カイル・アンダーソン
カイル・フォーマン・アンダーソン(Kyle Forman Anderson, 中国語: 李凯尔, 1993年9月20日 - )は、アメリカ合衆国・ニューヨーク州ニューヨーク出身、中国国籍のプロバスケットボール選手。NBAのゴールデンステート・ウォリアーズに所属している。ポジションはパワーフォワードまたはスモールフォワード。
メンフィス・グリズリーズでのアンダーソン (2021年) | |
ゴールデンステート・ウォリアーズ No.1 | |
---|---|
ポジション | PF / SF |
所属リーグ | NBA |
基本情報 | |
愛称 | Slow Mo |
国籍 | |
生年月日 | 1993年9月20日(31歳) |
出身地 | アメリカニューヨーク州ニューヨーク市 |
身長 | 206cm (6 ft 9 in) |
体重 | 104kg (229 lb) |
ウィングスパン | 220cm (7 ft 3 in)[1] |
キャリア情報 | |
高校 | セント・アンソニー高等学校 |
大学 | UCLA |
NBAドラフト | 2014年 / 1巡目 / 全体30位[1] |
サンアントニオ・スパーズから指名 | |
NBADraft.net / DraftExpress | |
プロ選手期間 | 2014年–現在 |
経歴 | |
2014–2018 | サンアントニオ・スパーズ |
2014–2015 | →オースティン・スパーズ |
2018–2022 | メンフィス・グリズリーズ |
2022–2024 | ミネソタ・ティンバーウルブズ |
2024– | ゴールデンステート・ウォリアーズ |
受賞歴 | |
| |
Stats Basketball-Reference.com | |
経歴
編集ニューヨークで生まれ、ニュージャージーで育ったアンダーソンは、父親がハイスクールで長年バスケットボールのコーチをしていたこともあり、3歳で初めてバスケットボールキャンプに参加した。父親はアンダーソンが幼少から大きかったにもかかわらず、ポイントガードとして育ってほしいと考え[2]、彼を年齢が高く大きいプレーヤとのプレーに参加させ[3]、パス能力の向上の後押しをした。
ハイスクール
編集パターソン・カソリック・ハイスクールでは、身長があったためポイントガードの能力があったにもかかわらずポストプレーヤーを務めたが、セント・アンソニー・ハイスクールに転校して、本来の総合的な能力を発揮し、2011年・2012年とニュージャージーのチャンピオンとなり、マクドナルド・オール・アメリカン、パレードなど、ハイスクールオールスターにも選ばれ、トッププレーヤーの一人となった。
リクルートクラス
編集氏名 | 出身 | 高校 / 大学 | 身長 | 体重 | コミット日 | |
---|---|---|---|---|---|---|
カイル・アンダーソン SF |
ニュージャージー州フェアービュー | セント・アンソニー・ハイスクール | 6 ft 7 in (2.01 m) | 215 lb (98 kg) | 2011年9月19日 | |
リクルート スターレーティング: Scout: Rivals: 247Sports: N/A ESPNグレード: 97 | ||||||
全リクルート順位: Scout: #2 Rivals: #2 ESPN: #1 | ||||||
出典:
|
カレッジ
編集2012年から2014年まで、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)[4] で2シーズンプレーし、71試合に出場し、平均12.2得点、8.7リバウンド、5.0アシスト、フィールドゴール成功45.2%、3ポイント37.5%の記録を残した。2014年、オール・パシフィック12カンファレンス・ファーストチームに選出された。
カレッジ成績
編集シーズン | チーム | GP | GS | MPG | FG% | 3P% | FT% | RPG | APG | SPG | BPG | PPG |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2012–13 | UCLA | 35 | 34 | 29.9 | .416 | .211 | .735 | 8.6 | 3.5 | 1.8 | .9 | 9.7 |
2013–14 | UCLA | 36 | 36 | 33.2 | .480 | .483 | .737 | 8.8 | 6.5 | 1.8 | .8 | 14.6 |
通算 | 71 | 70 | 31.6 | .452 | .375 | .736 | 8.7 | 5.0 | 1.8 | .8 | 12.2 |
NBA
編集サンアントニオ・スパーズ
編集2014年6月26日、NBAドラフト1巡目30位でサンアントニオ・スパーズに指名された[5]。20位台での指名が予想されていたが、自らのプレースタイルに最もマッチしているスパーズに指名されたことを上位指名以上に喜んだ[6]。
2014–15シーズンは、2014年11月6日のロケッツ戦で初出場を果たし、4得点、8リバウンド、4アシスト、2スティールの記録を残した[7]。初スターター出場は同年12月11日のネッツ戦で、9得点、5リバウンド、3アシスト、2スティールを記録した[8]。ルーキーシーズンは度々Dリーグのオースティン・スパーズに加わり[9]、実戦経験を積み、2月9日に週間優秀選手に選ばれ[10] 2月の月間優秀選手に選ばれた[11]。 2015年のサマーリーグでは好調を維持し、チームの勝利にも貢献しラスベガスにおいてサマーリーグを制しMVPに選出された。[12]。
2015–16シーズンは開幕戦から10人目のローテーションとして出場し、10月30日にスパーズは2016–17シーズン契約のチームオプションを行使し、契約が延長された[13]。
72試合、内14試合にスターターとして出場したが目立った成績を残すことはできなかった[14][15]。
