カラカミ遺跡
カラカミ遺跡(カラカミいせき)は、長崎県壱岐市勝本町立石東触にある弥生時代の環濠集落遺跡。壱岐市指定史跡に指定されている。
魏志倭人伝に登場する「一支国」の都とみられている原の辻遺跡から約6キロメートルに位置しており構成集落の1つとされる[1]。
主な遺構
編集- 環濠 - 幅3.5メートル、深さ60センチメートル
- 墓地
- 住居址
- 貝塚
- 地上炉 - 2013年に弥生時代後期の鉄の地上炉跡が発見された[1]。
主な遺物
編集出土遺物は石器のほか、鉄製の銛(もり)、釣り針、鎌、鉄鏃(てつぞく)、槍鉋、と薄などの鉄器が出土している。
そのほか、多数の動物遺体が出土しており、家畜としてのイヌ、ネコ、ウマのほかドブネズミ、鳥類、漁業対象である魚骨、クジラ、イルカ、アシカ、シャチなどが出土している。貝類ではカキ、アワビ、サザエ、オキシジミが出土しているほか、ウニの殻も出土している。
また出土土器のうちには、「周」の刻字を有する弥生時代後期の土器片があり、漢字が記された土器としては国内最古級とされる[2]。
脚注
編集- ^ a b “国内初鉄の地上炉跡、壱岐・カラカミ遺跡から 弥生後期、精錬か”. 西日本新聞. (2013年12月15日) 2013年12月15日閲覧。
- ^ "「最古級」文字刻んだ土器、「一支国」遺跡破片に「周」…弥生後期"、"弥生期土器に漢字、権力者以外にも文字伝わる?"(読売新聞、2018年1月10日記事)。
関連項目
編集外部リンク
編集- 長崎県の遺跡大辞典(長崎県公式ホームページ)
- 一支國研究会(archive版)