カーク・ルーター(Kirk Wesley Rueter, 1970年12月1日 - )は、アメリカ合衆国イリノイ州セントラリア出身の野球選手投手、左投左打。ニックネームは"Woody"。

カーク・ルーター
Kirk Rueter
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 イリノイ州セントラリア
生年月日 (1970-12-01) 1970年12月1日(54歳)
身長
体重
6' 3" =約190.5 cm
195 lb =約88.5 kg
選手情報
投球・打席 左投左打
ポジション 投手
プロ入り 1991年 MLBドラフト18巡目でモントリオール・エクスポズから指名
初出場 1993年7月7日
最終出場 2005年7月29日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

日本語メディアではカーク・リーターと表記されることもある。

経歴

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1991年モントリオール・エクスポズからドラフト18巡目指名で入団。1993年7月7日、メジャーデビュー。同年、シーズン終了までに14試合に先発し、8勝0敗・防御率2.73を記録。新人王の投票では7位であったが、スポーティングニュース誌が選ぶ最優秀新人投手に選出された[1]1994年4月29日のパドレス戦でフェルナンド・バレンズエラ(1980年 - 1981年)以来となるメジャーデビューから10連勝を達成[2]。その後、ルーターに勝敗がつかない試合が続き、5月21日のパイレーツ戦で負け投手となったため、メジャーデビューからの連勝が10で途切れた。

1996年7月30日、マーク・ライターとのトレードでティム・スコットとともにサンフランシスコ・ジャイアンツへ移籍。2002年は14勝を記録し、左投手として球団史上ジョニー・アントネーリ(1954年 - 1959年)以来となる6年連続2ケタ勝利を達成[3]。ポストシーズンではルーター自身初のワールドシリーズへ進出。ワールドシリーズ初登板となった第4戦で6回・3自責点でクオリティ・スタートを記録。勝ち投手にならなかったものの、チームは4対3で勝利。第7戦ではリリーフで4回を無失点に抑えたが、チームは1対4でアナハイム・エンゼルスに敗れ、世界一はならなかった。

2003年は初の開幕投手を務めたが、7月8日のカージナルス戦で左肩を痛め、2回途中で降板し、翌9日から故障者リスト入りとなった[4]。7月25日のパドレス戦で復帰したが、7月31日のカブス戦の登板前のウォーミングアップ中に左肩を再び痛め、7月26日に遡りシーズン2回目の故障者リスト入り[5]。8月24日のマーリンズ戦で復帰を果たし、シーズン最後の登板となった9月26日のドジャース戦でシーズン10勝を達成。左投手として球団史上カール・ハッベル(1928年 - 1942年)以来となる7年連続2ケタ勝利を達成[6]

開幕投手を2004年も務めたが、同年、9勝12敗で連続2ケタ勝利が7年で途切れ、ジャイアンツ移籍後初の負け越しのシーズンとなった。2005年は2勝7敗・防御率5.95の成績に終わった。

2006年3月6日、現役引退を表明[7]。ジャイアンツでの105勝は球団が1958年にニューヨークからサンフランシスコ移転後、歴代3位[7]。同年、8月19日の試合前にはジャイアンツの本拠地AT&Tパークで"カーク・ルーター・デー" (Kirk Rueter Day)が催された[8]

年度別投球成績

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W
H
I
P
1993 MON 14 14 1 0 8 0 0 0 1.000 341 85.2 85 5 18 1 0 31 0 0 33 26 2.73 1.20
1994 20 20 0 0 0 7 3 0 0 .700 397 92.1 106 11 23 1 2 50 2 0 60 53 5.17 1.40
1995 9 9 1 1 5 3 0 0 .625 184 47.1 38 3 9 0 1 28 0 0 17 17 3.23 0.99
1996 16 16 0 0 0 5 6 0 0 .455 338 78.2 91 12 22 0 2 30 0 0 44 40 4.58 1.44
SF 4 3 0 0 0 1 2 0 0 .333 92 23.1 18 0 5 0 0 16 2 0 6 5 1.93 0.99
'96計 20 19 0 0 0 6 8 0 0 .429 430 102.0 109 12 27 0 2 46 2 0 50 45 3.97 1.33
1997 32 32 0 0 0 13 6 0 0 .684 802 190.2 194 17 51 8 1 115 3 0 83 73 3.45 1.28
1998 33 33 1 0 16 9 0 0 .640 806 187.2 193 27 57 3 7 102 6 0 100 91 4.36 1.33
1999 33 33 1 0 15 10 0 0 .600 804 184.2 219 28 55 2 2 94 2 0 118 111 5.41 1.48
2000 32 31 0 0 0 11 9 0 0 .550 799 184.0 205 23 62 5 2 71 1 0 92 81 3.96 1.45
2001 34 34 0 0 0 14 12 0 0 .538 840 195.1 213 25 66 4 4 83 1 0 105 96 4.42 1.43
2002 33 33 0 0 0 14 8 0 0 .636 846 203.2 204 22 54 7 1 76 3 0 83 73 3.23 1.27
2003 27 27 0 0 0 10 5 0 0 .667 632 147.0 170 14 47 2 1 41 0 0 77 74 4.53 1.48
2004 33 33 0 0 0 9 12 0 0 .429 840 190.1 225 21 66 5 1 56 1 0 108 100 4.73 1.53
2005 20 18 0 0 0 2 7 0 0 .222 489 107.1 131 12 47 3 1 25 3 0 78 71 5.95 1.66
MLB:13年 340 336 4 1 130 92 0 0 .586 8210 1918.0 2092 220 582 41 25 818 24 0 1004 911 4.27 1.39

脚注

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  1. ^ Rookie Pitcher of the Year Award by The Sporting News” (英語). Baseball Almanac. 2009年1月8日閲覧。
  2. ^ Associated Press (1994年4月30日). “Despite E.R.A., Expos' Rueter Still Doesn't Know Defeat” (英語). The New York Times. 2009年1月8日閲覧。
  3. ^ Schott,Tom Peters,Nick (2003). The Giants Encyclopedia. United States: Sports Publishing L.L.C. pp. p. 229 - 30. ISBN 9781582616933. https://books.google.co.jp/books?id=VCEFY4nqa1sC&printsec=frontcover&source=gbs_navlinks_s#v=onepage&q=&f=false 
  4. ^ Draper, Rich (2003年7月9日). “Notes: Rueter better but on DL” (英語). MLB.com. 2010年1月8日閲覧。
  5. ^ Krift, Frederick (2003年8月1日). “Notes: Royal pickup for Giants” (英語). MLB.com. 2010年1月8日閲覧。
  6. ^ SAN FRANCISCO (AP) (2003年9月26日). “Bonds closing in on godfather's total” (英語). ESPN.com. 2009年1月8日閲覧。
  7. ^ a b Draper, Rich (2006年3月6日). “Former Giants lefty Rueter retires” (英語). MLB.com. 2009年8月6日閲覧。
  8. ^ Harvey, Coley (2006年8月20日). “Rueter honored by Giants family” (英語). MLB.com. 2009年8月6日閲覧。

外部リンク

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