カンタロープ・アイランド
ハービー・ハンコックの楽曲
「カンタロープ・アイランド」(Cantaloupe Island)は、アメリカ合衆国のジャズ・ミュージシャン、ハービー・ハンコックが1964年のアルバム『エンピリアン・アイルズ』で発表した楽曲。
「カンタロープ・アイランド」 | |
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ハービー・ハンコックの楽曲 | |
収録アルバム | 『エンピリアン・アイルズ』 |
リリース | 1964年 |
録音 | 1964年6月17日 ニュージャージー州 ヴァン・ゲルダー・スタジオ[1] |
ジャンル | ジャズ、ハード・バップ |
時間 | 5分32秒 |
レーベル | ブルーノート・レコード |
作曲者 | ハービー・ハンコック |
プロデュース | アルフレッド・ライオン |
解説
編集タイトルは架空の島で、ノラ・ケリーによるオリジナルLPのライナーノーツでは「つる植物とカンタロープが生い茂る島」「この島のカンタロープを一口食べれば、不死身になれると言われている」と説明されている[2]。ハンコックは1974年のアルバム『デディケーション』において、この曲をエレクトリックピアノとシンセサイザーで再演し、1976年のアルバム『シークレッツ』では、フル・バンドを従えたジャズ・ファンク・アレンジ(タイトルのスペルは「Cantelope Island」に変更)で再録音した[3]。
他メディアでの使用例
編集カヴァー、サンプリング
編集- ドナルド・バード - アルバム『アップ・ウィズ・ドナルド・バード』(1964年録音・1965年発表)に、ハンコック自身もサイドマンとして参加した編成で録音[6]。
- ナット・アダレイ - アルバム『セイン・サムシン』(1966年)に、ハンコックをゲストに迎えた録音を収録[7]。
- マーク・マーフィー - アルバム『マーク・マーフィー・シングス』(1975年)で、マーフィー自身が作詞したカヴァーを歌唱[8]。なお、マリオ・ビオンディは、2021年のアルバム『Dare』でマーフィーのヴァージョンをカヴァーしている[9]。
- US3 - 1992年のシングル曲「カンタループ (フリップ・ファンタジア)」で本作のサンプリングを使用し[10]、1993年にはBillboard Hot 100で9位を記録する大ヒットとなった[11]。なお、マンハッタン・トランスファーは2018年のアルバム『ザ・ジャンクション』に、US3版のカヴァーに当たる曲「Cantaloop (Flip Out!)」を収録した[12]。
- エディ・ヘンダーソン - アルバム『Oasis』(2001年)に収録[13]。また、2009年録音・2010年発表のアルバム『For All We Know』には、ジョン・スコフィールドらを迎えた別ヴァージョンが収録された[14]。
- ミルトン・ナシメント - アルバム『Pietá』(2002年)に、ハンコックとパット・メセニーをゲストに迎えたカヴァーを収録[15]。
- ASA-CHANG&エマーソン北村 - アルバム『Debut』(2018年)に収録[16]。
脚注
編集- ^ “Herbie Hancock Discography”. Jazz Discography Project. 2024年10月20日閲覧。
- ^ “Empyrean Isles”. herbiehancock.com. 2024年10月20日閲覧。
- ^ Waring, Charles (2024年6月17日). “'Cantaloupe Island': Herbie Hancock’s Soul-Jazz Evergreen”. uDiscoverMusic. 2024年10月20日閲覧。
- ^ Peters, Alexa (2017年4月18日). “The 14 Best Herbie Hancock Songs”. Paste. 2024年10月20日閲覧。
- ^ Gleiberman, Owen (2023年9月4日). “'Coup de Chance' Review: Woody Allen's Drama of Upper-Middle-Class Murder Is His Best Movie Since 'Blue Jasmine' (or Maybe 'Match Point')”. Variety. 2024年10月20日閲覧。
- ^ “Donald Byrd Discography”. Jazz Discography Project. 2024年10月20日閲覧。
- ^ Yanow, Scott. “Sayin' Somethin' - Nat Adderley - Album”. AllMusic. 2024年10月20日閲覧。
- ^ Priestley, Brian (2015年10月23日). “Mark Murphy RIP - (14/3/1932 - 22/10/2015)”. Jazzwise. MA Education & Music Ltd. 2024年10月20日閲覧。
- ^ “Cover versions of Cantaloupe Island by Mario Biondi”. SecondHandSongs. 2024年10月20日閲覧。
- ^ Grow, Kory (2013年10月24日). “Biddy Biddy Bop: The Oral History of Us3’s Bold Jazz-Rap Breakthrough 'Cantaloop (Flip Fantasia) '”. SPIN. 2024年10月20日閲覧。
- ^ “Us3 - Awards”. AllMusic. 2016年3月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年10月20日閲覧。
- ^ “マンハッタン・トランスファーが9年ぶりの新アルバム『The Junction』を3月発売、1曲試聴可”. amass.jp (2018年2月13日). 2024年10月20日閲覧。
- ^ Adler, David R. “Oasis - Eddie Henderson - Album”. AllMusic. 2024年10月20日閲覧。
- ^ Dryden, Ken. “For All We Know - Eddie Henderson - Album”. AllMusic. 2024年10月20日閲覧。
- ^ Nickson, Chris. “Pietá - Milton Nascimento - Album”. AllMusic. 2024年10月20日閲覧。
- ^ 大石始 (2018年7月26日). “ASA-CHANG × エマーソン北村 インタヴュー-人生にはいろんなデビューがあっていいんじゃない?”. Mikiki. Tower Records Japan. 2024年10月20日閲覧。