2017–18シーズンはカワイ・レナードが大腿筋の損傷で長期離脱したことに伴い開幕戦からスターターとして出場を続け、出場時間を得てスティールでリーグ18位となる115を記録しデフェンス能力の成長を見せ、アシストも202を記録し、ユーティリティプレーヤーらしさを発揮した[16]。2018年1月30日、ホームでのデンバー・ナゲッツ戦でキャリアハイとなる18得点を含む4リバウンド、5アシスト、2ブロック、1スティールを記録し勝利に貢献した[17]。
メンフィス・グリズリーズ
編集2017–18シーズン終了後に制限付きフリーエージェントとなり、2018年7月6日、メンフィス・グリズリーズから4年総額3720万ドルのオファーを得て[18] 7月9日にスパーズがこれにマッチすることを放棄したため、グリズリーズへの移籍が決まった[19]。
ミネソタ・ティンバーウルブズ
編集2022年6月8日にミネソタ・ティンバーウルブズとの契約に合意した[20]。
2023年7月に中国国籍を取得し中国代表として2023年FIBAバスケットボール・ワールドカップに出場する事を発表した[21]。
ゴールデンステート・ウォリアーズ
編集2024年7月6日にNBA史上最大となる6チームが絡む大型トレードでゴールデンステート・ウォリアーズへ移籍した[22]。
プレースタイル
編集体躯からは、スモールフォワードに区分されるが、パワーフォーワードレベルのリバウンド力と、ポイントガードレベルのパス能力を持つ、ユーティリティプレーヤーで、ボリス・ディアウと比較される。スピードを抑えたゆったりと落ち着いた動きからスローモーの愛称を持つ。[要出典]
個人成績
編集略称説明 | |||||
---|---|---|---|---|---|
GP | 出場試合数 | GS | 先発出場試合数 | MPG | 平均出場時間 |
FG% | フィールドゴール成功率 | 3P% | スリーポイント成功率 | FT% | フリースロー成功率 |
RPG | 平均リバウンド数 | APG | 平均アシスト数 | SPG | 平均スティール数 |
BPG | 平均ブロック数 | PPG | 平均得点 | 太字 | キャリアハイ |
NBA
編集レギュラーシーズン
編集シーズン | チーム | GP | GS | MPG | FG% | 3P% | FT% | RPG | APG | SPG | BPG | PPG |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2014–15 | SAS | 33 | 8 | 10.8 | .348 | .273 | .643 | 2.2 | .8 | .5 | .2 | 2.2 |
2015–16 | 78 | 11 | 16.0 | .468 | .324 | .747 | 3.1 | 1.6 | .8 | .4 | 4.5 | |
2016–17 | 72 | 14 | 14.2 | .445 | .375 | .789 | 2.9 | 1.3 | .7 | .4 | 3.4 | |
2017–18 | 74 | 67 | 26.7 | .527 | .333 | .712 | 5.4 | 2.7 | 1.6 | .8 | 7.9 | |
2018–19 | MEM | 43 | 40 | 29.8 | .543 | .265 | .578 | 5.8 | 3.0 | 1.3 | .9 | 8.0 |
2019–20 | 67 | 28 | 19.8 | .474 | .282 | .667 | 4.3 | 2.4 | .8 | .6 | 5.8 | |
2020–21 | 69 | 69 | 27.3 | .468 | .360 | .783 | 5.7 | 3.6 | 1.2 | .8 | 12.4 | |
2021–22 | 69 | 11 | 21.5 | .446 | .330 | .638 | 5.3 | 2.7 | 1.1 | .7 | 7.6 | |
2022–23 | MIN | 69 | 46 | 28.4 | .509 | .410 | .735 | 5.3 | 4.9 | 1.1 | .9 | 9.4 |
2023–24 | 79 | 10 | 22.6 | .460 | .229 | .708 | 3.5 | 4.2 | .9 | .6 | 6.4 | |
通算 | 653 | 304 | 21.9 | .479 | .338 | .714 | 4.4 | 2.8 | 1.0 | .6 | 6.9 |
プレーイン
編集シーズン | チーム | GP | GS | MPG | FG% | 3P% | FT% | RPG | APG | SPG | BPG | PPG |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2020 | MEN | 1 | 1 | 27.2 | .667 | 1.000 | 1.000 | 6.0 | 9.0 | 2.0 | 1.0 | 10.0 |
2021 | 2 | 2 | 35.6 | .294 | .667 | 1.000 | 8.0 | 4.0 | .5 | 3.0 | 9.0 | |
2023 | MIN | 2 | 1 | 38.1 | .391 | .500 | 1.000 | 5.5 | 8.5 | 2.0 | 2.5 | 11.5 |
通算 | 5 | 4 | 34.9 | .391 | .583 | 1.000 | 6.6 | 6.8 | 1.4 | 2.4 | 10.2 |
プレーオフ
編集シーズン | チーム | GP | GS | MPG | FG% | 3P% | FT% | RPG | APG | SPG | BPG | PPG |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2016 | SAS | 10 | 0 | 12.9 | .320 | .333 | .857 | 2.4 | .7 | . 6 | .3 | 2.3 |
2017 | 15 | 1 | 13.0 | .571 | .300 | .727 | 3.0 | 1.7 | .7 | .1 | 5.5 | |
2018 | 5 | 1 | 14.8 | .600 | .000 | .750 | 2.6 | .6 | 1.2 | .2 | 5.4 | |
