウンド・1.2アシスト・0.8スティール・1.8ブロックなどを記録した。

アトランタ・ホークス

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2020年2月5日に4チームが絡む大型トレードでネネイと共にアトランタ・ホークスへ移籍した[20]。移籍後はシーズン終了までに復帰することはなかった。

2020-21シーズンに復帰。2021年1月22日のミネソタ・ティンバーウルブズ戦でキャリアハイとなる10ブロックを含む13得点、19リバウンドを記録し、自身初のトリプル・ダブルを達成した。なお、ブロックを含むトリプル・ダブルは、アンソニー・デイビス以来3シーズンぶりであった[21]。このシーズンはキャリアハイとなる平均14.3リバウンドを記録し、自身初となるリバウンド王に輝いた。オフシーズンにホークスとの2年4,600万ドルの延長契約に合意した[22]

2021-22シーズン、12月31日のクリーブランド・キャバリアーズ戦でシーズンハイとなる23リバウンド、4ブロックを含む18得点、2アシスト、1スティールを記録し、チームは121-118で辛勝した[23]

2022-23シーズン、2023年4月11日のマイアミ・ヒートとのプレーインで4得点、21リバウンド、2ブロックを記録し、チームは116-105で勝利した[24]

プレースタイル

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オフェンス面では主にピック&ロールなどでハンドラーからリム付近でパスをもらって得点を重ねる、いわゆるフィニッシャーとして躍動。ルーキーイヤーからいたヒューストンではジェームズ・ハーデンや、クリス・ポールとプレーしていたこともあり、ハンドラーとの相性は良い。一方でジャンプシュートやフリースローは苦手とするなど、オールドタイプのセンターとなっている。ただディフェンス面では長いウイングスパンを活かしたリムプロテクトやリバウンドに長けており、機敏さもあるためスイッチディフェンスにもある程度対応できるなど、シュートは打てないながらも現代のディフェンスおいては必要な能力を十二分に備えている。

個人成績

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略称説明
  GP 試合数   GS  先発出場試合数  MPG  平均出場時間
 FG%  フィールドゴール成功率  3P%  スリーポイント成功率  FT%  フリースロー成功率
 RPG  平均リバウンド  APG  平均アシスト  SPG  平均スティール
 BPG  平均ブロック  PPG  平均得点  PIR  パフォーマンス指数
 太字  キャリアハイ    リーグリーダー    優勝シーズン  

レギュラーシーズン

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シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG PPG
2014–15 HOU 12 0 7.5 .483 --- .174 3.0 .2 .1 .8 2.7
2015–16 77 35 19.1 .582 .000 .379 6.4 .6 .8 1.2 7.0
2016–17 65 59 23.9 .643 --- .531 8.1 1.0 .5 1.2 12.6
2017–18 74 74 27.5 .652* .000 .560 10.8 .9 .8 1.9 13.9
2018–19 67 67 33.6 .648 --- .636 12.7 1.4 .7 1.5 16.6
2019–20 39 39 32.8 .629 --- .529 13.8 1.2 .8 1.8 13.9
2020–21 ATL 63 63 30.1 .594 --- .573 14.3* .8 .7 2.0 15.2
2021–22 74 73 27.6 .613 .000 .473 11.9 1.2 .7 1.3 11.1
2022–23 65 63 26.6 .653 .000 .603 11.0 .9 .7 1.2 12.0
2023–24 73 73 25.8 .571 .000 .631 10.6 1.2 .6 1.5 11.5
通算 609 546 26.6 .621 .000 .545 10.7 1.0 .7 1.5 12.3

プレーオフ

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シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG PPG
2015 HOU 17 0 7.5 .677 --- .517 2.5 .3 .2 .5 3.4
2016 5 0 8.6 .333 --- .400 4.0 .4 .6 .4 1.6
2017 11 11 26.0 .561 .000 .615 8.7 1.1 .7 2.5 10.5
2018 17 17 30.6 .660 --- .473 11.6 1.3 .8 2.1 12.7
2019 11 11 30.1 .561 --- .429 10.3 1.5 .3 1.1 9.7
2021 ATL 18 18 31.6 .603 --- .436 11.2 .9 .7 1.1 10.1
2022 2 2 20.0 .333 --- --- 7.5 .0 .5 .5 2.0
2023 6 6 25.2 .605 --- .667 8.3 .5 1.0 .5 8.3
通算 87 65 23.8 .602 .000 .495 8.4 .9 .6 1.3 8.5

