カピリン

天然に存在する有機化合物。

カピリン英語:Capillin、化学式:C12H8O)は天然に存在する有機化合物である。ヨモギ類の種の精油などの抽出物に含まれており、1956年カワラヨモギから単離された[1]

カピリン
識別情報
CAS登録番号 495-74-9 チェック
PubChem 10321
ChemSpider 9899
UNII 9JXZ3SJG0I
特性
化学式 C12H8O
モル質量 168.195 g/mol
融点

82–83 ℃

への溶解度 0.0177 mg/mL
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

用途

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カピリンは生理活性物質である。抗真菌性が強く、抗腫瘍作用がある可能性もある。また、細胞毒性活性を示し、特定のヒトの腫瘍細胞に対してアポトーシスを引き起こす可能性もあると報告されている[2]。またその強い抗菌活性から、収穫後のモモをカピリンを主成分とするカワラヨモギ抽出物で処理することで、モモ灰星病菌に対する予防に応用できるとされる[3]

出典

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  1. ^ Nash, B. W.; Thomas, D. A.; Warburton, W. K.; Williams, Thelma D. (1965-01-01). “535. The preparation of capillin and some related compounds, and of some substituted pent-4-en-2-yn-1-ones” (英語). Journal of the Chemical Society (Resumed) (0): 2983–2988. doi:10.1039/JR9650002983. ISSN 0368-1769. https://pubs.rsc.org/en/content/articlelanding/1965/jr/jr9650002983. 
  2. ^ Whelan, L. C.; Ryan, M. F. (2004-07). “Effects of the polyacetylene capillin on human tumour cell lines”. Anticancer Research 24 (4): 2281–2286. ISSN 0250-7005. PMID 15330173. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15330173/. 
  3. ^ カワラヨモギ抽出物の収穫後処理によるモモ灰星病抑制効果”. 農研機構. 2022年4月30日閲覧。