2021 | MEN | 5 | 5 | 28.4 | .429 | .250 | .750 | 5.0 | 3.2 | 2.8 | .0 | 8.4 |
2023 | MIN | 4 | 0 | 25.9 | .500 | .333 | 1.000 | 4.0 | 4.5 | 1.8 | .5 | 8.5 |
2024 | 15 | 1 | 15.4 | .456 | .250 | .833 | 2.7 | 2.5 | .7 | .3 | 4.3 | |
通算 | 66 | 9 | 16.6 | .498 | .255 | .741 | 3.3 | 1.9 | 1.0 | .3 | 5.2 |
脚註
編集- ^ “NBA Advanced Stats/Draft Combine”. NBA.com (2015年). 2018年4月19日閲覧。
- ^ Foster, Chris (March 12, 2014). “UCLA's Kyle Anderson doesn't lack confidence or intensity”. Los Angeles Times. オリジナルのMarch 16, 2014時点におけるアーカイブ。
- ^ Parker, Brandon (November 14, 2011). “St. Anthony's Kyle Anderson takes winning to a different level”. ESPN.com. オリジナルのFebruary 21, 2014時点におけるアーカイブ。
- ^ Kyle Anderson BIO--UCLA bruins.com
- ^ Spurs select UCLA’s Kyle Anderson, swap 2nd round picks for Dangubic --SpursNation.com
- ^ Anderson cited Spurs as ideal destination several months before draft
- ^ NBAデビュー戦 対ロケッツ
- ^ 対ネッツ スターターデビュー戦
- ^ “2014-15 NBA Assignments”. NBA.com February 21, 2015閲覧。
- ^ “Austin Spurs Kyle Anderson Named NBA D League Performer of the Week”. NBA.com. (February 9, 2015). オリジナルのFebruary 20, 2015時点におけるアーカイブ。
- ^ “Kyle Anderson Named NBA Development League Player of the Month”. NBA.com (March 2, 2015). March 5, 2015時点のオリジナルよりアーカイブ。March 5, 2015閲覧。
- ^ “Spurs forward Kyle Anderson named Summer League MVP”. SI.com. (July 19, 2015). オリジナルのJuly 20, 2015時点におけるアーカイブ。 July 20, 2015閲覧。
- ^ “Spurs Exercise 16-17 Option On Kyle Anderson”. RealGM (2015年10月30日). 2015年10月31日閲覧。
- ^ Machen, Derek. “2016-17 Season review: Kyle Anderson”. オリジナルのJuly 7, 2017時点におけるアーカイブ。
- ^ Moyle, Nick (June 9, 2017). “Ranking the Spurs' 10 best draft picks since 2007”. オリジナルのJuly 7, 2017時点におけるアーカイブ。
- ^ Wright, Michael C. (November 8, 2017). “Spurs' Kawhi Leonard 'coming along more slowly' than expected”. オリジナルのNovember 9, 2017時点におけるアーカイブ。
- ^ “denver-nuggets-san-antonio-spurs-18/01/30”. sports.yahoo.com (2018年1月30日). 2018年1月31日閲覧。
- ^ “Report: Kyle Anderson signs four-year offer sheet with Memphis Grizzlies”. NBA.com (July 6, 2018). July 6, 2018閲覧。
- ^ “Memphis Grizzlies sign Kyle Anderson to multi-year contract”. NBA.com (July 9, 2018). July 9, 2018閲覧。
- ^ Stanton, Matt (July 8, 2022). “Timberwolves Sign Anderson”. NBA.com. July 8, 2022閲覧。
- ^ “Kyle Anderson obtains Chinese citizenship, becomes World Cup eligible” (英語). basketnews.com. 2023年7月24日閲覧。
- ^ “Warriors Acquire Kyle Anderson & Buddy Hield in Six-Team Trade”. NBA.com (July 6, 2024). July 7, 2024閲覧。
外部リンク
編集- ドラフト情報 NBADraft.net、DraftExpress
- 選手の通算成績と情報 NBA、NBA日本、Basketball-Reference、Basketball-Reference (G League)、ESPN、Eurobasket、RealGM、Yahoo
- UCLA Bruins bio
- カレッジ通算成績と情報 Sports-Reference、ESPN College、Rivals、ESPN Recruting、247Sports