カリシウイルス科(カリシウイルスか、Family Caliciviridae)とはウイルスの分類におけるピコルナウイルス目に属する一科で、2019年現在、11属13種に分類されている。[1]。カリシウイルス科に属するウイルスは直径30 - 38 nmの正二十面体構造のビリオンを形成し、単一のプラス鎖一本鎖RNAゲノムに持ち、2 - 3種類のORFが存在する。エンベロープを持たない[2]ためクロロホルムエーテルに対する耐性を持つ。酸(pH3-5)によって不活化される。ネガティブ染色による電子顕微鏡観察ではビリオンは「ダビデの星」と呼ばれる特徴的な形態を示す。

カリシウイルス科
カリシウイルスの電子顕微鏡像
分類
レルム : リボウィリア Riboviria
: 第4群(1本鎖RNA +鎖)
: オルソルナウイルス界 Orthornavirae
: ピスウイルス門 Pisuviricota
: ピソニウイルス鋼 Pisoniviricetes
: ピコルナウイルス目Picornavirales
: カリシウイルス科
Caliciviridae

宿主は脊椎動物で、ヒトウシブタネコイルカニワトリ爬虫類両生類などが知られている。代表的な種としては、ヒトなどの感染性胃腸炎の原因となるノーウォークウイルス、ネコの呼吸器疾患を引き起こす猫カリシウイルス、ウサギに出血病を起こす兎出血病ウイルスが挙げられる。

分類

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参考文献

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  1. ^ Virus Taxonomy: 2019 Release”. 国際ウイルス分類委員会 (ICTV). 2020年5月18日閲覧。
  2. ^ 牛島廣治、沖津祥子、Pattara KHAMRIN「カリシウイルス」『ウイルス』第61巻第2号、日本ウイルス学会、2011年、193-204頁、doi:10.2222/jsv.61.193 
  • 鹿江雅光、新城敏晴、高橋英司、田淵清、原澤亮編 『最新家畜微生物学』 朝倉書店 1998年 ISBN 4254460198
  • 原澤亮 「動物ウイルスの新しい分類(2005)」 『獣医畜産新報』 58号 921-931頁 2005年

関連項目

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