カミアシャギ

沖縄本島北部地方において、集落の神祭りを行う小屋

カミアシャギ(神アシャギ、神アサギ)は、沖縄本島北部地方において、集落の神祭りを行う小屋。4本柱または6本柱でがない吹き抜け構造で、床張りもなく、軒が極端に低く、腰をかがめないと中に入れない。茅葺屋根寄棟造が伝統的な様式だが、戦後にはコンクリート造りのものも登場した[1]

カミアシャギ

概要

編集

カミアシャギは沖縄本島中南部に見られる祭祀場のトゥン(殿)の古い形態と言われ[1][2]、カミアシャギが分布する地域は「神アサギ文化圏」「北山文化圏」に分類され、三山統一以前の北山王国の版図に重なるとされる[3]

文化財

編集

以下のカミアシャギは、沖縄県の有形民俗文化財に指定されている。

  • 伊平屋村我喜屋の神あしあげ 1棟 - 1977年(昭和52年)7月11日指定[4]
  • 伊平屋村島尻の神あしあげ 1棟 - 同上[4]
  • 伊是名村諸見の神アサギ附拝所 1棟 - 1994年(平成6年)2月4日指定[4]
  • 伊是名村仲田の神アサギ附宅地 1棟 - 同上[4]
  • 伊是名村伊是名の神アサギ附拝所 1棟 - 同上[4]
  • 伊是名村勢理客の神アサギ附宅地 1棟 - 同上[4]

出典

編集
  1. ^ a b 最新版沖縄コンパクト事典
  2. ^ 高橋恵子『沖縄の御願ことば辞典』ボーダーインク、p.70
  3. ^ 高橋哲朗「沖縄の伝統行事 芸能を歩く」沖縄探見社、p. 59
  4. ^ a b c d e f 沖縄県教育庁文化財課要覧(平成28年度版) 国・県・市町村指定文化財” (PDF). 2018年2月8日閲覧。