ユーロリーグ

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シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG PPG PIR
2012–13 エラン・シャロン 7 0 8.0 .636 .000 1.000 3.0 .3 .4 .7 2.3 4.9
通算 7 0 8.0 .636 .000 1.000 3.0 .3 .4 .7 2.3 4.9

記録

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関連項目

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脚注

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  1. ^ Clint Capela expected to enter NBA draft
  2. ^ NBA players express shock, sympathy over Paris terrorist tragedy”. ESPN.com (November 14, 2015). November 14, 2015閲覧。
  3. ^ Jaquet, Aurlie (November 16, 2016). “Clint Capela la conqute de l'Ouest” (フランス語). illustre.ch. December 19, 2015閲覧。
  4. ^ 2014 Nike Hoop Summit: World Team Recap - NBADraft.net” (英語). nbadraft.net (2014年4月21日). 2018年4月21日閲覧。
  5. ^ Clint Capela officially declares for the 2014 NBA Draft”. sportando.cpm. 2018年4月21日閲覧。
  6. ^ Capela, Falker, Diot and Dobbins win French Pro Awards”. sportando.com. 2018年4月21日閲覧。
  7. ^ 2014 NBA Draft: Rockets get a B for picking Clint Capela at No. 25”. cbssports.com (2014年6月26日). 2018年4月21日閲覧。
  8. ^ Rockets Introduce Capela and Johnson - Houston Rockets”. NBA.com. 2018年4月21日閲覧。
  9. ^ - Houston Flights, Traffic, Road Conditions, Traffic Cams, Maps - KHOU.com
  10. ^ Feigen, Jonathan (March 31, 2015). “Clint Capela leaves good impression after performance in Toronto”. Chron.com. March 31, 2015閲覧。
  11. ^ at Hornets
  12. ^ “2014-15 NBA Assignments”. NBA.com. オリジナルのSeptember 6, 2015時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20150906020056/http://dleague.nba.com/news/assignments/ December 28, 2014閲覧。 
  13. ^ Rockets To Pick Up 2016/17 Option On Clint Capela Archived 2015-09-29 at the Wayback Machine.
  14. ^ Harden, Capela lead Rockets to 130-104 win over Nuggets” (英語). ESPN.com (2018年2月9日). 2018年2月15日閲覧。
  15. ^ Capela scores 26; Rockets eliminate Wolves with 122-104 win” (英語). ESPN.com (2018年4月25日). 2018年4月26日閲覧。
  16. ^ Clint Capela Records A Career-High 31 Points In Win”. Rotoballer.com (2019年1月7日). 2021年1月31日閲覧。
  17. ^ a b Clint Capela continues to make history with rebounding streak” (英語). USAトゥデイ (2019年11月22日). 2021年1月31日閲覧。
  18. ^ Clint Capela 2019-20 Game Log” (英語). Basketball-Reference.com. 2021年1月31日閲覧。
  19. ^ Clint Capela still battling foot injury, could miss more time” (英語). USAトゥデイ (2020年1月10日). 2021年1月31日閲覧。
  20. ^ "Rockets Complete Four-Team Trade" (Press release). Houston Rockets. 6 February 2020. 2020年2月6日閲覧
  21. ^ a b Clint Capela notches triple-double with 10 blocks, joining exclusive club” (英語). スポーツ・イラストレイテッド (2021年1月22日). 2021年1月31日閲覧。
  22. ^ Hawks, Clint Capela agree to contract extension” (英語). www.nba.com. 2022年1月11日閲覧。
  23. ^ HAWKS EDGE CAVALIERS, SNAP 3-GAME SKID
  24. ^ HAWKS GRAB NO. 7 SEED IN EAST, HOLD OFF HEAT 116-105”. NBA.com. April 15, 2023閲覧。
  25. ^ Which NBA Player Has The Most Career 20 Rebound 20 Points Games” (英語). StatMuse. 2021年1月31日閲覧。

外部リンク

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