カマンベール・ド・ノルマンディ
フランスのチーズ
カマンベール・ド・ノルマンディ(フランス語: Camembert de Normandie)は、カマンベールチーズの一種。フランスのノルマンディ地方で作られる。
カマンベール・ド・ノルマンディ Camembert de Normandie | |
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分類 | 白かびチーズ |
原料 | 牛乳[1][2] |
原産国 | フランス |
原産地 | ノルマンディ地方の、指定された地域。カルヴァドス県、セーヌ=マリティーム県、ウール県、オルヌ県、マンシュ県[3]。 |
生産場所 | 酪農協同組合、酪農工場 |
生産期間 | 一年中 |
形状 | 円盤状 |
大きさ | 直径10.5 - 11.0cm。高さは3cmほどで厳密な規定はない。 |
重量 | 250g以上 |
脂肪分 | 45%以上。51g/個 以上 |
表皮 | 白カビ |
菌種 | ペニシリウム・カンディドゥム ( Penicillium candidum )[3] |
熟成 | 最低21日。基本的に30-35日ほど。うち最低 16日は指定の区域内における熟成が必要。 |
呼称統制 | AOC (1983[3][4]) |
カマンベールチーズの「元祖」、「本家本元」などとされる[5]のは次のような理由による。もともとカマンベールチーズはこの地方のカマンベールという村で作られたものであったが、アペラシオン・ドリジーヌ・コントロレ(AOC)取得が1983年と遅かったため[2]、すでに世界各地でカマンベールの名前がこの種のチーズの商品名として使用されてしまっていた。1983年、「ノルマンディの」を意味する「ド・ノルマンディ」をつけ、特にこの地方のカルヴァドス県、セーヌ=マリティーム県、ウール県、オルヌ県、マンシュ県の各県産であることなどを要件としAOCの認定を受けた[3]。2008年の改定により、それまで以上に各県内でも狭い範囲に限定された[4]。外装に木箱を使うことも規定のひとつ[5]。原料乳の品種は規定されていないが、ノルマン種およびプリム・ホルスタイン種の乳が使われるケースが多い[3]。
2014年には5,090トンが販売された[6]。
口当たりの柔らかい味が一般的なほかのカマンベールチーズとは違い、カマンベール・ド・ノルマンディはコクとうまみのバランスが優れているとされる[5]。また、熟成が進むと若干のアンモニア臭を発する[5]。リンゴと一緒にオードブルとしてもよいし、ノルマンディ産のシードルとあわせてそのまま食すのもよい[5]。
脚注
編集- ^ 以下「基本情報」欄は、特記の無い限り下記文献による。
- ^ a b 本間るみ子; 増井和子; 山田友子 著、文藝春秋 編『チーズ図鑑』(7版)株式会社文藝春秋〈文春新書〉、2009年、38-39頁。ISBN 4-16-660182-2。
- ^ a b c d e 日仏料理協会 編『フランス 食の事典(普及版)』株式会社白水社、2007年、132-133頁。ISBN 978-4-560-09202-6。
- ^ a b “Fromages AOP de Normandie - Lien au terroir”. Fromages AOP de Normandie. 2016年7月24日閲覧。
- ^ a b c d e 本間るみ子 著、主婦の友社 編『チーズの選び方 楽しみ方』株式会社主婦の友社、2012年、28頁。ISBN 978-4-07-285215-6。
- ^ INAO et CNAOL. “Produits laitiers AOP Chiffres clés 2014” (PDF). INAO. p. 2. 2016年7月24日閲覧。
外部リンク
編集- ウィキメディア・コモンズには、カマンベール・ド・ノルマンディに関するカテゴリがあります。