カモメラン属
ラン科の属
カモメラン属(カモメランぞく、学名:Galearis、和名漢字表記:鴎蘭属)は、ラン科に属する属[2]。
カモメラン属 | ||||||||||||||||||
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分類(APG III) | ||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||
Galearis Raf.[1][2] | ||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||
カモメラン属(鴎蘭属) | ||||||||||||||||||
種 | ||||||||||||||||||
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特徴
編集地生の多年草。地下にある根茎は短く、根は束生し肥厚する。茎は直立し、楕円形の葉を1-2個つける。茎先に総状花序をつけ、2-15個の花をつける。苞は葉状になり目立つ。3萼片と側花弁でかぶとをつくる。唇弁は浅く3裂するか全縁となり、距がある。蕊柱は短い[2]。
分布
編集ヒマラヤ、チベット、中国大陸、ロシア極東部、ネパール、インド、ミャンマー、日本、北アメリカ大陸東部に分布し、9種知られる[3]。日本には2種ある[2]。
種
編集日本に分布する種
編集和名、学名はYListによる。
- カモメラン(鴎蘭) Galearis cyclochila (Franch. et Sav.) Soó - 茎の高さは10-20cm。花は淡紅色で唇弁に紫色の細点がある。北海道、本州(中国地方以北)、四国、サハリン、朝鮮半島、ウスリーに分布し、湿った林縁に生育する[2]。準絶滅危惧(NT)、(環境省2015年)。
- オノエラン(尾上蘭) Galearis fauriei (Finet) P.F.Hunt - 茎の高さは10-15cm。花は総状につき白色で唇弁の基部にW字形の模様がある。日本固有種で、本州の中北部と紀伊半島に分布し、冷温帯の日当たりのよい岩石が混じった草地に生育する[2]。
その他の種
編集- Galearis huanglongensis Q.W.Meng & Y.B.Luo - 中国大陸
- Galearis roborovskyi (Maxim.) S.C.Chen, P.J.Cribb & S.W.Gale - ヒマラヤ、中国大陸
- Galearis rotundifolia (Banks[6] ex Pursh) R.M.Bateman - 北アメリカ大陸北部
- Galearis spathulata (Lindl.) P.F.Hunt - ヒマラヤ、中国大陸
- Galearis spectabilis (L. Raf. - カナダ東部からアメリカ合衆国東部
- Galearis tschiliensis (Schltr.) P.J.Cribb, S.W.Gale & R.M.Bateman - インド(アルナーチャル・プラデーシュ州)、中国大陸
- Galearis wardii (W.W.Sm.) P.F.Hunt - チベット、中国大陸
ギャラリー
編集脚注
編集参考文献
編集- 大橋広好・門田裕一・木原浩他編『改訂新版 日本の野生植物 1』、2015年、平凡社
- 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
- eMonocot
- The Plant List
- Royal Botanic Gardens, Kew